小説むすび | 1992年2月1日発売

下半身の悩みは誰にでもあるはずだが、他人の悩みは蜜の味…。巨漢力士の夜の生活は？野球選手の肉バットの威力は？競馬の騎手の女の乗り方は？観戦者に夢をあたえる、体力と度胸が勝負のスポーツ選手のナイトライフに、コミカルな筆致で迫る長編官能ロマン。

作曲家・セルジュ・バトゥールの生涯を探ぐるフランとアンリ。セピア色のアルバムの中に、謎の美少年ジルベールの存在が…。セルジュをめぐる人々が交錯して…。いま、活字で甦る、名作漫画『風と木の詩』の続篇。

革命のロシアからナチズム迫るドイツへ渡り戦後ソ連で長く軟禁状態にあった放射線遺伝学の権威チモフェーエフ・レソフスキイの知られざる生涯。

恋に恋する少女から愛に苦悩する女性へ。その青春の一夏に浮かび出た愛の蜃気楼の中の彷徨を新鮮なリズムで描く、女流新人の書下しロマン。

１９世紀末、自然主義小説から出発したユイスマンスは、デカダンスの極致『さかしま』を経て、悪魔主義の森へと彷徨する。本書は大作『彼方』から、ジル・ド・レエ譚とともに黒ミサの夫人と主人公との奇妙な逢瀬に焦点を当てた、もう一つの『彼方』である。