出版社 : 講談社
爆弾を仕掛けられたバスは死に向かって疾走する。 Gシリーズ、緊迫の第4作。 山吹早月と加部谷恵美が乗り込んだ中部国際空港行きの高速バスが、ジャックされてしまった。犯人グループからは都市部とバスに爆弾をしかけたという声明が出される。乗客名簿にあった「ε(イプシロン)に誓って」という団体客名は、「φ(ファイ)は壊れたね」から続く事件と関係があるのか。西之園たちが見守る中、バスは疾走する。 プロローグ 第1章 悲しみの始まり 第2章 悲しみの連なり 第3章 悲しみの広がり 第4章 悲しみの高まり 第5章 悲しみの静まり エピローグ
江戸中を震撼させた連続辻斬り事件の探索で、中山道倉賀野宿へと出張った逸馬は、『阿弥陀湯』の三助巳代吉に疑いを抱く。あえて大火傷を負い顔を変えて逃げ続けた巳代吉は、真犯人の顔を見たと訴え出る。一方で信三郎と真琴は、事件の背後にある八州廻り畠山と両替商絡みの不正をつかむ。
かりん、という琺瑯の響き。温泉につかったあと、すっぴん風に描く眉。立ち飲みで味わう「今日のサービス珈琲」。 48歳、既婚者で「中途半端」な私が夢中になった深い愛ーー。さりげない日常、男と女の心のふれあいやすれ違いなど、著者独自の空気が穏やかに立ち上がる。虚と実のあわいを描いた掌篇小説集。
山の民ー。特殊防諜班・真田は、誇り高きその血を受け継いでいた。雷光教団を急速に掌握した、二代目夢妙斎と名乗る男を探る真田は、彼の技に同族の印を見出す。一方、モサドのザミルは中東戦争阻止に忙殺。だが芳賀一族抹殺の新たな陰謀がまた動き出していた。
谷中感応寺。江戸の三富のひとつが行われている最中に、男が殺された。身元不明である。かたや、どこかの藩の船が忽然と消えてしまったという。この二つの事件、どうやら過去の北前船の出来事に関わりがあるらしい…探っていく新八郎だったが、なんと女中・お鯉がさらわれてしまう。人気シリーズ第四作。
物語は、著者自身の分身とおぼしき小説家・古田信次が、郷里岐阜に住む詩人・篠田賢作に自分の年譜の作成を頼むことから始まる。二人の会話を主軸に、美濃に関係の深い人物たちが、複雑に絡み合い、蜿蜒と繰り広げる人間模様。愛する故郷の自然、風土、方言、歴史を取り込み、ルーツを探りながら、客観的に「私」を見つめる。伝統的な小説作法、小説形式を廃した、独特の饒舌体による新機軸の長篇小説。
探偵役は、若き弁護士とリバーカヤック仲間のフリーター。孤児院育ちの美女が生家探しを弁護士に依頼に来て、手がかりは捨てられたときに残された日記くらいだと言う。具体的な地名はいっさい出てこない代わりに、20年前の殺人と蘇るミイラの謎が書かれた日記をもとに調べ当てると、思わぬ新たな殺人が起こる。最後のどんでん返しまで、目が離せないジェットコースター新感覚ミステリー。
桓武帝に始まる平安京。帝に縁を持つ多治比の女の一族は、遠くから帝を見守り、長く都に想いを寄せ続けた。300年後、桓武平氏が歴史の表舞台に躍り出て、多治比一族に再び希望の光が射したのも束の間ー。栄枯盛衰を繰り返す人間たち。ただ平安京のみが、変わらず栄え続けたが…。桓武天皇から平氏滅亡までを、都という存在に託して語る一大叙事詩。
化学専攻の大学4年生・久住恭平は、7年前の殺人事件を調べ始めることになる。真犯人へとつながる物証に接してしまったからだが、上京の際たまたま出会った女子高生の兄が被害者だったこともある。少女と同居する若手有名建築家の影がちらつくなか、有罪判決を受けて堀の中にいる母親の無罪は証明可能なのか?-。
天の時、地の利、人の和-。太平の世は志があればこそ成ると信じ、生きた証を民の暮らしと人心の中に残した直江兼続。その生涯は愛そのものであった-2009年NHK大河ドラマ『天地人』がもっとよくわかる脚本ノベライズ最終巻。
「ひとに媚びない、生一本な味だ」。定斎売り蔵秀、女絵師雅乃、文師辰次郎、飾り行灯師宗佑の裏稼業四人衆は、柳沢吉保をも唸らせた土佐の銘酒・司牡丹の江戸での広目を請け負う。佐川村までの道中厄介ごとを片付けつつも、知恵と技を揮った大仕掛けは今度も首尾よく運ぶのか!?シリーズ第2作遂に文庫化。
神戸・北野町にあるフランス料理店アヴィニョンに若い画家の高見雅道が訪ねてきた。夫の早すぎる死後店を守ってきた典子は、夫の療養中に買った雅道の風景画を個展のために貸すことにしたが、その絵の裏には夫の驚くべき手紙が隠されていた。経営者を続けるか悩んでいた典子の心は、雅道へと傾いていく。
シェフの加賀たちとともに老舗の看板を守るアヴィニョンを乗っ取ろうとする男女が現れた。雅道と秘かに逢瀬を重ねながらも、彼らの仕掛けた悪質な罠と対決する覚悟を決めた典子。年老いた義母や隣家のブラウン老人を支えつつ、地元の経験豊かな知恵者たちの手を携えた闘いが始まったー。
競売にかけられた伝来の指輪を落札するよう頼まれ、英国コーンウォールへ赴いたハーディング。その地で謎めいた美女ヘイリーに出会った瞬間、彼は不思議な感覚にとらわれた。いつか確かに見た顔だが、どこで会ったか思い出せない。そして目的の指輪には18世紀の惨劇に関する複雑な来歴が隠されていた…。
110万人が泣いた、名作が帰って来た! 「やっぱりこの作品が、私の“原点”なのだと実感しています」--折原みと 看護実習生・由花は実習先の病院で初恋の相手・シュンチと再会する。が、お互いの想いを確認して間もなく、2人は彼の本当の病名を知ることに。限られた「時間」を共に過ごす決意をした由花に、シュンチが遺したものは……。生命、愛、そして本当に大切なものを教えてくれる、110万部のベストセラー、待望の復刊!
何者かに競売会場から奪われた指輪。ある事件とともに姿を消したヘイリーと彼女の意外な素性。次々と悲劇に見舞われる関係者。幾多の謎に巻き込まれながら事件の真相を求めるハーディングは、14世紀の伝説へと辿りつく…。史実を背景に名手ゴダードが精緻に築き上げた、スケール感溢れる傑作ミステリー。
女性としての喪失感に荒寥とした思いをする主人公。幼時から祖母の物語の世界に生きた滋子の人生の歩みは、やがて青春期にかけて、家を出て自立したいという強い思いへと変っていく。結婚さえも、人生のスプリングボードとして考え、自分らしく生きようとする女性を描いた、円地文子の代表作。谷崎賞受賞作『朱を奪うもの』三部作の第一部。
最下層の身分ゆえに、討死にして髻だけになって帰ってきた父のようにはなりたくない、と連歌の道に進んだ里村紹巴は、天下一の連歌師へと駆け上った。戦国期の名だたる権力者に近づいて、政治の世界でも地位を確かにしていった紹巴だが、なぜか辞世の歌を残さなかった。そのしたたかな生き様を描く長編小説。