2013年4月発売
「あなたとセックスさせてくれたら、10万フランお支払いします」誘惑?いたずら?カフェの美人おかみの許に小説家から手紙が届き、閑静な村は騒動に揺れ…。ぴりっとひねりの利いた、オトナの小説。
2030年9月16日午前6時19分。研究学園都市・鹿鳴市郊外の原子力生物学機構第6研究所・通称『ラボ』にて、深刻な事故が発生する。爆発の続く施設内に閉じ込められた高校生・天川夏彦と、記憶を失くしたレスキュー隊隊長・笠鷺渡瀬。二人の邂逅は、この危機を打開出来るのか!?最悪の極限状況の中で、壮大な人間ドラマが完結を迎える。
戦国時代にタイムスリップした陸上自衛隊員・笠間慶一郎。戦国武将・織田信長の命を救ったことで、ボディガード兼鉄砲頭として取り立てられた。しかしその間にも信長包囲網は着々と完成に近づき、最強の敵・武田信玄が動き始めた。信長は女忍者・さくらに信玄暗殺を命じる。一方、慶一郎は信玄の父・信虎に無理やり武田側に寝返るよう迫られるのだが…。大好評「戦スナ」シリーズ、第3弾。
江東区のマンモス団地で殺人事件が発生!刺殺された遺体はナイフを握っていた。稚拙な自殺偽装に新米女刑事・如月ら十一係は憤れを覚え、捜査を開始する。しかし、犯人は自ら特捜本部を脅迫してきたのだ。“一日にひとりずつ東京都民を殺害する。この計画を止める方法はただ一つ。二億円を用意しろ”十一係は特殊班と協力して事件を捜査することにー。警視庁の威信をかけて、都民を縛る殺意の糸を断ち切ることはできるのか。
綾辻行人と推理イベント「ミステリーナイト」が仕掛けたデビュー25周年コラボ作品『主たちの館』。謎の館「蜃気楼館」を再現した舞台の上で惨劇が起きた!被害者は綾辻行人!?遺された血文字、開かずの間、密室、舞台にある仕掛け…さまざまな謎と手がかりから読者は真相を見抜けるか?二〇一二年・夏に開催された本格推理イベントを書籍化!読めばあなたも名探偵に。
天才建築家・驫木煬が山奥に建てた巨大な私邸“眼球堂”。そこに招待された、各界で才能を発揮している著名人たちと、放浪の数学者・十和田只人。彼を追い、眼球堂へと赴いたライター陸奥藍子を待っていたのは、奇妙な建物、不穏な夕食会、狂気に取りつかれた驫木…そして奇想天外な状況での変死体。この世界のすべての定理が描かれた神の書『The Book』を探し求める十和田は、一連の事件の「真実」を「証明」できるのか?第47回メフィスト賞受賞作。
ベストセラー『水曜の朝、午前三時』著者が十年ぶりに放った長編恋愛小説、待望の文庫化。「私」は編集者。あるとき手記募集で応募してきた女性に関心を持ち面接をする。その女性、毛利伊都子は女優であり、彼女の波乱の人生に興味を持ち、ほどなく交際を始める。伊都子には息子がいたが夫の影はなく、同じく娘を持つ私は共感を覚え、密かな情事を深める。だが伊都子の家に出入りするうち私は監視されていることに気づいてしまう。彼女の息子の父親であるかつての恋人が指名手配されていたのであった。苦くて甘い大人の恋愛を描かせたら他の追随を許さない著者の、真骨頂ともいえる長編。
大黒シズオはバツイチ子持ちの四十二歳。“本当の自分”を探すため会社を辞めるも、朝からゲーム三昧で父親に怒鳴られ、高校生の娘に借金する始末。バイト先ではミスを連発、年下の店長に説教される毎日だ。そんなある日ー。「俺、マンガ家になるわ」ついに自分の生き方を見つけたと宣言するシズオだが!?『このマンガがすごい!』にランクインした人気原作をもとに、史上最強にダメダメな主人公を堤真一が演じる話題の映画を完全ノベライズ。四十路にして夢を追い始めたおっさんと、彼に振り回されて「いい迷惑っ!」な人々をめぐる“迷子のおとな”アドベンチャー。
バーチャル・リアリティが日常の娯楽として定着しつつある中、究極のアミューズメントとして期待のかかるVD(バーチャル・デス)。その開発に世界で最初に成功した日本の会社が原因不明の爆発を起こし、VDの関係者ほぼ全員が死亡した。事故か、破壊工作か?事故調査委員会から協力を要請されたUAI(未確認事象捜査官)藤森捷子が見たのは、常識では考えられない異様な爆発現場だった。調査を進めるうち、VD開発の裏で隠され続けてきた暗部が次々に明らかになっていく。もはやアミューズメントの域を超え、人類の「在りかた」そのものを変えようとしているVDの真の機能とは何なのか。
はだしで盲目で、心もおかしくなって、さまよってゆくおもかさま。四歳のみっちんは、その手をしっかりと握り、甘やかな記憶の海を漂う。失われてしまったふるさと水俣の豊饒な風景、「水銀漬」にされて「生き埋め」にされた壮大な魂の世界が、いま甦る。『苦海浄土』の著者の卓越した叙情性、類い希な表現力が溢れる傑作。
東京を仕事場にする天才スリ師。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎ーかつて仕事をともにした闇社会に生きる男。木崎は彼に、こう囁いた。「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。逃げれば、あの女と子供を殺す」運命とはなにか、他人の人生を支配するとはどういうことなのか。そして、社会から外れた人々の切なる祈りとは…。大江健三郎賞を受賞し、各国で翻訳されたベストセラーが文庫化。
「お前には天狗の血が流れている」…珍妙な遺言を父から受けた旗本の三男坊、草壁京之介。己の出自の謎を追って愛宕山へと向かったところ、曲者に襲われている太郎坊社の神職・覚之坊、木彫りの猿蔵と出会う。どうやら襲われた原因は、覚之坊が偶然助けた武家の妾・玉姫にあるらしい。おぼろげながら未来が見通せるという「天狗の力」を持つ京之介たち三人は、事件の背後に潜む闇の権力に立ち向かってゆく…。
東海の小藩笛木の元御花畑役・峠三左衛門に江戸再出仕の命が下る。藩邸の欠員補充だというが、三左は隠密御用だと睨んでいた。幕命で伐り出した御用木材の突然の出荷停止は、側用人・間部詮房の仕業との噂があったからだ。だが、江戸で三左を迎えたのは意外な人物で、若君・城太郎の悪い噂も聞かされる。そんな折、葵の御紋に不敬ありと老中より笛木に叱責が下った。周到に仕掛けられた罠の匂いを嗅ぎ取る三左の前に、幕閣の深謀が浮かび上がる。
暑い昼下がりにもかかわらず、その男はシャツのボタンを胸元から手首まできっちりとかけていた。彼は、全身に彫った18の刺青を隠していたのだ。夜になり、月光を浴びると刺青の絵は動きだして、18の物語を紡ぎはじめた…。流星群のごとく宇宙空間に投げ出された男たちを描く「万華鏡」、ロケットにとりつかれた父親を息子の目から綴る「ロケット・マン」など、刺青が映しだす18篇を収録した、幻想と詩情に満ちた短篇集。
二年間の見習い期間を終え、新米巡査ピーターの配属先が決まった。特殊犯罪課!第一希望の殺人課でこそないが、事務処理仕事よりはずっとましだ。意気揚々と上司のもとへと向かうが、主任警部のナイティンゲールから衝撃の事実を明かされる。自分は英国唯一の魔法使いであり、これから二人で特殊な犯罪ー悪霊、吸血鬼、妖精がらみの事件を捜査するのだと!?かくて魔術師見習い兼新米警官の驚くべき冒険がはじまる。
日本SF作家クラブ創立五〇周年を記念するアンソロジー。第二巻には、一九七三年から一九八二年に発表された全十篇を収録。「浸透と拡散」の時代に生まれた日本SFの飛躍をご堪能あれ。
“グレイマン(人目につかない男)”と呼ばれる暗殺者ジェントリーは、ロシア・マフィアから、悪名高いスーダンの大統領の暗殺を依頼された。だがCIA時代の上官が現われ、意外な提案をする。大統領を暗殺するふりをして拉致せよ。成功すれば、今後命を狙うことはないというのだ。彼はロシア・マフィアの依頼を受けたように見せかけてスーダンに赴くが、次々と思わぬ事態が!『暗殺者グレイマン』に続く傑作冒険アクション。