2000年3月22日発売
柳影柳影
られん香の柳次は、手裏剣の名手にして売れっ子陰間。死の影をまとい、人生の表と裏の狭間に生きる。退廃と爛熟の江戸を揺るがす神隠し事件。時、同じくして紛失した長逆家伝来の朱槍。死の影が、ひたひたと柳次に忍び寄る。
プラハの春(上)プラハの春(上)
1967年3月、プラハ。チェコスロバキアは共産主義の抑圧から脱し、経済改革と自由化への気運を高めつつあった。そのさなか、堀江亮介はビーナスのようなカテリーナ・グレーベと出会った。だが、亮介は日本国大使館員、カテリーナは東ドイツ人の反体制活動家。東西対立の最前線の地では、禁断の愛だったー現役外交官が自らの体験をもとに描いた、国際ラブ・ロマン。
プラハの春(下)プラハの春(下)
1968年4月、プラハ。カテリーナがナビゲータを務める国際放送番組『ミレナとワインを』のオン・エアが開始された。反響の大きさに周辺諸国は警戒を強める。この一件が引き金になり「プラハの春」も、亮介とカテリーナの愛も、破局へのカウントダウンを刻みはじめるー時代の奔流に呑み込まれ、歴史の闇に葬られた、美しくも哀しい愛。
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