出版社 : 講談社
世界から要人が集まる英仏海峡トンネル開業式典を目前に控え、三人の男が行動を開始した。非情なテロリストとスコットランド・ヤードの警視、そして米国家安全保障局職員。邪悪と正義は交わることなく破局の時が近づく…。米、英、独、仏、そしてスイスを舞台に、男たちの息づまる対決を描く傑作サスペンス。
六つの箱に分けられた男。七つの首が順繰りにすげ替えられた連続殺人。エレベーターで16秒間に解体されたOL。34個に切り刻まれた主婦。トリックのかぎりを尽くした九つのバラバラ殺人事件にニューヒーロー・匠千暁が挑む傑作短編集。新本格推理に大きな衝撃を与えた西沢ミステリー、待望の文庫化第一弾。
直木賞受賞、睡眠薬中毒、そして離婚。編集者を経て作家となった著者ならではのハードボイルド・グラフィティ。吉行淳之介、野坂昭如、長部日出雄、星新一、佐野洋、小松左京、司馬遼太郎らも登場。ミステリー界の裏面史を実名、秘話、とっておきエピソードで描いたファン必読、疾風怒涛のミステリー開拓時代。
博覧強記の鳥玄坊先生に師事する青山ヒロシは、始皇帝陵で「シュイ・フー」と名乗る謎の人物と出会う。「近いうちに時間が止まる。日本にいる鳥玄坊に同じ過ちを繰り返すな、と伝えよ」と男は告げる。その日を境に世界中から「極めて日本的な絞様」が出現し、太平洋にはこの世にありえない生物が、その姿を見せた。
N.Y.の有名出版社の若き編集者ラッセル・キャロウェイは、大学時代の親友ジェフ・ピアースをスター作家に押し上げ、自身も脚光を浴びはじめる。しかし、彗星のごとき名声の上昇が、社の重鎮ハロルド・ストーンの不評を買ってしまう。社での立場に危うさを感じたラッセルは、社主の妹と謀って自社買収へと動き出す…。
会社買収王バーニー・メルマン、M&A専門の美人銀行家トリーナ・コックスと組んだラッセルの自社買収は成功した。経営に奔走するラッセルと孤独の色を深める妻コリーン。出張先でのラッセルの不倫をきっかけにするかのように、事態は思わぬ方向へと進展する。人生の絶頂から手中のすべてを失ったラッセルを待ちうけるものは?…マキナニーが渾身の力を込めて描く若きカップルの喪失と再生。
外科医・鷹木真二郎は羽田空港で転落事故に遭い、新設のエア・ホスピタルに運びこまれた。通称AHと呼ばれるこの病院は、最高の技術と設備を誇るが、またその診療のあり方から金持ち相手の道楽病院と揶揄されていた。しかし、鷹木の入院直後、何者かに占拠され院内の機能は停止、修羅場と化す…。鷹木はたった一人で犯人グループに宣戦を布告した。
薬害問題で、製薬会社側の立場に立った雑誌の編集をしている倉沢の娘が誘拐された。犯人は倉沢だけでなく製薬会社側をも脅迫してきた。倉沢には10年前に失踪した恋人がおり、その女性と誘拐事件の関連に疑いを持つ。所轄の下谷中央署の矢尋・知坂両刑事も独自の捜査を続けていた。実力派が放つ書下ろし警察ミステリー。
「ああ、寒いほど独りぼっちだ!」。内心の深い想いを岩屋に潜む小動物に托した短篇「山椒魚」。新興芸術派叢書の1冊として、昭和5年4月に刊行された『夜ふけと梅の花』収録15篇に、同人誌『世紀』掲載の「山椒魚」の原型でもあった著者の処女作「幽閉」を併録。さまざまな文学的潮流が拮抗した昭和初年代の雰囲気を鮮やかに刻印し、著者の文学的出発をも告げた画期的作品群。
富裕な男爵エードゥアルト、エードゥアルトの友人の大尉、エードゥアルトの妻シャルロッテ、シャルロッテの姪のオッティーリエ、この4人の男女の織りなす恋愛図式。それは人倫を越えた、物質が化学反応を示して互いに牽きあう親和力に等しい。夫婦や家族の制度を破り出て人を愛するのも自然の力である。しかし、人間は自覚的な強い意志をもってそれに対抗しようとする。
銀座の資産家・森辺多賀市の後妻となった美月香は、念願のブティック経営者となり、事業拡大に野心を燃やす。夫の部下や取引先を色仕掛けで手なずけ、有利な取引も成功させる。だが好事魔多し。多賀市と愛人が事件に巻き込まれ、美月香の周りにも暗雲が漂う。巨大な資産と官能に群がる、男と女の欲望の結末は。
風呂敷はワイドスクリーン・バロックより大きく、集積度はサイバーパンクより高く。貞本義行のキャラに士郎正宗の蘊蓄をぶちこんで、ポスト・エヴァンゲリオン時代のラディカル・ハードSFが誕生した。戦闘総質量十万トンのデビュー作。2135年、シファリアス級女性型戦艦、進空!第五次大戦勃発か。
自立する現代女性のルーツを、幕末、維新を果敢に生きた女性に見た!幕末、維新時代を動かした男を支え、ひたむきに生きた女たち。坂本龍馬を愛した寺田屋お登勢、お龍、桂小五郎を支えた磯松…、女たちの愛と勇気が、男たちを歴史に残した。
なぜ、この男が権力の頂点に立ったのか?古代史小説の第一人者の新境地!知謀の政治家・藤原不比等の謎に迫る。持統女帝の寵愛を受けて順調に出世を遂げ、娘の宮子と安宿媛を入内させて天皇家の外戚としての位置を築き上げたその華麗なる生涯の光と影。
どこにでもいるサラリーマンの長流弦也はトラブルにどっぷり首までつかっていた。浮気相手のフィリピーナが妊娠し、情夫のヤクザに恐喝される。別居中の妻は離婚を迫り、養育費をせっつく。そこで会社のカネに手をつけるが、あえなく発覚。会社側は“専横放埓なマニラ事務所長の天道を解任に持ち込め。さもなくば懲戒解雇だ”と長流を追いつめる。選択の余地なし、タイムリミットまでわずか12日間の秘密任務-。いんちき、ぺてん何でもあり。権力を巡る禁じ手なしのバトルロイヤルによれよれになりながらも、組織に寄り添ってしか生きられない人間を襲う災厄の数々。カネも女もケタはずれ、正義も真実もない異国での捜査行は長流をさらなる泥沼に引きずり込む。