2008年11月27日発売
みずうみみずうみ
大好きなママが、パパとの自由な恋をつらぬいてこの世を去った。ひとりぼっちになったいま、ちひろがいちばん大切に思うのは、幼児教室の庭に描く壁画と、か弱い身体で支えきれない体の重荷に苦しむ中島くんのことだ。ある日中島くんは、懐かしい友だちが住む、静かなみずうみのほとりの一軒家へと出かけようとちひろを誘うのだが…。魂に深手を負った人々を癒す再生の物語。
雪のひとひら雪のひとひら
ある寒い日、雪のひとひらは生まれた。地上に舞いおりたときから、彼女の長い旅がはじまった。伴侶となる雨のしずくとの出会い、新たな命の誕生。幸福なときも試練のときも、彼女は愛する者のために生きた。やがて訪れた、夫との永遠の別れ、子どもたちの門出。雪のひとひらは、その最期の瞬間、自らの生の意味を深く悟るー。自然の姿に託して女性の人生を綴る、優しく美しい物語。
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