1967年9月発売
ドリアン・グレイの画像ドリアン・グレイの画像
美貌の青年ドリアンが人知れず罪を犯してもどった夜、彼の肖像画は奇怪にも口許に残忍な微笑を浮べていた。快楽にふけり醜さを加えてゆく彼の魂そのままに、肖像は次第に醜悪になってゆく。-美貌と若さを保ちつづける肉体の恐ろしい姿に変貌する魂との対比を主題に、ワイルド(1854-1900)がその人生観・芸術観・道徳観をもりこんだ代表作。
トニオ・クレーゲル ヴェニスに死すトニオ・クレーゲル ヴェニスに死す
精神と肉体、芸術と生活の相対立する二つの力の間を彷徨しつつ、そのどちらにも完全に屈服することなく創作活動を続けていた初期のマンの代表作2編。憂鬱で思索型の一面と、優美で感性的な一面をもつ青年を主人公に、孤立ゆえの苦悩とそれに耐えつつ芸術性をたよりに生をささえてゆく姿を描いた『トニオ・クレーゲル』、死に魅惑されて没落する初老の芸術家の悲劇『ヴェニスに死す』。
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