出版社 : 集英社
10歳の沙江子を襲った性の暴力。性は愛しあうためにあるのなら、なぜそれが暴と共に襲いかかるのか。思春期を迎えても、彼女には愛と性の接点が見出せない。愛されたい、でも支配されたくない。“植物の性”を夢見る孤独な心は癒されるのか。すばる文学賞受賞の著者が描く、性と愛の世界。
フィアンセの宙太がいながらも、いまだあきたらずにイイ男さがしのひとり旅を続ける、自称“恋の狩人”星子サン。しかし、今回ばかりはワケあって、宙太とふたり、ブルートレイン『北斗星』で北海道へ旅立つことに。ところが星子、一流ホテルの雰囲気漂う素敵な客室に酔いしれる間もなく、女性の死体を発見。そしてそれが、星子にとって生涯忘れえぬ、つらく悲しい旅の幕開けになろうとは?
「学校には悪い大人がいる」そう言い残して辞めていった後藤先生。あたしたち、何のことかさっぱりわからなかった。ところが次の日の朝、英語の岩根先生が密室状態の音楽室で殺された…。怪しいのは岩根先生とつきあっていたハンサムな森川先生、それにPTAの綿引会長。あたし・南子は早速、事件解明に乗り出した。…でもコアラ先生、犯人について何か知っているんじゃないかしら?
おなじみ聖クレア高校の由季、邦彦、浩一、そして地縛霊の今日子たちは、琵琶湖に面したホテルへ修学旅行に出かけた。もちろん新聞部の連中も一緒である。このホテルには、重症のアトピー患者のサッちゃん親娘と、行方不明の花婿を捜している三人組と、正体不明の暗殺チームがいた。聖クレアのおせっかい焼きの四人は、怪異現象の起こるホテル周辺で、花婿捜しの手伝いで飛び回っていた。
あたし、沖田五月。道場の娘で剣道の達人なの。正義感が人一倍強くて、ケンカっぱやいのが玉にキズだけど。ある日あたしは西麻布のプール・バーで数人のチンピラをたたきのめし、鎌倉の高校に転校させられることになったの。転校当日、カッコいいフェンシング・ボーイ・藤原秋と出会ったのもつかのま。あたしは、すぐにきびしい校則をおしつけようとする体育教師・石本と対立することに…。
皐の友人として、家住湊の家でのパーティーに招待された蒼。ほかの級友の女の子たちは有名な作家である湊を前にして、はしゃいだりしているものの、皐に思いを寄せる蒼としては、湊と皐の関係が気になった仕方がない。湊の恋人である亮子にとっても、それは同じことだった。パーティーの後、皐を家まで送る帰り道、蒼の「好きだよ…キスしていいかな」という言葉に、皐は戸惑ってしまう。
お好み焼き『ペーパー・ムーン』はパートさんがお休みしてるんで、商店街の福引きの当番が割り当てられた日は、あたし、奈々子と耕介くん、マスターの三人は大変。急いでるのに遅刻して怒られ、苦手のネギで指切って、ついでに階段でコケてカワイイ女子高生を踏んづけてしまった。そしてその女子高生が大富豪の柿の木御殿のお嬢さまで、耕介くんを恋人にしたいと、あたしにライバル宣言をした。
失恋の痛手を忘れるため、自分の道を見つけるため、美也子はロンドンに留学中。優しいホスト・ファミリーや陽気な仲間に囲まれ、いそがしいけれどにぎやかな毎日だ。ある日、大事な試験に失敗して落ちこむ美也子のもとへ、日本からの電話が届く。相手は瞬。美也子の想いがかなわなかったひと。その瞬が、夏休みを利用してロンドンに遊びにくるという…。好評『恋のむこうにオフロード』の続編。
七生は中三、努力のかいあって成績はいい。が、運動だけはダメ。まったく泳げない七生に、保健の先生は「このままでは、赤点をつけるわよ」と脅かす。七生のもう一つの悩みは、どんなに努力しても、クラスメイトの伊戸川君を抜けないことだ。七生は友達のテルコと塾に行くことにした。ところが、その塾には伊戸川君がいた。もっと驚いたのは塾の先生。-水泳を教える塾なんてあるの?
あたし、八彦沢リサ。16歳。リサって呼んでね。ふつうの女の子のつもりだけど、食欲だけは誰にも負けない!って特技があるの。今日も“青山グルメガルーズ”の仲間、歌子やめぐと、おいしいもの屋さんめぐり。というのもね、学園のアイドル・東山薫くんの好みの女の子が「ポッチャリしたタイプ」っていうじゃない。彼好みの女の子になって彼の愛を、とガンバってたのだけど…。
おれ、城西潤、18歳。渋谷学院大学一年生。実は好きな女の子がいて。名前は、真田慧子。同じ刑法クラスの子。明るくて気まぐれで、ミステリアス。だから恋人同士になりたいのに、彼女にはその気はないみたい。非常に残念ですけど。-でもクラスの仲間、慧子や詩織たちとスキーに行くことになって…。恋する男の子の心をのぞいてみたい女の子は必読!やさしく哀しく甘やかな青春物語。
OL探偵の花子クン、今回は体当りの突撃精神でナント、ソープランドに潜入しちゃったのだ。ドッキリするような行動をしても、とってもかわいい花子クンに、刑事たちもついウットリ。ストーリーは東京の名所案内も兼ねていて、新東京も、旧東京も一読すればすっかりのみこめちゃうのだ。花子は鎌倉住いの新東京人だが、古い東京の良さにもふれてみようと頑張っちゃう。果してシリーズ第2回の花子探偵の活躍ぶりとは?
仮釈放を十日後に控えて、模範囚・西崎洋平が高崎の刑務所から脱走した。おなじみ、神奈川県警広域捜査班の新人類刑事・五月千春は、その謎を追って、愛車MGで九州・熊本へ飛ぶ。ところが、同じ西崎を追う警視庁のエリート女刑事・錦由多加が現われて…。
女は冬の花火を見たという。その祭りはこごえる原野に、冬の夜とりおこなわれるという。男は女の身の上に、自分の人生を重ねてみた。都会で知り合った別の過去をもつ男と女が見るひとときのロマン。大氷原、吹雪、酷寒、自然と、男が巡り合うさまざまなドラマ。限りない優しさと、荒ぶる男の冒険心に支えられた西木文学の真髄を集めた最新短篇集。表題作他4篇収録。第99回直木賞受賞作家。
燃えるアフガン!愛に生きるか、大義に死ぬか?パリに暮らす美しい女性ジェーンは愛した男がCIAのスパイだったことに心を傷つけられ、フランス人医師と結婚した。ふたりはアフガニスタンの医療奉仕に出発する。ソ連軍の侵攻に必死の抵抗をするゲリラの村が新しい仕事場であった。戦闘が激化したある日、ジェーンは信じられない光景に出くわす。夫がひそかに会っていた人物はソ連KGBの情報員だったことがわかり…。アフガン戦争の戦火の陰に、ケン・フォレットが愛と死を見つめる傑作。
フランスで行われた重賞レースで進路妨害をした騎手ラミレスは失格になった。馬主のモローは激高し、マネージャーのライにラミレスを処分するように命じた。ラミレスを受び出したライは,馬主の意向を伝えたが,逆上したラミレスはナイフを抜いて、「おまえと女房を殺してやる」と捨て台詞を残し立ち去った。数週間後、ラミレスの死体が発見され、ライに疑いがかかる…。
「触ってもいい?こんな風に触ってもいい?こうしても?あたしに撫でられて、気持悪くない?よかったら、あたしに好きなことしていいわよ…」ブエノスアイレスの刑務所の中で生まれた、テロリストとホモセクシュアルの、妖しいまでに美しい愛。アルゼンチンの作家、マヌエル・ブイグの野心作。映画化では、ウィリアム・ハートが、その名演技で〈アカデミー主演男優賞〉を受賞して、世界の話題をさらったものである。