2008年1月31日発売
さあ、明治の「かわせみ」が幕を開けます!幕末の戦乱で東吾は行方不明、畝源三郎も落命するが、麻太郎、花世、源太郎たちは逞しく成長し、激動の時代を確かな足取りで歩き出すー時代は変わっても変わらぬ人情を映し出す、大河小説第2部堂々のスタート。
石渡宗介、45歳。妻・由美子と小学生の一人娘・佳奈との三人暮らし。平凡ながら幸せだった家庭は一夜で崩壊した。留守番中の佳奈が行方不明になったのだ。4日後、娘は無残な死体で見つかった。全身に無数の噛み傷が残る異常な殺害状況だった…。平凡なサラリーマンが遭遇する悲劇。凄絶な復讐ロードノベル。
患者・秋山和雄を診察したのは7月の終わりだった。CTスキャンの結果、脳底部に腫瘍影が認められた。脳外科医の俺は秋山を自分の大学病院に入院させた。それが事件の発端だった。手術の前日、執刀医が俺であることを確認した秋山は突然言った。「眼鏡を、かけられたほうがいいかと、思うのです」…何を言っているのかわからないままに、手術当日になった。頭部切開の最中、ふとしたはずみで秋山の髄液が目に飛び込んできた。俺の脳裏におかしな映像が映るようになったのはそれからだった。脳外科医の身に何が起きたのか?衝撃の問題作。
一九三六年、ベルリン。留学中の十六歳の日本人少年、伊集院操青は、ある「事故」をきっかけに、叔父継央の歪んだ欲望の魔手に堕ちた。娼館に身を落とされ、その若く美しい肉体に、あらゆる性技を調教されることとなる。一方、二・二六事件が「成功」した日本では、内閣参議となった北一輝が、元衆議院議員の黒澄幻洋に、独ソ関係の調査という極秘任務を与えた。外務省勤務時代に諜報員として数々の業績をあげた黒澄は、ベルリンに赴く。そして、ゲシュタポ長官ミューラーの計らいで、操青と出会うこととなった…。大戦前夜。軋み続ける列強の関係。ナチス内部の権力闘争。日本政府を掌握した皇道派と北一輝の思惑。暗躍するイギリス、ソ連、ユダヤ組織の特務たち。時代の波に翻弄され続ける操青の運命は…。
プレアデス次元からオリオン次元へ。5次元世界の扉がいまここから開かれる!!あの「人神」がパワーアップして還ってきた。ピラミッド、マヤ暦、グノーシスから量子論まで、すべてのミステリーを巻き込んで展開される驚愕の宇宙パラダイム。
星々に進出した地球人類。だが連邦軍による植民惑星の統治が軋轢を生じさせるに及び、連邦経営機構が新たに発足させたのが司政官制度である。官僚ロボットSQ1を従えて、人類の理解を超えた原住者種族を相手に単身挑む若き司政官たちの群像。著者を代表する、遠大な本格SF未来史の短編全7作を年代順に配し、初の一巻本として贈る。巻末には詳細な作品世界ガイドを収録した。
江戸末期、越後の末寺に生まれた“井上円了”(東洋大学の創立者)。「文明開化」、青春ともに真っ盛り。15歳(明治5年)から12年間にわたって綴った漢詩557首の完全翻訳版。「明治」に啓かれそして「明治」を啓かんと欲した一人の青年が、静かに熱く詠う。