1986年7月発売
ケイスは、コンピュータ・カウボーイ能力を奪われた飢えた狼。だが、その能力を再生させる代償に、ヤバイ仕事をやらないかという話が舞いこんできた。きな臭さをかぎとりながらも、仕事を引き受けたケイスは、テクノロジーとバイオレンスの支配する世界へと否応なく引きずりこまれてゆく。話題のサイバーパンクSF登場!
野山獄に幽閉されていた吉田松陰にほのかな恋情を寄せる年上の女囚高須久子の目を通して、新しい松陰像を描く表題作、長州藩の犠性となって切腹させられる3家老の三様の死にざまを描く「見事な御最期」、井上聞多暗殺未遂事件にまつわる数奇な物語「刀痕記」など情感に満ちた維新の青春像を描く歴史小説の好著。
素人画家・美保子の「赤い雲」の絵を買おうとした老人が殺され、その絵も消えた!!絵のモデルとなった瀬戸内海に浮かぶ寿島は、原発誘致にからみ村が二分され、大きく揺れ動いていた。そしてまた新たな殺人が…。莫大な利権をめぐって、平家落人の島を舞台にくりひろげられる骨肉の争い。絵に秘められた謎と殺人犯人を追って、私立探偵浅見の名推理が冴える!!長編伝説推理。
原爆投下の前日8月8日、長崎の街にはいま現在そこに住む人々と、おなじ人間の暮らしがあった。結婚式を挙げた新郎新婦、刑務所に収監された夫に接見する妻、難産の末に子供を産む妊婦…など。愛し傷つき勇気を奮い起こし、悲喜こもごも生きる人々を突然に襲う運命の《明日》。人間の存在を問い、核時代の《今日》を鮮烈に描く長篇。第29回青少年読書感想文全国コンクール・高校の部『課題図書』。
「犯人はボクじゃない!ところで君に一目惚れしたので結婚して。でもその前に1千万円でボクの容疑晴らしてくれない!?」美人でちょっぴりケチなOL冴子は、ひょんなことから愛人殺し容疑の青年と知り合った。人間以外なら“来るものは拒まず”がモットー、貯金が趣味の冴子はこの申し出を引き受け、さっそく調査を開始したが…。恋とお金と殺人の長編ミステリー。