1999年4月30日発売
桜の花散る春、ひどく消耗なやりとりをへて離婚したばかりの26歳の服部正幸の前に、ふたりの女姓、17歳年上の叔母茜をふくめると3人の魅力的な女性が次々にあらわれる。はしゃぎすぎてはだめよ。女性がその気になったら、あなたなんかイチコロなんだから。茜の言葉は奇しくも不吉な予言となった。正幸のベランダからの転落死。それが、連綿と続く殺人事件の、ある“春の修羅”のはじまりだった-。全編にきわだつエロティシズム、サスペンスフルでシュールな味わい。打海ミステリの新境地。
孤高の作家は「死」と対面する。それはいつ、どのようにやってくるのか?人生の折々に待ち伏せしていた三つの死の影-他人の死、親の死、そしておのれの死。著者の故郷アメリカ南部の村タイドウォーターを舞台に、亡き母の記憶を描いた表題作ほか、99歳の元奴隷の老人と10歳の少年だった著者の奇妙な交流や、鮮烈な戦時体験を甦らせた自伝的連作小説。
エジンバラ市長の娘が誘拐された!リーバスらは、激しいカーチェイスの末、容疑者のふたりの少年を追いつめるが、逃げ場を失った彼らは、フォース川に身を投げ自殺してしまった。それからほどなく、ある区議員のまえで元受刑者が自殺。一見なんの関係もない、三人の自殺を調べるリーバスに、様々なところから、捜査中止の圧力がかかってきた。それを物ともしない一匹狼リーバスは、やがてスコットランドの社会、政治、経済全体を巻きこむ、大きな汚職事件に突きあたるのだが…。
二十世紀初頭のパリ。一人の娼婦がナイフで刺し殺される事件が起き、精神科医ライスデンは警察の尋問を受けた。彼のもとには“モナ・リザの作者”と名乗る人物から謎めいた手紙も届いていた。身の潔白を証明するため、ライスデンは犯人探しに乗り出す。そんな折り、彼はいとこの女性から思わぬ依頼を受ける。それは、彼女の所有している印象派の大家マレの名画に贋作の疑いがあるので調べてほしいということだった。
問題の絵はマレの死後、未亡人が画商に持ち込んだものだった。果たしてその絵は本物なのか?偽物ならば、未亡人が画商へ贋作を渡したのか?画商が誰かの贋作を売りつけたのか?ピアニスト志望の恋人とともにライスデンは調査を続けるが、やがて次々と意外な事実が明らかになってくる。だがその頃、不気味な殺人犯が彼の恋人に迫っていた。華やかな時代のパリを舞台に、二転三転するプロットで描く芳醇なサスペンス。
信頼できる友人たちとともに、念願だった自分の財団を設立したわたしは、初めての大きなプロジェクト「オータム・フェスティヴァル」の準備に追われていた。そんな折り、一人の未亡人がわたしに助けを求めてきた。遊歩道と州道の交差路を歩いていた彼女の夫が車に撥ねられて死亡したため、その危険な遊歩道をわたしの財団に閉鎖してほしいというのだが…夢をかなえたジェニーが新たな道を歩みだす、人気シリーズ注目作。
命を賭した愛、伝統との摩擦、心の熱い叫び、勇気と決断、自立への目覚め、人生の選択-。愛をつらぬくため、ふたりは草原の彼方に消えた、伝説だけを残して-。300万人が涙したベストセラー、日本上陸。