1996年7月10日発売
自分のことにしか興味が持てない著者が、現実との感覚のずれに逆上して『怒りの薔薇くい姫』と化し、渾然一体となった虚構と現実が奇妙な味わいを醸し出す「薔薇くい姫」、男同士の禁断の愛を純粋な官能美の世界にまで昇華させた「枯葉の寝床」「日曜日には僕は行かない」の三篇を収録。
女に取り憑かれて…。娼婦、ドラッグディーラー、ポルノグラファー、ポン引き、手錠フェチ。現代アメリカのオブセッションを描く、若き鬼才の傑作遂に邦訳。
酒酔い運転のトラックが店に突っ込むという事故の現場に居合わせたレイ。美晴の話から、同じような事故がチャイナタウンで続発しており、しかも運転手はみな心臓麻痺で死亡していることを知る。そして背後には住民を無視して進められる街の再開発計画がー。チャイナタウンを守るために立ち上がる決意を固めたレイの前に現れたのは、美晴の従兄で大財閥の御曹司リオンだった。美晴に想いを寄せるリオンは、かつて彼女と暮らしていた頃のレイに、嫌がらせをし続けた男だった…。
待ちに待った夏休み。プレップ・スクールの英語教師アマンダにとっては、生徒たちから解放され、思う存分羽をのばせる絶好のチャンスだ。折りも折り、親友の写真家サシャが撮影でアトランティック・シティへ行くという。費用は一切合切クライアント持ちという甘い言葉に誘われて、アマンダは彼女に同行することに。ところが、宿泊先のホテルのスイートから見ず知らずの男の死体が発見されたから、さあ大変。おまけにサシャらしき女と被害者が連れだってスイートに入っていくのを見たという目撃者まで現われる始末だ。被害者は投資コンサルタントで老人たちから大金を騙し取るなどかなり悪どい商売をやっていたらしいのだが…。親友の容疑を晴らすために真犯人探しを始めたアマンダを、次なる殺人事件が待ち受けていた。美人英語教師アマンダ・ペッパーの、ロマンティックでちょっぴり危ない夏休みを描く人気シリーズ第五弾。