2011年5月発売
仮想儀礼(上巻)仮想儀礼(上巻)
ゲーム作家に憧れて職を失なった正彦は、桐生慧海と名乗って、同じく失業者の矢口と共に金儲け目当ての教団「聖泉真法会」を創設する。悩める女たちの避難場所に過ぎなかった集まりは、インターネットを背景に勢力を拡大するが、営利や売名目的の人間たちの介入によって、巨額の金銭授受、仏像や不動産をめぐる詐欺、信者の暴力事件、そして殺人など続発するトラブルに翻弄される。
仮想儀礼(下)仮想儀礼(下)
社会から糾弾され、マスコミと権力の攻撃のターゲットにされた「聖泉真法会」に、信者の家族が奪還のために押しかける。行き場を失い追い詰められた信者たちがとった極端な手段。教祖・慧海のコントロールも超えて暴走する教団の行方はー。人間の心に巣くう孤独感、閉塞感、虚無感、罪悪感、あらゆる負の感情を呑み込んで、極限まで膨れ上がる現代のモンスター、「宗教」の虚実。
陰陽師(醍醐ノ巻)陰陽師(醍醐ノ巻)
「くれぐれも他言してはなりませぬぞ」妖怪との約定を違えた男の運命やいかに。安倍晴明の呪がさえわたる。若き陰陽師と笛の名手・源博雅が平安の京に起こる怪事件を解決する大好評シリーズ。
奥様は便利屋さん奥様は便利屋さん
弟と二人で便利屋を営む昴は、ある日、超美形のロシア人、ウラジミールから大量の骨董品の梱包を依頼される。もしや盗品?…と疑う昴だったが、なんとウラジミールはその若さで個人の美術館を持つ大富豪。すっかり彼に気に入られた昴は、一緒に船でロシアまで行って欲しいと懇願され…。一方、ブラコンの弟、拓海はそれを阻もうと画策。桁外れのとんでも大富豪と嫉妬深い弟と…。ふと気づくと昴は船に乗せられ…。