2004年7月25日発売
末妹の死の残像に苛まれつつ、恋愛遍歴を重ねる尹小跳。生来の美貌を武器にのしあがろうとする唐菲。アメリカに渡って結婚。アイデンティティを見失う尹小帆。文革から開放へ。激動の時代を生きた女たちの肉体と魂の遍歴。
隣国の版図拡大をおそれるタンガ・パラスト両国王。彼らは、デルフィニア王妃暗殺を秘かにファロット一族へ依頼した。暗殺集団の威信をかけ最強の術者を送りだすファロット一族ーコーラル城の華やかな喧噪に紛れ、巧妙に、精緻に張りめぐらされる暗殺の罠。リィに最大の危機が迫る。
神代より伝わる秘呪具“天の瓊矛”が大内裏から強奪されたのが怪異の始まりだった。局地的な大地震が起き、太陽は二つに分かれ、熱海沖には一夜にして魔神の横顔にも似た島“真仏島”が隆起する。強奪に巻き込まれ惨殺された辻君の無念を晴らすため、瓊矛奪引に立ち上がった一休宗純の前に、神、仏、魔王を超えた存在“魔仏”たらんとする六代将軍足利義教、魔少年赤松貞村、謎の神官吉田憲法らが立ちふさがる-!中世神話の異様な世界を舞台に展開する怒涛のストーリー。誰が味方かはたまた敵か?巻を措く能わざる面白さ、ここに極まる。
事件が起きたのは、五能線沿いの海辺にある不老不死温泉だった。一人で温泉旅行を楽しんでいた警視庁の刑事は、ふとしたきっかけで知り合った女性に誘われて、一緒に露天風呂に入った。しかし、その女性が翌朝、露天風呂で死体となって発見された。容疑をかけられたのは、警視庁の刑事だった。知らせを受けた十津川警部はすぐに部下の刑事が拘置されている弘前署に向かった。もちろん、その刑事は殺害を否定している…。
秋沢紗矢香は、夫・亮の母親の墓参りの帰りに、娘・真希と三人で甲府昇仙峡を見物した。みごとな渓谷美をたんのうしていたが、亮に連れていかれた山小屋を見たとき、幼い頃の自分の誘拐事件を思い出した。それが、後に殺人事件に巻き込まれるきっかけになるとは知らずに…。1年後、その山小屋で一人の男が殺された。さらに、東京でも殺人事件が発生した。ふたつの事件は無関係のように見えたが、じつは…。
「火事で行方不明になった姉が宝物にしていたアイドルスター・紅林真紀のサイン色紙が、インターネットオークションに出され、その出品者・石田友雄の絞殺死体が多摩川で発見された。その真相が知りたい-」。『週刊ジャパン』編集部に届いた一通の手紙は、神戸で印刷業を営む野辺昭一からのものだった。その後、昭一の姉・藍子がコレクションしていたアンティークドールも石田の部屋から見つかった。自分のサイン色紙と人形の謎を、「特命記者」真紀が追う。だが、第二の殺人が起こり、その死体も藍子の人形を抱いていた…。