出版社 : 集英社
ごはん男子と「猫」のおいしい毎日。 ほっこりじんわり。ぺこぺこのお腹を一緒に満たす「飯友」のいる幸せ なんて年明けだ。仕事始めの朝、出社したら会社が潰れてた。 そんな「僕」こと坂井寛生が神社でお賽銭を奮発して頼んだ願いごとのひとつめは「そこそこの新しい仕事が見つかりますように」、 そしてもうひとつは「一緒に飯が食える、気楽な仲間が見つかりますように」。 神社でそう拝んだ晩のこと、夕ごはんの準備をする寛生の前に猫が現れ、人間の言葉で話しかけてくる。『旦那さん?』 唖然とする寛生の前で猫は肉球をぺろんと舐めて、なんと若い人間の男の姿に。 「神さん」から「派遣」された「飯友」なので「ま、ひとつよろしくお願いします」「飯食いましょ、飯」と言って、 寛生の作ったごはん(フォー風にゅうめん、棒々鶏、ベトナム風お好み焼き)を「うめえ。うめえ」と完食して帰っていった。 以来、「猫男」は毎晩やってきて、ごはんを食べたりお喋りをしていくように。 ちょっと不思議で心あたたまる、ごはん男子と「猫男」のおいしく愉快な毎日の、はじまりはじまり・・・・・・!
噂はもう聞いたかい?そう、宮戸屋の倅、信吾のことよ。老舗の跡継ぎを弟に譲り、弱冠二十歳で独立。よろず相談屋と将棋会所を始めたって、まったくなんてやつだ。将棋会所はかなり賑わっている様子じゃないか。肝心の相談屋のほうは?-巷で話題のよろず相談屋。今回はまさかの相談ごとが舞い込みます!読み味軽快、読んで爽快!時代小説に新風をもたらすシリーズ、待望の第2巻が登場。
“さて、私は死にたい。心の底から死にたい”死に憧れ、リストカットを繰り返す女が病院で遂に決断。(「ラスト・デイ」)冴えない男が事故で手を切断。新型の義手で力を持った男は、悪者を倒す英雄に憧れ、夜の街に。すると、集団リンチの現場に遭遇し!?(「ロボット・アーム」)自堕落なキャバ嬢は、自分を変えるために憧れのサメを飼う。(「サメの話」)一行目から魅了される毒気と物語センスが炸裂する短編集。
人生や社会を豊かにすると喧伝するネットワークビジネス。ある日大学時代の友人から突然かかってきた電話で勧誘されたユウキ。今、彼の勤める会社ではリストラが始まり不安な気持ちが膨らんできていた。そんな状況の中、副業のつもりで入会し、順調に会員を増やしていき、次第にそのビジネスにのめり込んでいくものの、周囲からは冷ややかな目で見られるように。そして思ってもみない落とし穴に嵌まりー。
時は平安。駆け出し蔵人・夏樹と、隣の屋敷に暮らす美貌の陰陽師見習い・一条は友人同士。都の魔所のひとつで旅の夫婦が鬼と遭遇し、妻が殺されるという事件が起こり、鬼退治に同行した夏樹。だが、現れた鬼は、一条の師匠である陰陽師・賀茂の権博士にそっくりだった。夏樹は一条に事情を打ち明け、鬼の正体を突き止めるために共に現場に向かうことにするのだが…。大人気平安怪異譚、第4弾!
女子高生のみほは、幼なじみの明日太郎が親友の久美とつきあいはじめてから、もやもやしてばかり。そんなとき、不思議なパンケーキ屋さんと出会う。くもりの日しか現れず、非処女のお客さんにだけドアベルが鳴るその店には、ポーカーフェイスな店主・まぶと、個性豊かなお客さんたちがいてー。恋と友情に悩むみほの見つけ出した答えと、お店の秘密が胸を甘く焦がす、特別なひと夏の物語。
都内の高校に通う希美は、ロボットのような受け答えをする風変わりな同級生・佐野良子が気になって仕方ない。美人だが変人の彼女にちょっかいを出すうち、親しくなってゆく。良子は希美が持つパソコンに興味を抱き、部屋に入り浸るようになりー。インターネット黎明期、のちの天才ハッカーがいかに誕生したか、そして現代、彼女と次世代の天才の邂逅と活躍を描く、青春サイバーサスペンス。
大学4年生の真志歩は、母親との関係をこじらせて、冬休みに帰省しなかった。元日からカレー屋のアルバイトに行き、店の前で迷子の少年を見つける。耳が聞こえないらしい少年が心配で、カレー屋の店長たちと保護者探しに乗り出すが…。身体に虐待を疑う痕跡を持つ少年を巡る事件が、それぞれの家族の深い闇を抉り出していく。家族のあり方と命の希望を描く心温まるミステリー。
脱獄の夜。イザベラは残った子供達を膝元に寝かして“ある歌"を口ずさんでいた。そこへ燃え上がるハウスから一枚の紙きれが吹いた。燃えかけたその紙片を見て、彼女は自分がママを目指すきっかけとなった少年のことを想い出す。 一方、最後のとき、クローネは飼育監となる道を示されたときのことを想い出していた。11歳のクローネが向かったシスター養成学校で待ち受けていたものは、その後の生き様を決定づけるようなハウスより過酷な“生死を懸けた"環境だった。 『GFハウス編』でエマたちの前に立ち塞がった“飼育監(ママ)"の知られざる秘話、ノベライズ第2弾で解禁!!
青春は気まずさでできた密室だーー。 今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。 始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆくーー。 ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイム進行でまっすぐあなたにお届けする、五つの“青春密室劇"。書き下ろしエピローグ付き。 「謎を追いかけているうちに、気付けば彼らを好きになる」 武田綾乃さん、絶賛! 「早朝始発の殺風景」 早朝始発の列車でなぜか出会った同級生(あまり仲はよくない)の思惑はどこにあるーー? 男女の高校生がガラガラの車内で探り合いの会話を交わす。 「メロンソーダ・ファクトリー」 女子高生三人はいつものファミレスにいた。いつもの放課後、いつものメロンソーダ。 ただひとつだけいつも通りでないのは、詩子が珍しく真田の意見に反対したこと。 「夢の国には観覧車がない」 高校生活の集大成、引退記念でやってきた幕張ソレイユランド。気になる後輩もいっしょだ。なのに、なぜ、男二人で観覧車に乗っているんだろうーー。 「捨て猫と兄妹喧嘩」 半年ぶりに会ったというのに、兄貴の挨拶は軽かった。いかにも社交辞令って感じのやりとり。でも、違う。相談したいのは、こんなことじゃないんだ。 「三月四日、午後二時半の密室」 煤木戸さんは、よりによって今日という日に学校を欠席した。 そうでもなければ、いくらクラス委員だとしても家にまでお邪魔しなかっただろう。 密室の中のなれない会話は思わぬ方にころがっていきーー。 「エピローグ」 登場人物総出演。読んでのお楽しみ。 【著者略歴】 青崎有吾(あおさき・ゆうご) 1991年神奈川県生まれ。明治大学文学部卒業。2012年『体育館の殺人』で鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。著書に『水族館の殺人』『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』『図書館の殺人』『ノッキンオン・ロックドドア』の他、「アンデッドガール・マーダーファルス」シリーズがある。
<B>小学校に、「じゅうげき犯」がきた。おにいちゃんが死んだ。 ママもパパも、もうぼくを見ないーー</B> 「パン パン パン」 小学校に、銃声と叫び声が鳴り響く。あの日から、全てが変わった。 ザックの兄で10歳のアンディは、「じゅうげき犯」に殺されて死んだ。 母は「おやすみの歌」をもう歌ってくれないし、父も様子がおかしい。 ひとりになったザックは、アンディのクロゼットを自分の秘密基地にするーー アメリカで多発する銃乱射事件をいとけない6歳の子供の視点から描く、 人間の悲しみと優しさ、家族の絆の物語。 【著者略歴】 リアノン・ネイヴィン Rhiannon Navin ドイツのブレーメンで育つ。広告エージェント業界で働く中でニューヨークに渡り、結婚したのちに退職。現在はニューヨーク郊外で、3人の子供と夫、猫2匹犬1匹と共に暮らしている。デビュー作である本書「Only Child」はアメリカでの出版権をめぐって高値で取引され、そのほか世界16ヵ国で版権を取得した。 越前敏弥 1961年生まれ。文芸翻訳者。東京大学文学部国文科卒業。著書に『文芸翻訳教室』(研究社)『翻訳百景』(角川新書)など。訳書にダン・ブラウン『オリジン』(KADOKAWA)、同『ダ・ヴィンチ・コード』(角川文庫)、E・O・キロヴィッツ『鏡の迷宮』(集英社文庫)、『世界文学大図鑑』(三省堂)、キャロル・ボストン・ウェザーフォード作/ジェイミー・クリストフ画『ゴードン・パークス』(光村教育図書)など。 <目次> 1 じゅうげき犯が来た日 2 戦いのきず 3 イエスさまと本当に死んだ人たち 4 お兄ちゃんはどこ? 5 ルールなしの日 6 オオカミ人間の遠ぼえ 7 空のなみだ 8 さいごのふつうの火曜日 9 黄色の目玉 10 あくしゅ 11 ひみつ基地 12 たましいにも顔がある? 13 ここにいちゃいけない 14 どこへ行ったの? 15 目が見えない人と歩くこと 16 あふれた赤いジュース 17 気持ちを表す紙 18 本当になったこわいゆめ 19 お通夜 20 ジャンボ・ツイン・ロール・トイレットペーパー・ホルダー 21 戦いの合図 22 さよなら 23 ころしの目つき 24 ぼうでヘビをつつく 25 幸せのひけつ 26 ニュースを作る 27 ニュースをぶちこわす 28 トリック・オア・トリート 29 雪とミルクシェイク 30 ハルク 31 いっしょに使う 32 はげしいいかり 33 もう生きていけない 34 きょう感 35 学校へ 36 あらし 37 感しゃ祭 38 こぢんまりと 39 思いがけないおくり物 40 わかれ<br
放浪の騎士グレンと神官を装う魔術師リューは旅の途中、雷雨に襲われ、黒獅子城と呼ばれる古い砦に逃げ込んだ。そこで二人は、同じく雨宿りをしていた先客たちと出会う。 視察を終えた若い二人の騎士とそのお目付役。義眼の老騎士。商魂たくましい商人一家。貧しいがどこか油断できない吟遊詩人、しっかり者の町娘。 それぞれ癖のある旅人たちが一夜を明かす中、語られる黒獅子伯の伝説と、彼に倒された魔術師の噂。そして古城に潜んでいた魔物の襲撃。 様々な事件が起こる中、老騎士タングレーが遺体となって発見される。 陰謀と伝説の絡みあう廃城の片隅で、グレンとリューは事件の謎に挑む。
太陽神アポロンからカサンドラを奪還せよーー!! 女神イザナミの日本侵攻と黄泉醜女と呼ばれる凶悪ゾンビによる未曽有の危機を救った六波羅蓮達。しかし太陽神アポロンに王女カサンドラを奪われてしまう。 神々の遠い故郷ヒューペルボレアに向かったという情報ももとにふたりを追って、六波羅蓮と鳥羽梨於奈は未知なる神域の門を探す。 鳥羽芙実花、聖徳太子、そして『謎の貴婦人』に助けられ、ついにやってきた世界。そこは世界のほとんどが水没した“滅びたあとの世界"であった…! 果てなき海を渡り島から島へと巡る蓮。恐るべき障碍を乗り越えアポロンとカサンドラを探し出すことは出来るのかーー。 新たなる「神殺し」と出逢いが神域でのバトルを過熱させる!! 初オーディオドラマがダウンロードできるシリアルコード付き限定版も同時発売
孤高こそが最強の証だーー。 血や痛みを伴う容赦のない戦闘、魔法やルールが存在せず、スキルのみが攻略の鍵となる苛酷でリアルなフルダイブVRMMORPG『スキル・メイク・オンライン』。 零は尊敬する師を越えようとゲームの世界に身を投じ、最強のプレイヤーになるための道を歩んでいく。 戦闘を躊躇わず、たった一人、モンスターを狩り続ける零。 異世界転生をしたかのような鍛え上げられた戦闘能力で次々と襲いかかるモンスターを蹂躙する。 誰よりも早くボスを倒し賞金を稼ぎ続ける彼のことをいつしか人は『謎のソロプレイヤー』と呼ぶようになった……。 そんな零の強さに惹かれるようにプレイヤーたちが彼のもとに集まる。 好奇心・嫉妬・羨望・謀略……さまざまな想いを抱きながら、彼の背中を追い始めるのだった。 零の渇くことのない戦闘欲を満たす強者は現れるのか……。 そして師を超える強さを手に入れることができるのか……。 孤高を貫く戦いが今、始まるーー。
"鬼変病"に冒された妹が家出同然に出奔、リンド・ヴルムにある様々な種族の娼館が立ち並ぶラドン花街に潜伏しているという。 性風俗業の管理を担当する議会のナンバー2、アルラウネ族のアルルーナに捜索協力を仰ぐも、彼女のカゲキな診察の要求にグレンの貞操危機一髪…!? そんな中、原因不明の"眠り病"が蔓延し、街の機能がストップする未曾有の事態に! 頼みのサーフェすら眠ってしまいーー。 世話を焼いてくれるアラーニャも休みなし。糸イボへの指入れ診察でマジメに対処法を研究するグレンだが…。 最強タッグで花街という絶好の舞台を必要以上に克明に描写した"モン娘"診察奮闘記、第5弾!!
ダンジョンのイレギュラー騒動も落ち着き、僕は深層に挑むために探索者の仲間を探すことに。そこで、奴隷のテルマに紹介されたのは「傾国」の二つ名を持つナージャだった!? ナージャの実力は予想以上のもので、僕たち3人のパーティーは商人の護衛として王都にいくことに。そこでは、ナージャの買い物に付き合ったり、玉石の宴に招待をされたりと新鮮な体験の連続だった。 そんな中、王都のダンジョン厄介な貴族に目をつけられ事件に巻き込まれてしまう!? けれど、そんな生活こそが僕の憧れたものだった! 元病弱の少年が送る異世界痛快ファンタジー第2弾!!
ごく普通の高校生・一条楽は極道「集英組」組長のひとり息子。そして、転校初日に楽に飛び蹴りをかましてきた桐崎千棘はアメリカのギャングのひとり娘。相性最悪の二人だったが、親の組織同士の抗争を止めるため、強制的に恋人のフリをすることになる!?
東京オリンピック同時多発テロから免れた街「新神楽坂」。大衆居酒屋からセクサロイド専門の風俗店、地下ギャンブル場など、享楽的な喜びを満たすことができる巨大な歓楽街として存在感を放っていた。その街で「運び屋」の目撃情報を手にいれた「EX-ARM対策課」は、アルマに潜入捜査を命ずる。潜入先は“ガールズバー"。一方、美波も新神楽坂で、「私の娘を返して」と泣き叫ぶ母親に助けを求められ…!?
手紙雑貨の店「おたより庵」の店主・詩穂は、 「自分が死んだらこの手紙を投函してほしい」と中学時代の親友・響子に託された。 やがて季節は巡り、彼女の死を知った詩穂は手紙を開封し、 過去にまつわる事件に巻き込まれてゆくーー。 町家の並ぶ、どこか懐かしい町で「あの日の約束」が再び動き出す。 店を訪れる者と、想いを伝えたい大切な誰かを繫ぐ、 あたたか優しい手紙ミステリー! 疎遠になった親友へ、今は亡き母へ、離れても大切な家族へ…… 『おたより庵』の店主は今日も、 さまざまな想いをこめた手紙にそっと寄り添う……。
圧倒的中華幻想譚、衝撃のシリーズ第2巻! 後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をすることのない、 「烏妃」(うひ)と呼ばれる特別な妃が住んでいる。 漆黒の殿舎のなかでひっそりと暮らし、外に出てくることはめったにない。 彼女は不思議な術を使い、憎い相手の呪殺から招魂、祈祷、失せ物さがしまで、 なんでも引き受けてくれるともっぱらな噂だった。 後宮で生きながら、けして帝のお渡りのない妃。 そして、けして帝の前でひざまずくことのない妃。 ーーそれが烏妃だった。 しかし、それが意味するところを知る者は、ほとんどいない。 当代の烏妃として生きる寿雪は、先代の言いつけに背き、 侍女を傍に置いたことに深く戸惑っていた。 烏妃とは、なにも望まず、ひとを遠ざけ、ただひとりでいるものだからだ。 そんな彼女のもとに、今夜も「頼み事」のために訪ねてくる人がいる。 ある少年宦官は、自分と同じ年頃の宦官の幽鬼が現れるという。 入水して死んだ、かつて仕えていた妃の幽鬼を弔ってほしいと老宮女はいう。 古い布作面には男の幽鬼が取り憑いている、という気味の悪い話もある。 そしてある夜、後宮で起きた凄惨な事件は、 寿雪が知る由もなかった驚愕の真実をもたらすことになる、がーー。 烏妃をしばる烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)とは何か? 烏漣娘娘がおそれる「梟」(ふくろう)とは一体誰なのか? 烏妃の孤独と運命を知ることとなった皇帝・高峻はーー。