1984年1月発売
母なる夜母なる夜
ヴォネガットは日本で一番よく読まれている現代アメリカ作家の一人である。本書はその中でも、ヴォネガットの傑作と言ってよい。第2次世界大戦でナチス・ドイツの対米宣伝放送を行ない、一方でアメリカのスパイとして情報を送る男の波乱に満ちた話は分裂症的な現代にピッタリということになる。
富豪刑事富豪刑事
キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくゆらせた“富豪刑事”こと神戸大助が、迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を…次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。靴底をすり減らして聞き込みに歩く“刑事もの”の常識を逆転し、この世で万能の金の魔力を巧みに使ったさまざまなトリックを構成。SFの鬼才がまったく新しいミステリーに挑戦した傑作。
歌う船歌う船
金属の殻に封じ込められ、神経シナプスを宇宙船の維持と管理に従事する各種の機械装置に繋がれたヘルヴァは、優秀なサイボーグ宇宙船だった。〈中央諸世界〉に所属する彼女は銀河を翔けめぐり、苛烈な任務をこなす。が、嘆き、喜び、愛し、歌う、彼女はやっぱり女の子なのだ……! サイボーグ宇宙船の活躍を描く傑作オムニバス長編。
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