出版社 : 講談社
島田荘司、陳浩基、知念実希人、陸秋槎、林千早、石黒順子、小野家由佳の7名の作家によるアンソロジー。翻訳は『ディオゲネス変奏曲』や『元年春之祭』などを手掛けた稲村文吾氏。 台湾の金車・島田荘司推理小説賞の出世頭、陳浩基氏と、日本の福山ミステリー文学新人賞の出世頭、知念実希人氏(略)勢いのある二人の書き下ろし作を獅子のお頭に仕立てて、上り調子の書き手たちの新作や、未発表作(略)、将来有望な才能たちの習作などを後方にしたがわせて、いわば獅子舞を目論んだというところである。(島田荘司氏 前書きより)
三分間で心がおどる。物語は、夢のように自由。 ファンタジー、青春、エンタメ、児童文学、歴史・時代小説、BL、純文学、動画、ミステリ、漫画、詩、SF……豪華絢爛62人の著者が描く ワクワク、ドキドキ、ビックリの62編! (著者) 朝倉宏景 浅生鴨 阿部智里 天野純希 石崎洋司 一木けい 一穂ミチ 伊藤理佐 犬塚理人 今村翔吾 海猫沢めろん 大倉崇裕 大崎梢 大沼紀子 大山誠一郎 オカザキ・ヨシヒサ 小野寺史宜 折原みと 柏葉幸子 かすがまる 神津凛子 木下昌輝 鯨井あめ 倉橋燿子 小林深雪 小前亮 最果タヒ 澤田瞳子 支援BIS 篠原美季 白尾悠 須賀しのぶ 砂原浩太朗 高田大介 武川佑 武田綾乃 辻村深月 寺地はるな 中島京子 西尾維新 額賀澪 乗代雄介 浜口倫太郎 はやみねかおる パリュスあや子 伴名練 藤谷治 ぶんけい 前川ほまれ まさきとしか 三津田信三 緑川聖司 宮下恵茉 宮下奈都 宮西真冬 森見登美彦 矢崎存美 矢野隆 矢部嵩 山内マリコ 行成薫 令丈ヒロ子 装丁:名久井直子 装画:junaida 新型コロナウイルスの影響で、これまでのように外にでかけたり、 旅行にいったりすることが難しくなりました。 この本は、そんなコロナ禍の夏休みにwebサイト「tree」に発表された62編の短い物語を 一冊にまとめたものです。 お話の舞台は、通学路や病院の片隅、戦乱の世から異世界までさまざま。 一緒に旅をする仲間も、いつもの友達や動物から、魔女、宇宙人まで多種多様! 読書を愛するすべての方に、日々、物語を楽しんでいただけますように。 物語の力で、読むことで、少しでもみなさんの心が軽くなりますように。 そんな願いを込めて、ジャンルを超えた62名の著者による夢のような物語を、 これからの未来を生きるあなたに贈ります。 ーー講談社 編集部一同
竹の中で育まれ、不老不死をもたらすと伝わる真珠にも似た秘宝「竹の石」。古来、天下人への献上品とされてきたが、一つだけ村の庄屋が秘匿していた。それは昔、万病に効く薬を探求していたゼンの師・カシュウが村を訪れた際、竹の中から見つけたものだという。その存在が何故か漏れた。正体不明の賊が、強奪計画を立てていると知った庄屋の娘は、ゼンに警護をして欲しいと依頼する。折しも村は祭り。賊の来襲には、好機といえた。
宮中を悩ませた妖怪・鵺を退治、獅子王と呼ばれる刀を拝領したほどの武勇を誇り、和歌にも秀でていた源頼政。 従三位を賜り、満たされていたはずの晩年、なぜ彼は挙兵したのか。その墓である頼政塚は、どうして祟りをなすと伝承されるのか。京都・亀岡の頼政塚に放置された惨殺死体、壇ノ浦で碇のオブジェに繋がれた遺体の連続殺人を軸に、桑原崇が源平合戦の真実を解き明かす。QEDシリーズ長編!
九州の温泉街、小さな街の団地、ニューヨーク、台北、東京ー残酷さと優しさが隣り合わせるパッとしない世界、それでも生きていくむき出しの人間たち。直木賞作家・東山彰良が新たに挑む、自由でボーダレスな短編集!
天外者とは薩摩弁の褒め言葉で「凄まじい才能の持ち主」という意味を持つ。人並み外れた賢さと未来を見据えた大胆な行動力で時代を切り拓いた五代友厚という男がいたー。
「日本の警察に何ができる? あいつらは無能だよ」爆破事件の最中、有力政治家殺害事件が発生。遺体からは臓器が抜かれ、心臓と羽根を乗せた天秤が残されていた。公安部に異動したばかりの刑事・鷹野秀昭は、持ち前の推理力で不可解な事件と向き合おうとするが、周囲から、公安には公安のやり方があると一蹴されてしまう。秘密主義が蔓延る公安で、打つ手はあるのか? 十一係<殺人分析班>シリーズと対をなす弩級の新シリーズ開幕!
睡眠時間ほぼゼロのブラック企業に勤める花巻比留音は、心の純粋さから、女神に加護をもらって異世界に転生した。 加護のおかげで魔力は妙に多いし、聖魔法がやたらと万能。 ふかふかの布団で思い切り寝たいだけの比留音は、聖魔法を駆使して仕事をサボろうとするが……周囲の評価は上がっていく一方。 これでは前世と同じで働き詰めになってしまう。 どうやら噂だと大聖女になれば自分の教会がもらえて、自由に生活できるらしい。 「大聖女になって布団で一日中ごろごろしよう」 彼女はのんびりライフのために頑張って大聖女になるが…… あれ、結構忙しい? あとすごい崇拝されている気がする……こんなはずでは……。 このお話は、マイペースにスローライフを満喫していたら伝説になってしまった、 居眠り大聖女の物語ーー。
かつて地球と呼ばれる世界で三十数年の生を終えた男性研究者は、今はこの異世界で11歳の孤児の少女レンとして生きていた。冒険者生活を経て王都で鍛冶修業をしていたレンは、育った孤児院のある街に「冬の主」に率いられた魔物の群れが迫っていることを知る。雪降る中、孤児院時代の友人で今は冒険者をしているトリエラ達と共に街に向かうレン。しかし、街の防衛戦に巻き込まれたレンが、この世界で初めて遭遇する強大な魔物と死を覚悟するほどの闘いを演じることになるとは、その時はまだ知るよしもなかった。
魔法使いの少年・ハルには幼馴染がいた。 心優しく、気高い少女・レティシア。 ともに冒険者として歩んできたが、世界で七人しかいない「勇者」の称号を与えられるまでになったレティシアは、変わってしまった。 高圧的で傍若無人で、ハルを虐げるばかりの存在に……! もう自分の知っている彼女はいないーーそう思ったハルは、自らパーティを抜けることにする。 「ハル、あんたが言うべき台詞を教えてあげる。雑魚でもできるはずの当たり前のことをミスをしてしまいごめんなさい、深く反省しています。どうか許してください、レティシアさま……よ」 「イヤだ」 「は? 今、なんて?」 「もうレティシアの言うことには従えない、従わないよ」 ハルは新たな仲間と出会い、自由と、自らの真の力を知るーー! 小説家になろう 発 冒険ファンタジー開幕!
1995年、大地が裂けた。時代が震えた。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件と未曾有の災厄が相次いだ一年、戦後五十年かけてこの国が築き上げたあらゆる秩序が崩れ去っていく…。雑誌記者として奔走した自身の経験が生んだ渾身の力作長編。
「スリルのあることって、それがもうこわくなくなって、 ようやくたのしめるようになったころには、 いつもおしまいになっちゃうんだなあ。」 (『ムーミン谷の冬』より) 1964年に日本に紹介されてから、ずっと愛され続けてきた、ムーミンたちの物語。 人気のひみつは、個性豊かなキャラクターたちが、自由に、自分らしく生きる姿にあります。 ムーミントロールは、勇気があって心やさしく、とってもロマンチスト。 ムーミン小説9冊のうち、7冊から、ムーミンの数々の名言を抜き出して、美しいヤンソンの絵と共に、ぎゅっとまとめました。 ムーミンが大好きなあなたはもちろん、ムーミンの世界を気軽に味わってみたい方にもぴったり。 プレゼントにもぴったりな、ちょっと特別な1冊です。 そして、気に入った名言が見つかったら、ぜひその場面が出てくる小説を読んでみてください。もっともっと、ムーミン谷が身近になります。 *オールカラー *ハードカバー 58ページ *左右173ミリ×天地195ミリ
島田荘司選 第13回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作! 「できるなら過去に遡り君を守ってやりたい」 最愛の娘が大学のキャンバス内で自殺をした。薬学部教授の大日方敏夫(おびなた としお)は、娘の千佳(ちか)が死を選ぶはずがないと真相を探る。千佳は生前、母である優子に、付き合っている人がいると打ち明けていた。しかし、相手の詳細は知らされておらず、ミステリーの文学賞に応募していることだけを伝えていた。敏夫は付き合っていた相手が殺人犯だったのではないかと疑いを持ち、自身の遺伝薬理学の知識を使って犯人を特定することを思いつくーー。 密室殺人、理由不明の空き巣事件、犯人捜しの罠、ハウダニット的密室殺人、数珠つなぎに起きる事件にページをめくる手は止まらず、読み終えた後には家族の愛の物語に心を打たれる。
遠江に生まれた虎太は母親・右(ゆう)に女手一つで育てられていた。『論語』や『孟子』、算術や刀槍の使い方まで教え込む厳しい母だった。ところが15歳のときに転機が訪れる。家の近所で戦ごっこをしていたところを人攫いに遭ってしまうのだ。同じ境涯の少年たちと西へ向かって連行されていく虎太。人攫いの男たちは京阪から来た盗賊のようだ。天竜川や木曽川の難所を越えて盗賊の本拠にたどり着くと、人買いに売られるのではなく命を懸けた訓練が始まった。どうやら盗賊に育て上げられるらしい。虎太は母・右に鍛えられた勉学や身体能力によってめきめきと頭角を現していった……。
東京の高円寺南商店街で小さな仕立て屋を営む桐ヶ谷京介は、美術解剖学と服飾の深い知識によって、服を見ればその人の受けた暴力や病気などまでわかる特殊な能力を身につけていた。そんな京介が偶然テレビの公開捜査番組を目にする。10年前に起きた少女殺害事件で、犯人はおろか少女の身元さえわかっていないという。さらに、遺留品として映し出された奇妙な柄のワンピースが京介の心を捉える。10年前とは言え、あまりにデザインが時代遅れ過ぎるのだ。京介は翌日、同じ商店街にあるヴィンテージショップを尋ねる。1人で店を切り盛りする水森小春に公開捜査の動画を見せて、ワンピースのことを確かめるために。そして事件解明に繋がりそうな事実がわかり、京介は警察への接触を試みるが……。
「偽の聖女であるお前はもう必要ない!」 ベルカイム王国の聖女エリアーヌは突如、婚約者であり第一王子でもあるクロードから、国外追放と婚約破棄を宣告されてしまう。 クロードの浮気にもうんざりしていたエリアーヌは、国を捨て、自由気ままに生きることにした。 そして、隣国リンチギハムの王子ナイジェルと出会い、彼の住む城で暮らし始めたエリアーヌ。 一方、結界を張りベルカイムを陰から支えていた『真の聖女』である彼女を失ったことで、王国は破滅への道を辿っていき……!?