1991年12月発売
八面六臂、神出鬼没、当意即妙-小麦色の肌、スラリとした長身、大きなバストを誇る野性的美人、姉小路久美子。彼女の職業は結婚詐欺師!弁護士に化けて証券マンからまんまと大金を頂戴した久美子の次の目標は、コンピューター会社のSE。ところがオペレーターになりすました彼女は、相棒の葛西修が指名した本命原田ではなく、新人のSE関畑に一目惚れ。修の忠告にも耳をかさず、“御曹司”関畑青年を相手に、お屋敷を1軒借りて3千万円奪取の秘策を練るが…。「小説すばる新人賞」受賞の気鋭の女流が書き下ろした、波乱万丈、奇想天外なサスペンス・ミステリー!
片山と妹の晴美、石津と三毛猫ホームズは、久々に自宅で夕食をとっていた。そこへTV局に勤める片山の友人が訪れて、出演を要請。ポルターガイストの起こる屋敷で“有名タレントと1晩を過ごす”という企画に、公平な第三者として参加してほしいというのだ。もちろん晴美とホームズは大乗り気。片山は事件の予感に怯えたが、案の定…。代表的シリーズ16弾。
密出国を謀った二人のソビエト領事館員が、海上保安庁に逮捕された。だが、何者かの圧力によって二人は釈放され、釈放に反対した警備救難監・後世が死体で発見された。次々と保安官が殺される。犯人の目的は何か?海上保安庁最大の危機。元海保・特別警備監の関守充介は、海保を守るため特命追跡監として、敢然と立ち上がった。最高潮“渚シリーズ”第四弾。
世界初の女性警視総監誕生、美貌の弁護士・鳳美雪は、新首相の強い要請でいきなりトップに。だからといって、椅子に座ってられる性分じゃない。政界、証券界、ギャルに人気のスモウ界をまきこんでの殺人事件が発生。男装したり、女の魅力をふりまいたりで、現場捜査にのりだした。-人気大爆発、まだまだ続く「孔雀警視シリーズ」の姉妹シリーズ、開始第1弾。
推理トリック研究家の久我京介のところへ、女子高生から手紙がとどいた。「父が青酸カリで毒死、警察は自殺と断定しました。でも、わたしには信じられません…」完全な密室、しかもトリックは、久我の本に書かれたとおりだった。-密室、ダイイング・メッセージ、アリバイ。推理小説の3種の神器を駆使した功妙なトリックの数々を、久我が飄々と解明する。
事件はクリスマスに起きた。父母のいない淋しい聖夜を過ごすひろむは、サンタクロースと街で出会った。が、その正体は、看守を撲殺して脱獄をした岩野昌造だったのだ。人質にとらわれた無垢な幼児と、サンタに扮した殺人鬼。緊迫の逃走の結末は?(表題作)-。逝去した後も、根強い人気を博す著者の〈最後の事件簿〉。卓抜な心理を功緻に描いた美しい結晶の数々。
プレイボーイ、コランタンと気のいい愛妻家の相棒ブリショーのコンビが見事に解決してゆく兇悪事件の数々は、実はフランスで実際に起こった犯罪に材をとり、その生々しさは比類がない。夜のパリにうごめく性倒錯者の群れ、欲望に翻弄される歪んだ人間模様、悲鳴、そして血。残虐な犯人と魅力的な主人公の対決、彼を支える風俗取締部特捜課の面々、さらに全編をいろどるセクシーな女性たち。本書は都市の生理をあばきながら巧みなストーリー展開をみせる。
チャーンクリフ伯爵は、ルイ王朝の家具を求めフランスに渡った。伯爵が妻にしたいと望む娘エレインがフランス家具をほしがったからだ。だが、荒れ果てたマリニー城で見つけたのは昔の栄華をしのばせる華麗な家具だけではなかった。謎めいた老女に導かれて秘密の通路を抜けるとそこには、追手の目を逃れ、隠れ棲む貴族の令嬢リネッタがいた。
ピザ・レストランを経営するニコラは、婚約者を亡くして以来素直に男性に心を開くことができない。そんなニコラに、祖母は言う。誰でもいいからある人を理想のタイプと思い込むこと。そうすれば、その人はあなたに夢中になり、あなたも彼を好きになるだろう、と。本当にそんなことがあるのだろうか。ニコラは、早速、店に来た客に試してみる…。
燃えるような赤毛にグリーンの瞳の美しいイヴァンジェリン。彼女はほとんど世間から隔絶された状態で養母に育てられた。やがて養母が死ぬと、予想とは裏腹に甥の外交官クリストファがすべての財産を相続する。イヴァンジェリンに魅せられた彼は結婚を申し込んだ。だが、彼女はそのプロポーズを退け、わずか1000ポンドとダイヤの指輪ひとつだけを持って「女冒険家」としてロンドンに向かった-。いつか愛する人に出会うために。
時は1803年、ヨーロッパ支配を狙うナポレオンの上陸を恐れるイギリス-。アルトン侯爵は、政府中枢部に潜むスパイを発見せよとの命を受ける。公私ともに暗澹たる悩みを抱えながら森をひた歩いているとき、かれは妖精のような不思議な雰囲気を漂わせた、美しい娘に出会う。しかし娘は素性も明かさず、その短い出会いさえも夢であったかのように、忽然と姿を消してしまう。その裏には思いもよらない秘密が隠されていた。
1750年。ベニスへ向かう航海の途中、サンタ・ルチア号は嵐にのまれて岩場に激突、海の藻屑と消えた。たった2人の生存者-ハーヴェイ卿と、彼に助け出された美しい娘パオリナを残して…。父を亡くし、お金も行く当てもないパオリナに、自称冒険家のハーヴェイ卿は大胆な企てを告げる。パオリナを自分の妹に仕立て上げ、ベニスの社交界で玉の輿に乗せようというのだ。偽りの兄と妹の華やかで危険な人生の賭けが始まる。
可憐な美女おりょうと、その出生の秘密を秘めるお守袋をねらって暗躍する忍者の群れ。その男の名は、片目の重兵衛という。忍者仲間でその名を知らぬ者ないこの男が、平家の落ち武者村といわれる草深い山中の小屋に隠棲する老忍の三左のもとへと訪ねてきた。その真意はいったい何であろうか…。老忍三左の手元で養われているおりょうは相良遠江守の側室美鈴の産んだ娘であったが、江戸の大名屋敷を荒らし回っていた夜あらし組の首領三左は、かつて相良屋敷に忍び込み、側室美鈴を犯していた。その秘密を知るものは…。
コロンビアの麻薬王ラモスと、東南アジア黄金の三角地帯の支配者クン・タンの両者が、メキシコの密売王ベルツの仲介で手を握り、世界制覇を企画した野望が、亮崎軍団によって長崎沖の一大銃撃戦の末に粉砕されて1年足らず、またしても不穏な動きが最大の経済大国日本の市場独占をねらって、血で血を洗う抗争が展開されることとなった。謎の華僑美人、香港の怪紳士、そして両派の精鋭殺し屋軍団が続々と日本へ上陸してくる。彼らを追って、PSB(大統領諮問委)の金髪美女リタ・グレイのひそかな来日、おりしも5年ぶりにアメリカ出向から岩弾健警部が帰国することになった。-熱血警視三四郎、快男児竜四郎ほか、おなじみのメンバー総登場の大暴れ、第21弾。