1990年7月発売
祖国再興の悲願のもと、ドルーア帝国軍との戦いを続けるアリティカ王国の王子マルス。その日、レフカンティの砦へ進軍中のマルスは不意に目まいを覚え、そのまま気を失った。-意識を取り戻したマルスの眼前に広がる荒れ果てた原野。そこは、遥か数千年前の昔、地上から一夜にしてその全土を消し去ったと言う〈幻の王国〉フェルトニアだった。魔道士グラモンドに支配されたその世界では、時空を越えた陰謀が着々と進められていた。腰に一振りの剣、体一つで異世界に放り出されたマルスは、立ちはだかる4つの城塞へ向けて、今、戦いの第一歩を踏み出す。
かつて理想郷の栄えた地に、突如来襲したミロク帝。彼は、民衆をあざむき、殺りくと征服によって、またたく間に強大な金剛国を築きあげた。そのころ、日修羅の村に、並外れた霊気を発する手足のない赤ん坊が流れついた。マダラと名づけられ、たくましく成長した少年の前に、金剛国の魍鬼軍が現れる。命を犠牲にマダラを守ったタタラは、出生の秘密を告げて息を引きとった。マダラの体の一部を分け持つ、魍鬼八大将軍を倒し、奪われた肉体を取りもどした時、秘められたマダラのチャクラエネルギーは覚醒するという。妖帝ミロクを倒し、マダラは神の国の王となれるか。
忍びの里にとんでもない知らせが飛びこんだ。お城の殿様が、謎の怪僧「大妖僧」に連れ去られてしまったのだ。その背後には、伝説の「大魔獣」復活の怖るべきもくろみが隠されている。それをくいとめるたった一つの方法は、「仁仏の曼陀羅」にあるらしのだが、その秘密に気づいたさくら姫も、一陣の風とともにさらわれてしまった。こうなったら頼りになるのはじゃじゃ丸だけ。忍びの分銅を武器に、大妖僧の隠諜をうち砕くため、颯爽と旅に出た。まずは、味方の妖怪なまず太夫をさがし、手掛かりをつかまなければ…。謎が謎を呼び、忍法乱れ飛ぶ、妖魔退治第2弾。
ひょんなことから、エンマ大王に育てられた桃太郎。ある日、エンマ大王にお使いを頼まれ、希望の都に来てみれば、なんとそこは日本ではなく、まるでヨーロッパかアメリカかというような国になっていた。しかも桃太郎をつけ狙う影。その名も“西洋おとぎ話軍団”。また、その軍団をあやつる雪の女王の正体とは。かくして、桃太郎対西洋おとぎ話軍団との戦いが始まった。西洋童話。おとぎ話のキヤラクターたちが、よそおいも新たに登場。はたして桃太郎は、西洋化を阻止し、歴史を元にもどすことができるのか。
ダームの塔で強敵ダルク・ファクトとの死闘を終えた勇者アドルはまばゆい光に包まれて、天空の国イースへと運ばれていく。しかし、そのアドルと一緒にイースに運ばれてきた少年がいた。ユーロ・ランドルフ。流れ者の武器商人である。アドルの持つ銀の武具を狙ってダームの塔まで追いかけてきたユーロもまた、アドルとともに光に包み込まれたのであった。そしてイースに到着したユーロはさっそくアドルになりすまし、勇者にまつりあげられる。伝説の国イースを舞台に、運命に導かれた2人の冒険が始まった。
大変、大変!あの水谷雅之さんが誘拐されちゃったの。あ、雅之さんっていうのは、今人気絶頂の若手俳優で、そんでもってあたしの〈憧れの君〉。あーん、一度でいいから彼に名前を呼ばれてみた〜い。あ、そんなこと言ってる場合じゃないわね。とにかく彼が誘拐されてからもう3日も経つっていうのに、解決する気配はまるでナシ。まったく警察ってば何してるのよ!そんなモタモタしてたら雅之さん殺されちゃうよー。よーし、こうなったらあたしが自分で彼を助けだしてみせるわ。
あたし、佐々木るいはただ今パニック状態。だって。「るい、信じてる。君だけがこの学園の危機を救うことができる」と、学園の守り神=美青年のユーレイさんから花の魔法のピアスを授かるはめになっちゃったんだもの。学園の危機?花の魔法?すっかり頭が???でハンラン中のあたしの前に、学園の有名人トリオが次々登場。ツッパリで有名なハーフのセシル。ルックス&運動神経バツグンのモテ男、イチロー。超秀才で神泌的な美少年、秋。3人のけしかけで「マジック研究会」を結成したあたしを待ちうけているものは。
アジトで「峰不二子攻略ゲーム」の制作に熱中していた俺は、TVを覗いてびっくりしちまった。「ルパァーン!私に結婚して欲しくなければ、ペンタゴンに行って!」その直後、俺たちは軍用ヘリや軍事衛星に追いまくられ、ペンタゴン=米国国防総省まで連行された。そこで大統領特別補佐官にこう頼まれた。米空軍の誇る大統領専用機がテロリストに強奪されたから、君たちの腕で奪回してきて欲しい。こりゃあ、とんでもねーことになったぜ。
外界から孤絶したチベット奥地の寺で、クリストファーはようやく息子の姿を目のあたりにした。が、寺の中に渦巻くのは、仏陀の化身といわれる少年を利用したザミャーチンの巨大な謀略。彼の魔手から逃れるべく、クリストファーはくだんの少年のや美しいチベット娘、そして息子を連れて決死の脱出をはかるが…。神秘の異教が支配する未開の地に展開される逃亡と追跡ー『熱砂に聖都を探せ』の著者が放つ伝奇冒険アクションの粋。
夜のケネディ空港で非常事態が勃発した。謎のテロ・グループの手で航空管制機能を完全に麻痺させられたのだ。犯人側の要求は服役中の同志7名の釈放。ニューヨーク市警・対テロリスト課の警部マローンは事態の収拾に傾注する。が、折悪しく猛吹雪に見舞われる中、上空で着陸を控えた何機もの旅客機は燃料切れによる墜落の時が目前。しかも乗客のひとりはマローンの愛娘だった。『マンハッタン殲滅計画』の俊英が描く大型サスペンス。
その孤独な殺人者は内なる妄念に衝き動かされ、次々と若い女を惨殺していた。ある時は路上で。またある時は被害者の部屋で。“詩人”と呼ばれるその男はいつも彼の最愛の女性を殺すのだったー。一方この殺人者を追い求めるロイド・ホプキンズはロス市警強盗殺人課の部長刑事。仲間から“ブレーン(頭脳)”と呼ばれる天才肌で、異常なほどの正義感をもつ男だった。そのホプキンズの直感が犯人は一種の天才であると告げていた。天才対天才の闘いが始まった直後、ホプキンズに市警の上層部から圧力がかかった。上司からも部下からも見放され、〈静かな狂気〉と化したホプキンズは、ひとりロサンジェルスの街を駆けめぐり、〈激しい狂気〉である“詩人”を追いつめる。ロイド・ホプキンズ・シリーズ第1弾。
ロス市警の警官ハーゾグが失踪して3週間が過ぎた。勤続13年の模範的な警官で変装を得意とし、単身で市内の各署によく駆り出されていた。同僚のロイド・ホプキンズ部長刑事はハーゾグの部屋に泊まり込み独自の捜査を開始するが、しばらくして奇妙な事実をつきとめる。ハーゾグは6人の市警警官の資料をとりよせ、彼らの言動をさぐっていたのだった。しかもリストの6人目には「ロイド・ホプキンズ強盗殺人課」とあった。何のためなのか。一方同じ頃、小さな酒屋で3人が射殺される強盗事件が発生し、ホプキンズの興味をひく。この凶悪事件と警官失踪を結ぶ糸とは…。鬼才J・エルロイが放つ新警官小説ロイド・ホプキンズ・シリーズ第2弾。
人間がミクロサイズまで縮小されるようになった時代…。K大学の若き医師山里凡太郎は、密かに憧れている小百合の体内に潜入、癌の手術をすることになった。無事手術を終えた凡太郎たちだったが、ヒョンなことから思いがけないところへ紛れこんでしまい…。一読抱腹絶倒傑作ユーモア小説集。