出版社 : U-NEXT
四年ごとに開かれる会社の代表選挙。一回目の投票は票が散らばったため、上位二名による決選投票が行われることになった。現体制は手堅い保守層から支持を集め、二番手につく候補は吸収合併した会社のプロパー社員のリストラ等過激なスローガンを掲げる。接戦が予想される中、両陣営共に動向を窺うのは、一回目で三位につけた候補の支持者たちであった。運動員の送り込み、ハラスメント手前の圧力、上司からの探り…。社内政治の面倒臭さをリアルにコミカルに描く。
移民は二通りの生き方を選択させられる。セイカツシャかヒョウゲンシャか。ある日、セイカツシャである主人公は、勤めるドライブイン・レストランにやってきた刑事から「テロの予告があった」と知らされる。予告日は、ヒョウゲンシャの互助組織であるトモダチのパーティが開かれる日でもあった。突然世話することになったノラ犬、騒擾の予告、深夜の乱痴気騒ぎ、それぞれが絡み合い行きつく結末は?
【U-NEXT独占配信中!エミー賞8部門ノミネートの大ヒットドラマの原作小説】 MI5の捜査官イヴ・ポラストリは、ある殺人事件の目撃者の証言から容疑者が女性だと知り、さらにここ最近起こった未解決の殺人事件がいずれも同じ犯人によるものなのではと疑っている。一方、暗殺者ヴィラネルはトゥエルヴと呼ばれる組織から次の任務を命じられる。ターゲットはロシア人の極右論者、場所はロンドン。追う者と追われる者の対決の行方は? ヴィラネルが暗殺者になるまでの過去も描かれるシリーズ第1作目。
不手際を問われMI5を追われたイヴは非公式に暗殺者を探り続け、中国政府の高官から教えられた情報から、MI5の大物デニス・クレイドルが暗殺組織と関係があると突き止めるが、そこにまたヴィラネルの手が迫ってくる。徐々に近づく二人に組織が下した次の命令は?捜査官と暗殺者というだけではない二人のアンビバレントな関係が物語をよりスリリングにするシリーズ第2作品目。
組織の命に背いたヴィラネルと、彼女に命を救われたイヴは共にイギリスからロシアへと逃げる。しかしトゥエルヴの魔の手は迫り、生命を脅かされた二人はついに組織に手を貸すことになり、それは世界を驚かす大事件を招く。捜査官と暗殺者、二人の結末は?サスペンスからシスターフッド、さらにガールズラブへ、怒濤の展開を見せるシリーズ完結編。
芥川賞作家・李琴峰が「家族」について問い直す傑作中編。 田舎の狭い人間関係、排他的な空気、暴力的な父親、そして母親からの過度な期待と支配から逃れるように、瀬戸内の島から憧れの東京に出たマヤは、二丁目で出会った恋人・ジェシカとの結婚を機に、彼女の故郷であり、母の故郷でもある台湾へ渡る。旧暦の大晦日、ジェシカの親族が集まる年夜飯に誘われたマヤは、思いがけず母の生まれ育った町を訪れることになり、自分自身で封印していた記憶がどんどん蘇ってくる…。
出版社の編集長に頼まれて書いたBL小説がヒットして、ドラマ化することになった小説家のジーン。渋々出席したキャストオーディション会場で、ジーンはなぜかナップシップという若手人気俳優から目が離せなくなってしまう。ナップシップはその圧倒的な魅力で審査スタッフも魅了し、満場一致で攻め役に合格。その後、撮影関連の現場でナップシップのマネージャーになっていた大学時代の友人タムと再会し喜んだのも束の間。ある日突然タムから「しばらくお前のところでナップシップを泊めてくれ」と頼まれた。断り切れなかったジーンは“一カ月間だけ”ナップシップと暮らすことになってー!?焦れったくて可愛くて愛おしい、すべてが恋に繋がる運命の物語の始まり。
ナップシップがとんだ策略家だったことが発覚し紆余曲折あったものの、なんとか想いを通わせ合ったジーンとナップシップ。二人の同居はそれまでよりも甘さを増していた。しかし、ウーイに本当はジーンを好きなんだけど告げられて媚薬騒ぎになったり、いきなり互いの家族に恋人になったことを打ち明けなければいけなくなったり、二人なら乗り越えられると思っていても前途多難なことだらけだった。さらに、二人が付き合っているとゴシップ記事に取り上げられてしまったことで、同居を解消して距離を置かなければいけなくなってー!?二人の甘すぎる日本旅行の様子や、その後のクリスマスを描いた番外編など8編の短編を収録!
「猫弁」「あずかりやさん」シリーズ累計70万部超の著者渾身の感動作。 動物愛護活動をされている女優・杉本彩さん 推薦 「人生にドラマがあるように、犬生にもドラマがある。両者の孤独と心の傷に涙した。犬と育む愛ある暮らしが、温かくて心に沁みる。」 「必ずパートナーをつくること」唯一それだけが入居の条件である、一風変わった老人ホーム・ニーシャシャン。 マダムと呼ばれる女性と横須賀という名の支配人が運営するそこには、元ヤクザや余命わずかの男、詐欺を働いてきた女など曲者ばかりが集まり、それぞれとペアになる犬たちも保健所から救われた犬や盲導犬になれなかった子など経緯は様々。 居場所を求める犬と人が支え合い暮らす様に、読んで幸せな気持ちになるストーリー。 目次 プロローグ サクラ 到達点 ピアノ犬 殺し屋 犬小屋 エピローグ
2017年7月、売れない犯罪実話ライターのキャシーはひとつの記事に目をとめた。テキサス州南部の地方紙が、1986年8月に起きたアルゼンチン人男性銃殺事件の背景を探っていた。二人の男と重婚した女性ローレ、彼女の夫によるもう一人の夫の殺人。全ての原因となったローレは取材を拒否していた。もし彼女の視点で事件を書けたら?キャシーはローレに接近し、事件当時のことは話さない条件で取材権を得た。共に秘密を抱えた二人の女性の対決はやがて…。フーダニットを巡って手に汗握る実録系サスペンスの怪作!
話題書『じい散歩』の著者・藤野千夜の最新作。 五十歳を迎え、生家である団地に戻った幼馴染の二人、なっちゃん(桜井奈津子)とノエチ(太田野枝)。売れないイラストレーターのなっちゃんは今やフリマアプリでの売り上げが生計のメインで、ノエチは非常勤講師の仕事のストレスを日々友に吐き出す。保育園からの付き合いの二人がゆるく、のんびり毎日を過ごす。 友情をユーモアと温かさたっぷりに描いた傑作。 目次 第一話 山分けにする 第二話 お兄ちゃんって最後に呼んだのはいつ? 第三話 捨てられないふたり 第四話 空ちゃんはいつだっていいよって言ってくれた。 第五話 出られない、いや、出たくない
2019年7月、小説家の桑島洋介はベトナム戦争を題材に新作を書こうと思い立ち、取材のため彼の国を訪れた。ベトナム人女性で、旧知の新聞記者ホアン・タオにホーチミン市内を案内してもらった折に、戦時中に米兵が所有していたらしいひとつのジッポーを、桑島は手に入れた。約50年前、激戦地で任務に就いていた兵士の名は「JIMMY HOWARD」と刻まれている。俄然、興味が湧いた桑島が調査に乗り出すと、次々に意外な事実が明らかになり、やがてアメリカで殺人事件が発生する。いまだ癒えぬ戦争の影と米軍の闇を暴く正統派ノンストップ・サスペンス‼ 目 次 一九六八年一月 クアンチ 二〇一九年七月 ホーチミン 二〇一九年一〇月〜一二月 東京 二〇二〇年一月 ジョージア州コロンバス 二〇二〇年二月 東京 二〇二〇年二月 ジョージア州コロンバス 二〇二〇年三月 ホーチミン 二〇二〇年三月 ジョージア州コロンバス 二〇二〇年四月 ベトナム 二〇二一年四月 フォート・ベニング 二〇二一年五月 ホーチミン 主要参考文献
スラムで育ち、幼いころからスリで身を立てていたルゥとウォンビン。いつかこの生活から抜け出すことを願いつつも、生き延びるために汚れ仕事を避けることはできない。そんな二人を引き裂く出来事が起こる。養父母に引き取られ文化的な生活を手に入れたルゥにとって気がかりなのは、願ってもない別れ方をしたウォンビンのことだった。そして、偶然の邂逅からまたしても二人の運命が大きく動き始める。非力な二人がもがいた先に幸せはあるのかーー。『ピュア』で話題をさらった小野美由紀さんの書き下ろし小説。
専業主婦の杉山莉緒(りお)(40)は、高校2年生の一人息子・聖将(きよまさ)からのカミングアウトをファミレスで聞き、衝撃を受けた。交際相手を自宅のランチに招いたところ、20歳で一流大学2年生の藤本雄(ゆう)哉(や)は非の打ち所がない好青年。母親を早くに亡くし、家事は勿論、祖母の介護までしている苦学生で、何より聖将に勝るとも劣らないイケメンだった。ひとまず二人の交際を認めた莉緒だったが、夫・稲男(いねお)(45)にはなかなか切り出せない……。聖将&雄哉、盛夏の熱い恋の行方やいかに? 家族の絆があったかくしみる群像劇!
1995年6月4日、奇しくも同じ日に起こった“事件”により、9歳の二人の少女は49日間、一人きりでの軟禁を余儀なくされた。奇跡的に生還を果たして20年後、封印してきた記憶を二人が徐々に取り戻すとき、再び事態が動き出す! 韓国人女性作家の新星による、スリルに満ちたサスペンスの傑作。