出版社 : 講談社
礼子に続いて恭子とも合流し、 前世以来のトリオーーKKRを結成したカオルたち。 とはいえやりたいことは変わらない。 不幸な子どもたちを救い、自活の道を教え、 悪い奴には報いを与える正義(?)の味方! 三者三様のチート能力を使い、 それぞれが思うがままに、世直しに奔走する! もちろんポーションも使って、 気ままに自由に、生き延びます!
伯爵令嬢のセイディは10年間身体を乗っ取られている間にとんでもない悪女として名を馳せていた。ある日ようやく元の身体に戻ることができたがー次期侯爵であり騎士団長となったルーファスに婚約破棄をされている真っ最中だった。「ほ、本当に、元の身体に戻ったの…?」「はっ、いよいよ頭がおかしくなったか。今更になって誤魔化そうとでもしているのか?」「えっ?私は本当に、ずっと身体を乗っ取られていて…」「つくならもう少しマシな嘘をつくんだな」信じてもらえないセイディは、犯人捜しを始めることに。一方、突然性格が変わったように見えるセイディに、ルーファスも戸惑うとともに隠しきれない想いがよみがえりー!
魔王を打倒して世界に平和をもたらし、 婚約者である、リンチギハム第一王子ナイジェルと結婚式を挙げた、 真の聖女エリアーヌ。 ベルカイムを国外追放された時には思いもよらなかった、 あたたかでーー幸せな日々だ。 だがそんなある日、リンチギハムの街で、 人々の大切なものが次々に消えていくという事件が起きる。 調査を行うエリアーヌの前に現れる、《白の蛇》という邪神の影。 そして敵の魔の手は、ナイジェルの妹セシリーにまで伸びる。 さらには、エリアーヌの存在さえも、世界から消えてしまい……!?
「英国妖異譚」「欧州妖異譚」に続く書き下ろし新シリーズ第二弾! 止まっていた時間が動き出す。 心の奥底に隠していた秘密もまた、怪異とともに顔を出すーー。 世界中がパンデミックの恐怖に見舞われ、あらゆることが停止したのち、ようやく活気を取り戻してきた欧州。ロンドンの骨董店「アルカ」の店主ユウリ・フォーダムは、この店の雇われ管理人であるミッチェル・バーロウが抱えるトラブルに巻き込まれることになってしまった! そこには、ある屋敷の売り立てで出た骨董品が関わっているようだが……。 蓮川 愛さんの描き下ろしカラー口絵付きでお届けします!
きらきらだったり、くすんでいたり。ときめきからもやもやからSFまで、まるで青春を万華鏡でのぞくような色とりどりの短編集。 【収録作】全6話 「ブラックコーヒーを好きになるまで」 人が好きなものは、嫌っておくのが楽なんだ。本とコーヒー、そして素直になれなかった僕の話。 「上映が始まる」 憧れだったはずの天文学。なのに怠けてばかりの僕。でもきっかけはやっぱり、星空の下から。 「主人公ではない」 世界には物語があふれている。今生きている物語の主人公が自分ではなかったとしたら……。 「ボーイ・ミーツ・ガール・アゲイン」 お人好しの僕が思いがけぬ一目惚れ。憧れのあの子へと続く道は、「僕らしさ」を探す旅路だった。 「燃」 何事にも夢中になれない僕は、喩えるなら「不燃物」。自分の心は、何に、どうやって動くのだろう。 「言わなかったこと」 僕が小説を書かなくなったのは、あなたの作品に打ちのめされたから。なのに、いきなりやめるなんて。
何者かに腹部を刺された五十嵐夏帆が大阪の三品病院に緊急搬送された。懸命な治療の甲斐もあり、損傷した脾臓を温存したまま夏帆は一命をとりとめたーかに思えたが、術後あり得ない速さで容態が急変、命を落としてしまう。死因は刺傷によるショック死、あるいは医療ミス、それともー?院長から死因の究明を命じられた内科医の家入陽太郎は、夏帆の事件を担当する大阪府警の刑事・成山有佳子の協力を得て調査を開始するが…。
東京で大学生活を謳歌していた茂果は、友人の由紀からあるアニメを布教される。柔らかな表情、手描き感のあるタッチ、自然な体重表現、甘い雰囲気の色使い、繊細な塗り。紹介された絵師のイラストは、弟の穂垂が描いたものだった。Twitterの裏アカウントでBL作品を創作し、普段から異性との恋愛話をしない穂垂を、茂果は同性愛者なのではないかと考え、やがて過干渉してしまう。境界の曖昧さ、線引きの難しさを、姉弟の視点から見つめ直す。小説現代長編新人賞受賞後第一作。
裁判所書記官として働く宇久井傑(うぐい・すぐる)。ある日、法廷で意識を失って目覚めると、そこは五年前ーー父親が有罪判決を受けた裁判のさなかだった。冤罪の可能性に気がついた傑は、タイムリープを繰り返しながら真相を探り始める。しかし、過去に影響を及ぼした分だけ、五年後の「今」が変容。親友を失い、さらに最悪の事態が傑を襲う。未来を懸けたタイムリープの果てに、傑が導く真実とは。リーガルミステリーの新星、圧巻の最高到達点!
隠しても隠せない。服がすべてを自白してしまう。真犯人も、知りたくなかった過去も。 こんな解決見たことない! 迷宮入り事件を次々に看破する仕立屋探偵が挑む、6つの事件。 捨て子の着衣のリメイク痕、中学生の制服の不自然なシワ、饒舌に語り出すヴィンテージ生地ーーこの男には、人に見えない真相が見える。 大好評『ヴィンテージガール』に続く、仕立屋探偵・桐ヶ谷京介の事件簿! 桐ヶ谷京介 名だたるハイブランドと職人、町工場とのマッチングを行う服飾ブローカー。服飾と美術解剖学の達人。共感度が高すぎて涙もろい。 水森小春 ヴィンテージショップ店長にして人気ゲーム実況配信者。骨董の知識で桐ヶ谷に協力する。外見と裏腹に毒舌かつド直球。 南雲隆史 桐ヶ谷の能力を借りて迷宮入り事件の再捜査を行う、杉並警察署のベテラン警部。 八木橋充 杉並警察署で未解決事件捜査に当たる巡査部長。ゲーム実況者小春の大ファン。 ゆりかごの行方 緑色の誘惑 ルーティンの痕跡 攻撃のSOS キラー・ファブリック(書き下ろし) 美しさの定義(書き下ろし)
真っ直ぐだから怖い、純粋だから切ない。あの人のこと、笑えますか。 “普通”の可笑しみから、私たちの真の姿と世界の深淵が顔を出す。 大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまではーー(「とんこつQ&A」) 姉の同級生には、とんでもない嘘つき少年がいた。父いわく、そういう奴はそのうち消えていなくなってしまうらしいが……(「嘘の道」) 人間の取り返しのつかない刹那を描いた4篇を収録、待望の最新作品集!
未解決事件の報奨金目当てに、多摩川の河川敷で拳銃を探す父ちゃんと、雀荘のママ鈴子さん、失恋を引きずる大学生レンアイ…はぐれものたちが集まる夏の岸辺に、記録され得ない時間が立ちあがる。多摩川の河川敷で、五歳の「わたし」の目が映す、ひと夏の奇跡。鮮烈な才能を記すデビュー作!第65回群像新人文学賞受賞作。
日本橋三越の柱に、幼い頃実家に貼ったはずのシールがあるのを見つける…。以来、狂気と現実世界が互いに浸蝕し合い、我々を想定外の領域へと運んでいく。第65回群像新人文学賞受賞。第167回芥川賞候補作。
ちょっぴりつらい今日の向こうは、光と音があふれてる。 『幸福な食卓』本屋大賞受賞作『そして、バトンは渡された』に連なる、究極に優しい物語 私は、ぼくは、どうして生まれてきたんだろう? 大学生の梨木匠は平凡なことがずっと悩みだったが、中学3年のときに、エスパーのように人の心を読めるという特殊な能力に気づいた。ところが、バイト先で出会った常盤さんは、匠に心を開いてくれない。常盤さんは辛い秘密を抱えていたのだった。だれもが涙せずにはいられない、切なく暖かい物語。
「誰かに言えるわけない」私がこう思っている時、あなたは。 若者の真実を描く感動共作!! 就活面接でうまく話せず、彼氏とも疎遠な日々に思い詰める皐月、 寂しさを埋めるため、急に人と会いたくなる衝動を抑えきれない愛衣、 自分の経験を切り売りして曲を作り、シンガーとして活動する文、 大切な友達に言えない秘密を抱えながら過ごす智子ーー 誰かに理解してほしい葛藤をひとりで抱える、大人未満の4人の物語。 『青く滲んだ月の行方』(青羽悠)と繋がる世界ーー ●カツセマサヒコ(小説家) 教室の隅で捻くれてた自分に、この物語を読ませたかった。 ●本間悠(うなぎBOOKS) 友人でも恋人でもないあやうい関係性。 みんな、誰かと繋がりたくて、もがいている。 <第1話 さんざんな朝> 就活生の皐月は、ある面接で「あなたを売ってください」という質問を受ける。うまく答えられず落ち込んでいると、大学の先輩のSNSで、恋人の浮気場面らしき写真を見つけてしまう。社会人の彼とは最近うまくいっていない。自分の気持ちに正直に生きたいけれど、私だけが、取り残されてしまうのかーー? <第2話 砂が落ちる> 「好き」は終わりの始まりだ。パパもバイト先の先輩も、彼氏も、マッチングアプリで出会った男の子たちも、みんなあたしの元からいなくなった。わかっているはずなのに、愛衣は新たな誰かを探す衝動が抑えられない。砂時計の砂が落ちていくように、人間関係にもタイムリミットがある。それでも、と願う愛衣が出した答えとは? <第3話 手紙> 井ノ坂文は、SNSで人気のシンガーソングライター・ふみとして活動している。自分の経験をひとつずつ切り出して楽曲を作り、誰かの「自分のための曲」を作ることはできても、楽曲を通して誰とも繋がれないことに不安を感じていた。新曲の制作が進まない文は、ふと男子高校生の自殺のニュースを目にしてーー。 <第4話 あと1歩> 「男女の友情なんて成立しない」。男同士、女同士だって、友情が成立しないことはあるのに、どうして男女の間だけーー? 智子が、愛衣と涼太と飲む場所は、ラブホテルが定番だ。恋バナをしたり、就活の相談をしたり、定番となった三人で飲む時間だったが、その中で智子はある思いを抱えていてーー <第5話 色を変えて> 大学4年11月、先が見えない毎日を送る皐月。キャリアセンターでの面談を終えてスマホを見ると、サークル仲間の奈美から卒業旅行の誘いの連絡が。「私は皐月のこと、大事な友達だと思ってるよ」。友達って何なのか、そして、私って一体どういう人間なんだろうーー?
5年間在籍したAランクパーティを離脱し、かつての教え子たちのパーティ『クローバー』に加入した赤魔道士のユーク。 順調に実績をあげていくクローバーにウェルメリア国王・ビクトール五世から直々に勅命依頼が届く。その内容は隣国サルムタリアに出現した封印迷宮の調査。 頼もしくなった仲間たちと挑む最後の迷宮攻略ーーその果てでユークらを待ち受けるのは、かつての師と最強の敵でーー!? コミカライズも大絶賛連載中、冒険ファンタジー第3弾!!
「ここからどうすればいい?」僕がこう思っている時、きみは。 若者の真実を描く感動共作!! 何かを「好き」と言える人を眩しく感じる隼人、 「女の子との遊びはクレーンゲームみたいなもの」と言ってみせる大地、 高校時代までは、周囲から認められて自信を持っていた和弘、 仲間が何に苦しんでいるのか分からず、寄り添えない自分に絶望するB-- 「なりたい自分」に向かってひとり藻掻く、大人未満の4人の物語。 『茜さす日に嘘を隠して』(真下みこと)と繋がる世界ーー ●ニシダ(ラランド) あの頃の感受性が戻ってきて痛くて気持ちいい。 ●瀧井朝世(ライター) どんな人間にも、その人だけの真実があるのだと改めて気づかされた。 <第1話 端正な夜> 恋人の咲良に別れを告げられた隼人。1年半付き合っていたはずなのに、胸は痛まないことに動揺する。サークル同期の皐月は、自分の好きなことを活かせる業界に就職したいらしい。それに比べて隼人は、手堅い企業ばかり受けていた。恋人と別れて「悲しい」、サークル活動が「楽しい」、あの会社に「就職したい」。それは、本当に自分の感情なのかーー? <第2話 街の地球人たち> 大学2年生の大地は、女の子を絡め取って過ごしている。友達の俊也は最近また、彼の人生を狂わせた女と連絡をとっているらしい。サークルのあの子も、マッチングアプリで出会ったあの子も、幼なじみの俊也のことさえも、全然わからないーーそうもがく大地がとった行動とは? <第3話 途方> 留年続きで三回目の大学3年生となってしまった和弘。ついに実家に帰らなくてはならないーー。喫煙所で出会った綾香が、なぜか和弘の帰省に付き合うと言い出し、一緒に海沿いの故郷へ向かうことになった。大学に入ってからずっと「何かが違う」と感じていた和弘。過去と現実の間で揺れる、二人の逃避行が始まる。 <第4話 αを待ちながら> クラスメイトのAが自殺した。放課後、校舎の三階から飛び降りたらしい。演劇部のBは、それからなぜか脚本が書けない。空想の悲劇とは違う、本物の悲劇。今まで書いてきた不幸な出来事について、自分は何を思っていた? 無自覚な残酷さについて思い悩むBは、非常階段でαと出会う。どうやら、彼女もAの自殺について考えることがあるようでーー <第5話 逆三日月> 就職して2年半、隼人は後輩の大地と大学の学園祭に顔を出した。いつまでも続くと思っていた学生生活が今となっては遠く、当時心に秘めていた自分に対する葛藤や悩みも、すっかり過去のものになってしまったと気がつく。一方で、最近の大地は特別な女性との付き合いを続けているらしくーー
昇格試験に乗じたアリオスの策謀により窮地へ追いやられたレイン達だったが、 王女サーリャらの協力で危機を乗り切り、無事Aランク冒険者へと昇格することに。 久しぶりにホライズンの我が家に戻り、事件の余波も落ち着いたある日、レインは街で迷子の少女と出会う。 ある人物を尋ねて遥々東大陸からやってきたという彼女が探しているのは、人呼んで“ホライズンの英雄”らしくて……!? 「えっと……俺がその英雄なんだ」 「……でも、強そうに見えない」 一方、勇者の称号を剥奪されたアリオスはモニカの手引きにより脱獄、王都から姿を消すのだがーー。 大切な仲間と出会い成長していく冒険ファンタジー、新たな旅立ちへと誘う第8幕!
都会に消費され、導かれるようにたどり着いた湯布院の宿。美しい二人の女と湯けむりに幻惑され、男は、日常との境界を見失っていくー百日滞在してしまったら、君は綺麗さっぱりこの世界から溶けてなくなってしまいますからね。朗読劇と小説が溶け合い、響き合い、不思議の世界に迷い込む。燃え殻が誘うミステリアスな物語。朗読劇DVD+書き下ろし原作小説、完全限定版!
「人は空想なんかしない。連想するんだ」と雨の日の名探偵。(『奏雨』)。俺はマークスマン。弾は当たる。そして時々消える。(『狙撃』)。「や…ヤブヘバス!」と父が慌てふためき、飛び降りは続く。(『落下』)。積乱雲って呼ばれた女の子。厄介な石にも優しくしたい男の子。(『雷撃』)。俺がお前になって、お前はどこにいったんだよ?(『代替』)。わんわんストーミー・エヴリデイが素敵な散歩を招くまで。(『春嵐』)。妻の海の邪悪な豚が俺の息子をさらいにやってくる。(『縁起』)。