1992年2月1日発売
3世紀の大和を襲う脅威ー。それは、西の大国、倭の軍団と、闇と破壊の神。不思議な力を持つ少女・美々花と、大王一族の青年・鷹彦が、未曽有の危機に挑む。平和な大和の国に迫る倭軍の兵士、そして、天も地も呑み込む巨大な竜巻。はるか時間の流れの向こうから甦る古代ロマン、超SF伝奇シリーズ第2弾。
浪人よ起て!徳川幕府を震憾させた慶安の謀反劇。まるでソ連の政変のように、杜撰で、不安定で、不可思議だ。謎の人物、由比正雪は何を狙うのか。正雪を唆す妖艶な女、素心尼。老中・松平信綱との奇怪な繋がり。“疑惑”の男と女が虚虚実実の江戸に暗躍する、新しい時代小説。
老舗宝石店の美人女社長を奴隷調教したサドの淫獣たち。次の獲物は華道家元の若妻・美穂。その汚れなき若肌を淫靡な眼が舐めずりまわす。激しい肉の調教に呻吟する若妻の、豊かな双丘を割り、灼熱の剛棒が熟れ始めた蜜の源流を抉りまわす。柔肌におされた烙印は、一生消え去ることはないのか…?
1967年の第3次中東戦争以後、イスラエル占領下にあるヨルダン川西岸地区。1987年、アラブ人とユダヤ人が最も激しく対立するこの地に、イスラエルの作家グロスマンは分け入った。難民キャンプ、ユダヤ人入植地、イスラエルとヨルダンに分断されてきた村-。ユダヤ人としての自らの存在を問いつつ、占領地に生きる人びとの怒り、絶望、狂信をありのままに綴り、中東問題、民族問題の核心に迫る渾身のルポルタージュ。
眼の前には雄大な青空があった。自分だけがぽつんとそこにいる-。だが、生きていくことは、とてもしんどい、けれど刺激的なエンターテインメントだ、と思いたい。家族の崩壊を前提にドラスティックに生きる高校生を描く期待の新鋭の中篇小説集。
ただひとつ、ずっとわかっていることはこの恋が淋しさに支えられているということだけだ。この光るように孤独な闇の中に2人でひっそりいることの、じんとしびれるような心地から立ち上がれずにいるのだ。-絶対の愛の感情と喪失を透明な夜の夜間の中に描いた「白河夜船」「夜と夜の旅人」「ある体験」の三部作。
莫大な遺産相続という事件に巻き込まれた1人の女が、多重人格の男を愛してしまったことにより出会う、数奇な運命の数々-。三上博史・小泉今日子・本木雅弘・相楽晴子出演のサスペンス&ラブロマンスの原作本。
下半身の悩みは誰にでもあるはずだが、他人の悩みは蜜の味…。巨漢力士の夜の生活は?野球選手の肉バットの威力は?競馬の騎手の女の乗り方は?観戦者に夢をあたえる、体力と度胸が勝負のスポーツ選手のナイトライフに、コミカルな筆致で迫る長編官能ロマン。
作曲家・セルジュ・バトゥールの生涯を探ぐるフランとアンリ。セピア色のアルバムの中に、謎の美少年ジルベールの存在が…。セルジュをめぐる人々が交錯して…。いま、活字で甦る、名作漫画『風と木の詩』の続篇。