2005年7月20日発売
初恋の道初恋の道
憧れの少女エレナとデートしたい…。でも、デートの相手に選ばれるには少女の父親のハートを射止める贈り物をしなくてはいけない、という村のしきたりがありました。貧しい漁師の息子・マルチェロは、ある朝、彼女の父親に贈るとっておきの物を思いつきます。でも、それを手に入れるには、ある“取り引き”が必要だったのです。夢にまで見た彼女と交わす、初めての会話。初めてのデートのときめき。ひたむきな恋心だけを武器に恋の成就を目指して走る16歳の少年。イタリアの海辺の小さな村を舞台に繰り広げられるとってもピュアな初恋物語。
まぼろしまぼろし
「こんなはずじゃなかった」が母の口癖だった。記憶の中の母は、怒ってばかりだった。そして、私が高校三年のときに父と母は別れた。それから母とはもう、八年近く会っていない。なのに、なぜ今になって戻りたいなんてー。逃れることのできない母娘の確執を描く表題作他、会社を辞めて実家に戻った私が高校生の妹と過ごすあてどない時を描く「十八階ビジョン」を収録。
ヘミングウェイの言葉ヘミングウェイの言葉
男の人生はかくも甘美で苦い-。「もしふたりが愛し合っていれば、そこにはハッピーエンドなどはない」「小説を書くときに作家は血の通った人間を創り出すのだ。人物ではなく人間を」など、ヘミングウェイが遺した言葉は今も魅力に富む。その数々を「人生」「異国・祖国」「自然」「楽しみ」「執筆」の五章に分けて収め、背景を鮮やかに読み解く。二十世紀を颯爽と駆け抜けた文学者の濃密な生涯がよみがえる一冊。
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