出版社 : 講談社
「俺は、武田を食うぞ」戦国最強を誇った甲斐武田家の落日。家を滅ぼす二人の裏切り者が出る。一人は、武田信玄の腹違いの弟、武田六郎信友。そして、一族衆筆頭、穴山梅雪。「武田の海」を任された二人は、なぜ悲劇の引き金を引いたのかーー。歴史小説界で、いま最も注目される「ヒストリーテラー」武川佑の第二作長編。 「俺は、武田を食うぞ」 戦国最強を誇った甲斐武田家の落日。 家を滅ぼす二人の裏切り者が出る。 一人は、武田信玄の腹違いの弟、武田六郎信友。 そして、一族衆筆頭、穴山梅雪。 「武田の海」を任された二人は、なぜ悲劇の引き金を引いたのかーー。 歴史小説界で、いま最も注目される「ヒストリーテラー」武川佑の第二作長編。
聖山アマンディをいだき、遙か上空、雲の海に浮かぶ島“ていん”。民は山と川と空の三つの部族に分かれ、互いの領分を守って暮らしていたが、天が荒れて作物は育たず、獣の数も激減。長きにわたる凶作と飢えの末、部族間のいがみ合いは深刻化していた。「ウカミダマを求める者は変を呼ぶ」占い師から忠告されるも、仲間を飢餓から救うため、封じられし狼神の力を望んだ山人のムウマ。山と川の会合が行われた日、彼は、川人のライラとともに、狩りに失敗して川の村の聖地に墜落する一人の空人の姿を目撃しー。
小説という、旅に出る。 国、ジェンダー、SNS--ボーダーなき時代に、鬼才・宮内悠介が届ける世界地図。本文に300を超える「註」がついた、最新長編小説。 秋のあとに訪れる短い春、旅春。それは、時空がかかる病であるーー。人間ではなく世界の不具合を治す“世界医”。密室で発見されたミイラ化遺体。カトマンズの日本食店のカツ丼の味。宇宙エレベーターを奏でる巨人。世界一つまらない街はどこか・・・・・・。オーディオ・コメンタリーのように親密な325個の注釈にガイドされながら楽しく巡る、宮内版“すばらしい世界旅行”。“偶然の旅行者”たちはイシュクト山を目指す。合い言葉は、「迷ったら右」!--大森望(書評家) この小説を体感していると、混沌と秩序って、向こう岸にあるのではなく、隣にあるのではないかと思えてくる。生きる上で生じたバグに体を浸し、誰かと誰かのハブになる。バグとハブもまた、隣にあるのではないか。1ページごとに困惑がやってくる。困惑がやがて快楽に変わる。困惑と快楽、これもまた隣にある。一体どういうことだろう。--武田砂鉄(ライター)
小説好きのみなさん、お待たせしました。日本文藝家協会が毎年編んで読者に贈る年間傑作短編アンソロジー。2018年の1年間に文芸誌などの媒体に発表された全短編から厳選。ベテラン作家から新鋭作家まで、日本を超え、世界を捉え、文学を革新する多彩な書き手15人による注目作、意欲作を選び出す。この一冊で2018年の日本文学を一望できる珠玉の短篇名作選。解説は中沢けい氏。 文通 土脉潤起 どみゃくうるおいおこる 坂をおりる船 ダークナイト・ミッドナイト 本当の旅 ハレルヤ 牡丹華 ぼたんはなさく 風下の朱 巡礼 生き方の問題 チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ 風鈴 永遠のあとに来る最初の一日 残影 野戦病院
天(そら)の涯(はて)に希望はあるか。 23世紀、人々はごく一般的になったゲノム編集技術によって老いや病から緩やかに遠ざかりつつあった。ただ、ひとつ、”霧の病(ダークフォグ)”と呼ばれる原因不明の突然死をのぞいて。世界最高峰の頭脳が集まる香港島で、遺伝子工学の権威、ヒナコ・神崎博士は、海から現れたひとりの少年と出会った・・・・・・。 完璧な世界(パーフェクト・ワールド)で、滅びのカウントダウンが始まる。
麋角解(さわしかのつのおつる)、東風解凍(とうふうこおりをとく)、桃始笑(ももはじめてわらう)--あまりにも美しい、四季を彩る“季節の名前”。 古来伝わる「二十四節気(にじゅうしせっき)七十二候(しちじゅうにこう)」に導かれ、手練れの十二人がつむぐ匂やかな小説集。 二十四節気、七十二候 萌え出ずる春、青々と爽やかな夏、紅葉に染まる秋、しんと静まった冬ーー。四つの季節をそれぞれ六等分した“二十四節気”は、春の兆しが現れる立春、次第に夏めく立夏、夜が最も長い冬至などを示す。 それをさらに三等分した“七十二候”。暖かな雨が降り注ぎ大地が潤う「土脉潤起(どみゃくうるおいおこる)」、蛍が姿を現し始める「腐草蛍為(ふそうほたるとなる)」など、その時期に起こる出来事をそのまま名前にした。 移ろいゆく季節にここまで細やかに、そして美しい名前をつけた古(いにしえ)の人々。旧暦の魅力を、掌に収まるような十二篇の小さな物語を通して、感じてみませんか。 瀬戸内寂聴「麋角解」 絲山秋子「雉始鳴」 伊坂幸太郎「鶏始乳」 花村萬月「東風解凍」 村田沙耶香「土脉潤起」 津村節子「桃始笑」 村田喜代子「雷乃発声」 滝口悠生「虹始見」 橋本 治「牡丹華」 長嶋 有「蛙始鳴」 高樹のぶ子「蚕起食桑」 保坂和志「腐草為螢」 白井明大「いま季節の名前を呼ぶこと 二十四節気七十二候について」
「先祖代代、片倉の女は殺される定めだとか。しかも斬り殺されるんだという話でした」 昭和29年3月、駒沢野球場周辺で発生した連続通り魔・「昭和の辻斬り事件」。七人目の被害者・片倉ハル子は自らの死を予見するような発言をしていた。ハル子の友人・呉美由紀から相談を受けた「稀譚月報」記者・中禅寺敦子は、怪異と見える事件に不審を覚え解明に乗り出す。百鬼夜行シリーズ最新作。
天才プロファイラー・羽吹允は、9歳のときに誘拐され、1年後に発見されてから、超記憶症候群を発症していた。20年ぶりに会った小学校の友人からもたらされた情報は、最近起きた事件と過去の誘拐を結びつけるものだった。記憶を丹念にサーチする羽吹に見知らぬ番号からSMSが届く。指定された部屋にあった変死体は、過去の事件の関係者。羽吹の記憶の扉は開くのか。
空から彼女が落ちてくる。受け止めようとしてー俺は死んだ。イケメンで名を馳せる大地は、イジメを受ける少女・神里に初めての恋をし、振られた。しかし彼はくじけない。イジメの原因を調べるうちに、学校の屋上から神里が落ちてきてー。俺の死はともかく、彼女の死は絶対に許せない!覚悟を決めた大地は蘇りをかけて、閻魔大王の娘・沙羅と霊界の推理ゲームに挑む!
”斧乃木余接とも、思えば長い付き合いになった” 老倉育に児童虐待の専門家に仕立て上げられた阿良々木暦は、家住准教授から相談を持ち掛けられる。 我が子を檻に入れたまま三日も家に帰っていないという。わけあって斧乃木余接と現場に急行した彼が、そこで見たものは。 これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異! 【収録作】よつぎバディ/よつぎシャドウ
三軒茶屋に春の便りが聞こえてきた。路地裏のプラネタリウム「三軒茶屋星座館」では、仲間との予期せぬ別れがおとずれる。やりきれない哀しみで満ちた仲間たちを、店主の和真は「現代版ギリシャ神話」を語って癒やしていくが……。血のつながりを超えた家族の新しい在り方を問う人気シリーズ、佳境の第3弾。 第一章 おおぐま座 第二章 こぐま座 第三章 牡牛座 第四章 牡羊座 第五章 双子座
恋人が出ていった部屋で自殺を図った多聞は、気がつくと死神たちの村にいた。だが死神は多聞は実は死んでいないという。現世に戻るため「寝台特急ひとだま」に乗りある人を捜すよう言われるが…。一方、多聞の「死」の真相には、兄が関わっていた。二人きりで生きてきた兄と弟の、感動物語。
家裁調査官の武藤は貧乏くじを引くタイプらしい。無免許事故を起こした19歳は、近親者が昔、死亡事故に遭っていたと判明。また15歳のパソコン少年は「ネットの犯行予告の真偽を見破れる」と言い出す。だが一番の問題は傍迷惑は上司・陣内の存在だった! 読み終えた瞬間、今よりも世界が輝いてみえる大切な物語。伊坂ワールドでは、どんなに孤独な魂にも光が注ぐ!!
突如、命を狙われた武士とそれを助ける女。男が明かされた自らの素性、隣藩との領地争いと権力闘争…表題作「逃亡記」ほか、南町奉行所を舞台に、左官職人殺しと自首した女の探索をとおし、深川河岸の人々を鮮烈に描く「しじみ河岸」など。市井の人々の息づかい、生き様を活写した、江戸ミステリの名作六篇。
お祭り復興と連動し、閉店危機を免れた堀内百貨店だが、「聖域」のデパ地下も売上低迷。事業部長の高橋伝治は、人気おにぎり屋を出店させようと奮闘するが、出来たてに拘りを持つ店主は断固拒否。バブル世代の高島マーケ部長、瑠衣そして若手店員の協力を得て「迷わば進め」の伝治が繰り出す奇策で奇跡が起こる!?
「エンドアの戦い」で、反乱軍が劇的勝利をおさまり、五年が経った。平和を取り戻していた宇宙に、ふたたび暗雲が立ちこめる。 帝國の新指導者は、未知領域で無数の戦功をあげたスローン大提督。青い肌に赤い瞳、帝国軍ではめずらしい、エイリアンのエリートは、その機知を生かした戦略で、新共和国へ逆襲をはかる。ダーク・ジェダイのシボースと、フォースを無力化にする「イサラミリ」を味方に、ルークと、双子を妊娠中のレイアを追いこむ!! ※本書は1992年竹書房文庫より刊行した「スター・ウォーズ 帝国の後継者〈上)」と同じ原書とする、新訳版となります。
「エンドアの戦い」で、反乱軍が劇的勝利をおさまり、五年が経った。平和を取り戻していた宇宙に、ふたたび暗雲が立ちこめる。 帝國の新指導者は、未知領域で無数の戦功をあげたスローン大提督。青い肌に赤い瞳、帝国軍ではめずらしい、エイリアンのエリートは、その機知を生かした戦略で、新共和国へ逆襲をはかる。ダーク・ジェダイのシボースと、フォースを無力化にする「イサラミリ」を味方に、ルークと、双子を妊娠中のレイアを追いこむ!! ※本書は1992年竹書房文庫より刊行した「スター・ウォーズ 帝国の後継者〈下)」と同じ原書とする、新訳版となります。
2016年に発表された本格ミステリの短編から、本格ミステリのプロフェッショナルが選び抜いたベスト作品集! 天野暁月「何かが足りない方程式」 青崎有吾「早朝始発の殺風景」 西澤保彦「もう誰も使わない」 似鳥鶏「極彩色を越えて」 葉真中顕「交換日記」・解説 遊井かなめ