2013年12月5日発売
「和真は俺の兄貴で…そして今日から、月子のもうひとりのお父さんだ」東京、三軒茶屋の路地裏に佇むプラネタリウム。“親子3人”の奇妙な共同生活が始まった…。読めば心温まる、人生讃歌エンターテインメント!
東上野アパートの一室で、顔や腕が損壊された惨殺遺体が発見された。現場に残されていたのは、遺体の腹部に黒く書かれた“27”という数字と、狩りの守護聖人が描かれたポストカード。猟奇的な犯行ゆえ、事件が続く可能性も示唆される中、被害者の身元、遺体損壊の理由、禍々しい数字の意味…謎は積み上がっていくばかり。刑事・如月塔子と十一係のメンバーが挑む、最も残酷で哀しい事件の真相とは?捜査と推理の傑作警察ミステリ!
仕えるべき天青国に刃を向け、邪神の真実を求める旅に出たイオンは、英雄の孫・アルフレドとともに、火の邪神を祀る一族の街へとたどり着く。一方リッカは、国王の命を狙い王城に侵入。だが、そこで待ち受けていたのは、フェンとテオと名乗る謎の二人組だった!交錯する三人の運命と正義は、天青国に潜む闇へと近づいていく…!
寂れたカラオケ・ボックスの一室に、奇妙なニックネームで呼び合う4人の男たちが集う。なんの縁もなかったはずの、彼らの共通項は殺意だった。それぞれにどうしても殺したい相手がいることで結託した彼らがもくろんだのは、交換殺人。誰が誰のターゲットを殺すのか。それを決めるのはたった4枚のカード。そして、ひそかに実行され始めた殺人ー。シャッフルされた完璧な犯罪計画に、法月警視と綸太郎のコンビが挑む!
月光射し込む死の床で、逢わねばならぬ人がいる、成さねばならぬ事がある。愛して、憎んで、ほとばしる、思い舞い散る幻舞台ー作家生活33年、名手はついに和の美に手をそめた。筆冴え渡る傑作長編。死への道程を妖しく鋭く甘やかに描きだす、哀悼と鎮魂の物語。
終戦の年に生まれた“わたし”は、九段の花街で育った。家は置屋から芸者を呼ぶ料亭「八重」であり、母は評判の芸者で、祖母がその雇い主をつとめていた。客として訪れた父は母と知り合い、わたしが生まれた。小学二年生のとき、わたしは置屋「鶴ノ家」に住む子・哲治と出会う。それは、不可思議な運命の糸が織りなす長い物語の始まりだったー。新境地を拓く魂の長編小説。
神業と称えられる櫛職人の父。家を守ることに心を砕く母。村の外に幸せを求める妹。才を持ちながら早世した弟。そして、櫛に魅入られた長女・登瀬。幕末、木曽山中。父の背を追い、少女は職人を目指す。家族とはなにか。女の幸せはどこにあるのか。一心に歩いた道の先に深く静かな感動が広がる長編時代小説。黒船来航、桜田門外の変、皇女和宮の降嫁…時代の足音を遠くに聞きながら、それぞれの願いを胸に生きた家族の喜びと苦難の歴史。
古くからの呪術や慣習が根づく大地で、黙々と畑を耕し、獰猛に戦い、一代で名声と財産を築いた男オコンクウォ。しかし彼の誇りと、村の人々の生活を蝕み始めたのは、凶作でも戦争でもなく、新しい宗教の形で忍び寄る欧州の植民地支配だった。「アフリカ文学の父」の最高傑作。
シャープな顔立ちに鋭い眼光、鍛え上げた肉体。西城秀夫は警察庁直属の秘密捜査官だ。東名高速全線開通とともに、沿線都市の暴力団組織の動きが活発化。麻薬や密造拳銃の取引は拡大する一方だ。西城は、抜群の銃の腕前と頭脳を武器に、単身、腐敗した街の浄化へとひた走る。最初のターゲットは、麻薬密輸に荷担する麻薬取締官の抹殺だ!超人気シリーズ第一弾。
飛鳥山で暢気に紅葉狩りを楽しむ妖怪たち。その上に天から一人の仙人が降ってきた。可愛がっていた妖怪・袋貉が逃げてしまったので、探してほしいという。一方、江戸では不思議な仕事をする盗賊一味が世を騒がせていた。錠前を破りもせず、蔵の中のお宝を根こそぎ盗むのだ。どんな壁や扉も擦りぬけられる袋貉も仲間なのか?愉快、痛快、妖怪活劇シリーズ第四弾!
失踪した女友達の夫が残した「神神の黄昏」と書かれたノート。そこには「沈黙の島」硫黄島守備隊二万一千人から、米軍に救い出された生き残り一千名のうちの一人であることが綴られていた。この硫黄島の徹底した抵抗がもたらしたものは何であったか。表題作他三編を収録。