出版社 : KADOKAWA
人見知りで要領の悪い日和は、なんとか就職した就職先でも叱られてばかり。自分は仕事に向いていないのではないかと悩んでいると、社長から気晴らしに旅に出ることを勧められる。最初はひとり旅など無理だと尻込みしていたが、旅好きの同僚に後押しされ、旅に出ることに。最初は日帰りができる熱海へ。神社を訪れ、出来立てのゆで卵の味に舌鼓を打ち、干物の味に感動! さらにそこには、思わぬ出会いが待っていた。ひとり旅の楽しさに気付いた日和は、さらに、佐原、仙台、金沢、博多へと遠くへ足を延ばしていくようになる。少しずつ日和の成長していく姿は、仕事にも影響し始めて、周りの目も少しずつ変わっていくーー
第二次世界大戦末期。ハンガリー大蔵省の役人のバログは、敵軍迫る首都から国有財産の退避を命じられ、ユダヤ人の没収財産を積んだ「黄金列車」の運行に携わることになる。混乱に乗じて財宝を狙う有象無象を相手に、文官の論理と交渉術で渡り合っていくバログ。過酷な日々の中、胸に去来するのはかつて青春を共にしたユダヤ人の友人、そして妻との出会いだった。輝くような思い出と、徐々に迫ってくる戦争の影。ヨーロッパを疾駆する列車のなか、現在と過去を行き来しながらバログはある決意を固めるー。
第73回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門 受賞作 第41回吉川英治文学新人賞 受賞作 第162回直木三十五賞 候補作 首都圏の巨大ショッピングモール「スワン」で起きたテロ事件。 死者二十一名、重軽傷者十七名を出した前代未聞の悲劇の渦中で、犯人と接しながら、高校生のいずみは事件を生き延びた。 しかし、取り戻したはずの平穏な日々は、同じく事件に遭遇し、大けがをして入院中の同級生・小梢の告発によって乱される。 次に誰を殺すか、いずみが犯人に指名させられたこと。そしてそのことでいずみが生きながらえたという事実が、週刊誌に暴露されたのだ。 被害者から一転、非難の的となったいずみ。 そんななか、彼女のもとに一通の招待状が届く。集まったのは、事件に巻き込まれ、生き残った五人の関係者。目的は事件の中の一つの「死」の真相を明らかにすること。 彼らが抱える秘密とは? そして隠された真実とは。 圧倒的な感動。10年代ミステリ最後の衝撃!
禁断の書「根腐れ蜜柑」とは何か!?出奔した母を探し出すため、私は北国の漁師町へと向かった。そこは、動物の死骸があちらこちらに散逸し、生々しい匂いが一面に充満した町だった。犬猫の死骸だらけの窪地に落ち、奇妙な老人たちに助けられた私。彼らは、太古の昔に繁栄した種族の、魔術めいた技術が記された特殊な本を手に入れるために自分を助けたのだという。ようやく見つかった母は、血塗られた船を造っていた。私の恋人や妹たちは、母が造った船に次々と呑み込まれていきー。第39回横溝正史ミステリ&ホラー大賞優秀賞受賞作。
バロウズの陰謀を潰すため、カジノ<ミスティ>を壊滅させたノエルと仲間たち。このカジノの爆発炎上には<被虐の魔女>ノエル・チェルクェッティ、<爆弾魔>フーゴ・ドレッセルとそれに与した大悪魔らテロリスト集団が関わったとされ、国は対テロ組織の派遣を決定する。一方散り散りに身を潜めていたノエルやカロン、オスカーらは合流し、次の一手を講じる。 「記念式典でバロウズ市長を倒す」 チャンスは一度きりしかない。襲撃に向けメンバーが着実に準備を進めていく中、ノエルはジリアンとの最後になるであろう対決に想いを馳せ、ジリアンもまた、弱りゆく体を引きずりながらノエルとの思い出の地を巡っていた。そして式典襲撃当日。 「わたくしはバロウズを倒し、復讐を遂げる! そしてあなたも解放してみせる!」 少女と少女の想いがぶつかり合う、最終決戦がついに始まるーー!
悪役令嬢に転生してしまいお約束の追放エンド ……と思いきや、与えられた罰は政略結婚!? お相手は隣国の皇帝──無慈悲な極悪人との噂。 生きて帰れぬ覚悟で輿入れするも── 「くくくっ! くははっ! 気に入ったぞ」 悪人顔で誤解された人生を送った者同士、 すっかり意気投合ッ!! ただ見かけと逆で、2人とも実は超純情。 初夜では恥ずかしすぎて、ギクシャク。 ちょっとずつ触れあいながらの初エッチ。 悪役キャラ同士の最恐カップル爆誕ですわ!! 『悪役令嬢の追放後!』で人気爆発中! 柚原テイルの新・悪役令嬢物語 【プロローグ】転生悪役は断罪の舞踏会でさよならする 【第一章】隣国の皇帝と政略結婚する罰をつつしんでお受けします 【第二章】結婚式で最強夫妻の爆誕!? 〜新婚初夜は甘くお手柔らかに〜 【第三章】覇王が愛妻家に? 蜜月生活 〜森の中でなんて恥ずかしいですわ〜 【第四章】新妻は前世の知識で食品開発 〜執務室で夜まで待てないのですか〜 【第五章】忘れ去られた乱心の王子は、幸せじゃない 【第六章】愛の鉄拳制裁! ざまあなんて言いませんけど、やっぱり一撃! 【エピローグ】ストーリーに縛られない幸せな暮らし 〜褒めて語り合って愛して〜 あとがき
相も変わらずゆる〜い空気が流れている時効管理課。時効になった事件を解決していくのが趣味の霧山は、手始めに24年前のガソリンスタンド火災の捜査をはじめる。その事件に隠された真相とはーー。
VRゲーム『リアデイル』に酷似した世界に転生し、冒険者としての生活にも慣れてきたハイエルフ"ケーナ"は次なる守護者の塔を目指し、旅を続けている。 そして、近海の底に城を見たという噂が流れる漁村に辿り着くも、そこは不自然な濃霧に包まれ多数のアンデッドが闊歩する廃村と化していた! たまたま調査のために訪れていたかつてのギルドメンバーと再会したケーナは霧を晴らすため、ボスである幽霊船と海賊船長に戦いを挑むのだったーー!! 200年後から始まるエルフの伝説、第3弾!!
王都に到着したユーリは、アルゴと市場を回ったり、高台の鐘塔を見に行ったりと観光を楽しんでいた。しかしそこへ、団長レオンハルトが王位簒奪の疑いで捕縛されたという報が入り、無実の罪で捕らえられた彼を救い出すというクエストが発生! 手がかりを求めて王様の部屋を目指しているうちに、ユーリ達は転移陣を見つける。騎士団がやってくる前に王様の元へ急ぎたい彼女達が、咄嗟にそこを抜けると……移動した先はあの「賢者の塔」だった!? ちびっこ賢者の無双ファンタジー、核心に迫る第4弾!
映画産業が隆盛を誇る一方、ネットワークと呼ばれるテレビ産業が人々の生活を支配するようになった近未来、新東京。ネットワークで、視聴率のために殺人予告が横行するなか、引退した私立探偵のヨヨギ・ケンはかつての友人の依頼を受け、東京に舞い戻る。予告された殺人は仕組まれた陰謀なのか?パンドラの匣を開けたケンを容赦ない運命が待ち受ける。深まる謎、鮮烈なアクション。一気読み冒険エンターテインメント!
青い髪と瞳を持って生まれたキラは、その特異な見た目が原因で家族がバラバラになったと思い込み、日々自分を責めて過ごしていた。学校でのいじめも重なり、失意の毎日を送っていたある朝、偶然、なんでも願いが叶う「失われた聖櫃」の噂を耳にする。キラは、飼い犬・とんびと共に聖櫃があるといわれる山に向かった。そこで待ち受けていたのは、謎のカエル「老師」の導きによる、新しい自分に生まれ変わるための冒険だったーー! 単行本未収録の文庫版特典、「老師からのメッセージ 〜第八の知恵〜」を収録。
2032年、磁極の反転「ポールシフト」によって、大陸は黒い海に沈み、世界は終わりに近づいていた。この混乱によって貧富の格差は拡大し、人類は“海の民”“山の民”に分かれて争いを始めた。危機に陥る地球を救うため立ち上がった“虹の戦士”ミライは、『虹の翼の戦士5人が羽ばたく空に青い海が蘇る』という言い伝えを信じ、山の民のヤマトとともに仲間を探しはじめる。本当の自分を取り戻す、愛と勇気の冒険ファンタジー! 単行本未収録の文庫版特典、「『虹の翼のミライ』もうひとつの結末」を収録。
麗虎国の2人の王子ー藍晶と曹鉄の対立は、避けられないものとなった。奇蹟の少年・天青にとっては、どちらも大事な存在だ。しかも混乱の中、大国・淘の大使が視察に来ることがわかり……。
十月は、将軍家直参の旗本や御家人に与えられる禄米の季節である。五月女家の当主の善太郎は手伝いをするために、実家の大黒屋が営む札差羽黒屋にいたが、気がかりなことがあった。密かに想い合っていた羽前屋のお稲の姿を見かけないのだ。妹を問い詰めると思いがけない出来事が発覚する。さらに、幕府から預かった大切な禄米が何者かに奪われてしまいー。窮地に立たされた善太郎が選んだ道とは!?待望の新シリーズ始動!
"歌野晶午×江戸川乱歩ーー貴方を「非日常の興奮」に導く、超ミステリが誕生! カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向いの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていたーー(表題作)。 長崎港を訪れた「私」は、ビデオ通話で恋人に風景を見せながら旅する奇妙な男と出会う。男に誘われた路面電車での観光の車中、「私」はその恋人が、人気アイドルのヴィーナスだと明かされる。だが、2人の馴れ初めを語る男の話には、明らかにおかしな点があり……(「スマホと旅する男」)。 「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」……本格ミステリ界随一の騙しの達人が、江戸川乱歩の名作群を最先端テクノロジーでアップデートした、驚愕の翻案ミステリ短編集!" 「椅子? 人間!」 「スマホと旅する男」 「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」 「「お勢登場」を読んだ男」 「赤い部屋はいかにリフォームされたか?」 「陰獣幻戯」 「人でなしの恋からはじまる物語」
混迷する政局の中、熾烈な総裁選を勝ち抜いて内閣総理大臣に就任した与党民政党の政治家・武藤泰山。低迷にあえぐ支持率を上げようと意気込んだのも束の間、まさかの”事件”に巻き込まれ、国民に醜態をさらすことになる。その頃、泰山のバカ息子・翔にも異変が。夢か現か、新手のテロか。直面する国家の危機に、総理とバカ息子が挑む”笑撃”のサスペンス。彼らは果たして、日本の未来を救えるのかーー。 解説・高橋一生(ドラマ「民王」貝原茂平役)
大阪府警捜査一課の文田と総田(通称“ブンと総長”)は、高速道路で乗用車が爆破された現場に来ていた。東京から来た新人キャリアの萩原警部補は何かにつけ関西人をこき下ろすため、文田たちはこの年下の上司と反りが合わない。続いてマンションで起きたガス爆発から、過去の海難事故が捜査線上に浮かぶ。複雑に絡まった糸をほぐすように捜査を続ける文田たちは意外な事実に近づく。圧倒的リーダビリティを備えた傑作警察小説。
副操縦士として国際線デビューを迎えた間宮治郎。彼がフライトを共にすることになったのは冷静沈着にして優秀、超絶美人な女性機長・氷室翼だった。飛行機は東京からパリへ離陸するがトラブルが多発して!?
ホームズのもとに届いた暗号の手紙。解読するも、時同じくして、サセックス州の小村にある館の主が殺害された!事件の背後にはモリアーティ教授の影。捜査に乗り出したホームズは、過去に事件の鍵を見出す。