2001年3月30日発売
昭和初年から平成の時代へ。なぜ、こんなに大勢の人が死ななければいけないのか。平和だが荒廃した現代への失望。燃え尽きた男は歴史の真実を語った。庶民から見た東京大空襲に迫る畢生の書下ろし1200枚。
少女がはじめて知った性の喜び。それを鞭で罰する父親、二人を鍵穴からのぞく妹、その後ろに立つ母親。宣教師としてメキシコに渡った文化人類学者は、長女と土地の少年との恋を、キリスト教的立場から厳しく折檻した…。
「赤壁」の後、最強の騎馬軍団と後漢の献帝を擁し、再び天下統一を目指す魏の曹操。周瑜なき後、魯粛、呂蒙と無敵の水軍で江南を固める呉の孫権。荊州に足掛りを得、さらに入蜀を果たす劉備と孔明。天下は三国鼎立の時代へ-戦いの焦点は荊州争奪へと移る。勇将・関羽は北上、魏を攻めるが、非業の戦死を遂げる。そして、乱世の姦雄・魏王曹操を襲う突然の死。呉の社稷の臣・呂蒙も、また。次々と舞台を去ってゆく巨星たち。
人は死ぬものなのだと知ったのは、カレーライスを食べた後だった。その死が僕とカレーを結びつけ、もう一つの死が僕の背中を押した。長く奇妙なその旅に、僕の平穏な生活は丸ごとのみ込まれていった。それでも僕は、カレーライスが大好きだ。カレーライスを作る時、無闇やたらと幸せな気分になることがある。僕らみんなが、何か大きなものに包まれているような気がするのだ。史上初、大盛カレー小説!富士・米国・印度・琉球を縦横無尽、ボリューム満点1300枚。
SHIBUYA…それはイナカモン立入厳禁の超アーバン・タウン。上京十余年目にして、ついに渋谷デビューした池袋系小説家が幻視したものは?インターネットカフェ、西麻布ナイトクラブ、国際インテリ集合パーティー、最先端無国籍レストラン等々、テクノポリスを魔界に変える新文学の誕生。
イギリスの高貴なる趣味人にして美食家が、南仏プロヴァンスを舞台として語る四季折々にふさわしきメニューの数々、幼少の甘き思い出。ブリニのサワークリームとキャヴィア添え、仔羊のロースト、桃の赤ワイン漬け、そして幾多の種類を誇るキノコを忍ばせたオムレツ…その絢爛たるレシピのあとにあなたを待つものとは?英文学界・料理界を騒然とさせた問題作。ウィットブレッド処女長篇小説賞受賞。ベティー・トラスク賞受賞。ホーソーンデン賞受賞。ジュリア・チャイルド賞受賞。
華やかに幕開けした新世紀。だがその初頭、日本の各地で奇妙な出来事が次々と起きていた。すべての事件には、突然舞い込んだ奇妙な手紙が関わっていた…!気鋭の本格推理の旗手6人が、不可解な“手紙”をもとに趣向を凝らした珠玉の連作推理の傑作。