1991年10月発売
リリーは、児童劇団の資金調達係。助成金を受けるため、白雪姫の扮装でチェイス財団を訪ねる。応対に出た男の貴族を思わせる魅力的な顔立ちに惹きつけられてリリーは熱心に話をした。その時、ドアの向こうから別の男が現れた。リリーは相手を間違えていたことに気付いた…。
ペットショップに勤めるシャーリーの楽しみは、新聞の恋愛相談を読むこと。その回答者ミスター・ハートは、センス抜群で、繊細な感性の持ち主だった。ある日、ブレットという男が店にやってきてチンパンジーを預かってほしいと言う。彼のブルーの瞳に魅せられたシャーリーは、この恋の行方をミスター・ハートに相談した。
反政府ゲリラ新人民軍と軍部が対立するルソン島北部で、商社角紅が計画する海洋リゾートを視察中の日本大使と社長が誘拐された。ゲリラに加わる元赤軍兵士の伝えた要求は、計画の即刻中止と1億ドル。角紅は現地を牛耳る比陸軍のイリガン少将に、独自の捜索を依頼。一方、“テロリストとは交渉せず”の方針を打ち出した日本政府首脳は、苦悩の末、外務省領事作戦部〈F2〉所属の制圧攻撃機〈ブルドッグ〉に出動を命じた。密かに情報収集を始めた飛鳥機長は、リゾート計画の難航が、なぜか伏せられていることを掴むが…。台風吹き荒ぶ南海に待ち受ける死と謀略。最強兵器〈ブルドッグ〉と生命知らずの乗組員たちの活躍を描く、白熱の冒険アクション第2弾。
「奴らをこの手で撃ち殺す」-その一念で警視庁を辞した切れ者の元警部山城は、密かに裏社会の悪党20名からなる賞金稼ぎを編成した。賞金は6億。同じ目的の元女刑事荒川由里が、証券会社支店長から貢がせた金である。標的は山城の誇りをズタズタにした悪の天才狼たち。ここに総資金20億と山城の全智全能をかけた極秘追撃作戦が開始された。一方、ハリウッド・スターの名を犯罪コードネームにした狼たちは、北海道富良野で束の間の平和にひたっていた。だが暴力団旭道会が動き出し、さらに、潜伏先を察知した山城の包囲網が狭められ、狼たちに死が迫りつつあった…。迫力、面白さを満載して贈る人気シリーズ第3弾。
悪の天才狼たちは、道警と自衛隊までをも巻き込んだ山城によって、完璧な包囲網を敷かれ絶対絶命の危機を迎えていた。圧倒的人員と武器で狼たちの抹殺がいままさに開始されようとしたとき、抜け駆けを図った賞金稼ぎによって計画は水泡に帰し、熾烈な銃撃戦の幕が切って下ろされた。四面楚歌の中、狼たちは一度脱出に成功するが、修羅と化した山城はアジトを提供した夫婦を人質に取り、その生命と引き換えに無条件降伏を迫った…。万策尽きた狼たちの反撃と脱出はなるか?雄大な大雪山を舞台に繰り広げられる白熱のバイオレンス・サスペンス。異才が渾身の力を込めて放つ傑作ここに誕生。
元和元年(1615)、大坂夏の陣前夜、徳川家康暗殺を企てた男がいた。将軍家茶道師範・古田織部-大名であり,千利休亡き後,織部焼や多窓形式の茶室建築に代表される、日本人離れした独創性で一世を風靡した一流茶人が、なぜ72歳の老境に達し、そのような暴挙に出たのか?事変後、古田家のみならず織部焼までも歴史から抹殺された事実は何を意味するのか?現代の殺人に端を発し、やがて400年前の謎が解き明かされる…。広範緻密な資料を下敷きに大胆な推理で新分野に挑む、実力派の歴史推理傑作。
日本第1の要塞島対馬に、補充兵役入隊兵数百人が上陸したのは、1942年1月のこと。「すでにして世界は真剣に生きるに値しない」と思い定めているニヒリスト東堂二等兵もその中の一人である。厳寒の屯営内で過酷な新兵“教育”が始まる。と同時に稀代の記憶力を駆使した二等兵の壮大な闘いも開始される。戦後日本が生んだ桁はずれに大きい“笑い”の文学巨篇登場。
西暦2000年。従来の社会システムは破綻をきたし始めていた。政府の保護という名の束縛のために、人々は勤労意欲を失い、企業の非能率化がはなはだしかったのだ。そこに華々しく登場したのが護憲党である。すべてを各々の自主性にまかせ、政府は最小限度の干渉をするにとどめるという、この党の主張は、またたく間にアメリカ市民の心をつかみ、ついには既成政党を抑えて大統領を送り出すまでになった。おさまらないのは旧体制における権力者たちだ。このまま看過すれば、権力基盤が雲散霧消してしまうと恐れた彼らは、同じ悩みをかかえるソビエトと手を結び、新しい大統領を失脚させるための謀略戦を展開、大規模な陰謀が巡らされた。一歩間違えば世界の終末が訪れるような…。
西暦2000年。従来の社会システムは破綻をきたし始めていた。政府の保護という名の束縛のために、人々は勤労意欲を失い、企業の非能率化がはなはだしかったのだ。そこに華々しく登場したのが護憲党である。すべてを各々の自主性にまかせ、政府は最小限度の干渉をするにとどめるという、この党の主張は、またたく間にアメリカ市民の心をつかみ、ついには既成政党を抑えて大統領を送り出すまでになった。おさまらないのは旧体制における権力者たちだ。このまま看過すれば、権力基盤が雲散霧消してしまうと恐れた彼らは、同じ悩みをかかえるソビエトと手を結び、新しい大統領を失脚させるための謀略戦を展開、大規模な陰謀が巡らされた。一歩間違えば世界の終末が訪れるような…。
イスラエルへの支援を完全に打ち切るまでは、石油の供給を50パーセント削減する。サウジアラビアの新石油・経済相タファクのこの通達は、欧米各国をパニックに陥れた。しかも追い打ちをかけるように、彼は恐るべき計画を押し進めていた。英国の巨大オイル・タンカーを核爆弾を盾に乗っ取ろうというのだ。マクリーンと並ぶ英国の雄が贈る迫真の冒険小説。
「マックス!鱈を失くしちまった!」ジェム伯父がわめいた。由緒正しい〈大鎖〉を着け、新会長として浮かれ鱈同志の会に臨んだというのに、席上、その鎖が忽然と姿を消してしまったのだという。かくして、セーラとマックスは新婚早々真相究明に駆り出される羽目となったが、ことはまだ序の口、捜査のためもぐりこんだクリスマス・パーティでさらなる事件が…。好評第五弾。
大道芸で日銭を稼ぐわたしの前に、以前いかさま読心術を演じて苦杯をなめさせられた男、オズボーンが現れた。ある女子大生がキャンパスから拉致されたのだが、父親が有名超能力者に捜索を依頼したところ、その人物はオズボーンそっくりの人相特徴を犯人のものとして透視したのだどいう。かつての仇敵のためひと肌脱ぐ羽目となった失業奇術師コルダーウッドの活躍。好評の第三弾。
ケインーそれは永年、人々の間で悪魔のごとくその名を囁き交わされてきた死と破壊の化身。そして彼の行くところ、必ず戦乱が巻き起こる。この時代にもまた1人、ケインの並みはずれた力を求める者がいた。ソヴノス帝国の覇者マリルに復讐を誓う妖女エフレルが、傭兵将軍として彼を召喚したのだ。米国幻想文学界の重鎮が描く、波乱万丈の本格ヒロイック・ファンタシー、堂々登場。