1992年4月1日発売
「陽光蝕される時、闇の彼方より悪夢訪れたり。王の剣は闇に呑まれ、王の城は地に朽ち果てん、太陽の都は邪宗の徒により蹂躙され、太陽の子は闇の城の虜とならん。-が、邪神世にはびこる時、碧き翼は天に舞う。剣を掲げよ。希望はそこに現れん」王国ミッドガルドに突如訪れた、暗黒神を仰ぐ蛮国ゴズアルの脅威。次々と襲い来る邪霊獣たちの群れ。唯一の希望は太陽神の巫女・アリーシャの神託。そこに示された碧き翼とは…。伝説の龍族の末裔・アムルをめぐる、愛と闘いの運命。果たしてその行手に待ち受けるのは聖龍への道か、それとも暗黒神の餌食か?
玄関に母が倒れていた。父は便所の前で後頭部を割られ、妹は二階の自室でベッド下に片足を突っ込むような格好で死んでいた。恐ろしい事件が起こったのは16年前のこと。すべては時効になっていた。ただ一人生き残ったプロボウラー草柳史生が仕事先のボウリング場で見かけた一個のボウルが彼の事件の真相追求への道を再び歩ませる原因となった。
1968年、北エルサレムの遺跡でイエス・キリストの亡骸が発見される。しかし、この歴史的大発見はなぜか公表されなかった。同年、アイルランドでは、若き留学生P・キャナヴァンがヴェネツィア貴族の娘と恋に落ちる。24年後、CIAを退職したキャナヴァンが想い出の地アイルランドを訪れると、次々と残虐な殺人事件が起きる。事件の背後には謎の殺人組織「墓の結社」の暗躍が…。キャナヴァンは「墓の結社」の謀略を阻止すべく、急拠ヴェネツィアへ飛ぶ。
愛情に飢えた幼女時代を送ったルル。15歳のとき、兄の友人パブロによって淫らな初体験をさせられた彼女は、やがてパブロと結婚した。だが、それ以後もパブロは淫蕩な遊びをやめない。ルルはついに家を出るが、孤独に耐えきれず、夜の街をさまよいはじめた。見知らぬ男たちを誘いこんでのプレイ、ベッドに縛りつけられての倒錯的なセックス…。エスカレートする性のゲームの果てに、ルルが見出すものは?スペインの新鋭女流作家が大胆かつ繊細な筆づかいで浮き彫りにする愛と官能の迷宮-。映画化され、世界各国で翻訳出版されている衝撃のベストセラー。
思えば派手な始まりだった。アイドル神戸一途が俺の目の前に“降ってきた”のだ。自殺を図った彼女が持っていた白い袋ー。どうやら芸能界に秘密のコカイン・ルートが存在するらしい。こいつは稼げそうだ…。三流記者の仮の姿、その正体は伊賀忍者。異色ヒーロー藤堂風牙が過激な活躍を見せる、シリーズ第二弾。
崩壊した文明、跋扈する魔王とその手先、救世主伝説を信じる弱者…。友人を助けるため伝説の剣をかっぱらった野生児佐藤現五郎は、行きがかり上救世主・堂紋龍一&そのおかしな仲間に加わり、魔王退治に乗り出す。文明復活のアイテムは、そして魔王はどこに。RPG感覚で展開する、異才のユーモア・ファンタジー。
恐竜密猟の密告があった。犯罪トラストの幹部『役者』アーサーが指揮をとっているらしい。その黒幕には銀河族が?一体何のために。捜査に惑星捜査部の生マジメ・シンヤと新米・ジャッキーが乗り出した。BEM(宇宙動物)を助けるために、銀河を舞台にかけめぐる、エコロジー・ファーストコンタクト本格SF。
この本は、「シャーロック・ホームズ物語」を一作でも読んだことのある人に、ホームズの尽きせぬ魅力と、日本や世界のシャーロッキアンの多岐にわたる活動を伝えようとした本です。
女子美術大を出た3人のギャルが、焼きものの里、信楽を訪れ、陶芸に魅せられる。つぶれた養鶏場を借りて、鶏糞の悪臭に悩まされ、ホステスなどのアルバイトをしながら、多数の男友達の応援もあってやっと自分たちのアトリエと窯が完成。1970年代の青春群像を浮き彫りにする軽妙洒脱な長編ロマン。
またたくまに、百合絵は、ふりしぼるような声をはなってのぼりつめ、家元の射精をたすけ、観月が身をひきはなしても、まだ、そのまま、ぐったりしている。家元がにじり口からしのびでると、入れかわりに専二が、そっと入ってくる。すばやくのしかかって、醜怪なそそり勃ちで、放恣にゆるんだ肉のびらつきをくつろげ、ズボリ、ぐわっと押しこみ、すっとひきあげる。この繰り返しで、百合絵の羞恥の断層はぬるぬると潤みが濃くなっている…。母をレイプされた男が繰り広げる淫らな復讐…。長篇官能ロマン。
コスプレ星人と名乗る絶世の美女軍団が襲来した。彼女らは地球上のすべての糖分と男性の高タンパク質を要求してきた。とんでもない要求をつきつけられた日本は政府、マスコミ等を巻き込んで上を下への大騒ぎ。そのころ本編最大の主人公・小仏逸美(美青年)はコスプレ星人に襲われ、宇宙人相手に童貞喪失の大ピンチ…。爆笑保証の長篇スラップスティック。
196×年、戦闘激化の一途をたどるベトナム戦線。召集された日系3世のミツオ・ヤマモトが配属されたのは、戦死者を収容する通称“葬儀屋部隊”だった。そして数年後、血で血を洗う地獄の戦場から帰還し、私立探偵となったミツオを待ち受けているLAでの第2の戦場ー。日系3世の著者が入魂の筆致で描くわがアメリカ、わが日本。長篇ベトナム戦記。
主人「どうだ、私の裁きは公正であろう?」女中「アァ、ゴショーデス!御主人さま!」ポストモダンの代表作家クーヴァーのキワドク大胆なケッ作。どちらがSでどちらがMかわからない、螺旋状に昇りつめるエンドレス・プレイ。
本書は、「絶望の不条理」を実践したるハチャメチャ小説にして、エロあり、グロあり、ゾンビあり、少々の辻褄の合わぬは何のその、世にも快奇なる人物が入り乱れ、近代小説の約束ごとをすべて打ち壊しては、ところせましと動き回る。舞台はカタマラナジーなるアフリカの新興国。あらんかぎりの暴虐をつくす独裁者とがっぷりと4つに組むは、殺されても殺されても甦って歯向かう政敵。そこに、絶世の美女が絡み、あらゆる魑魅魍魎が跋扈して、この世を破滅に導きまする。さてさて、いかにしてこの世が終わり、その後に何が残るかは、最後まで読んでのお楽しみ。さあさ、はじまり、はじまり。神話、黙示録、近未来SF小説などなど、あらゆる小説ジャンルをごたまぜにしたる世にも珍奇なる書のはじまり、はじまり。