2014年10月16日発売
不吉な彗星の年。軍務に戻ったアンドレイは父と妹に敵接近を急報するが、退避日前に老公爵は死去、マリアは領地農民の反抗に遭う。戦争の本質を探ろうとピエールはボロジノへ発つ。いまや貴族も農民もなく、全ロシアの危機が始まろうとしていた。
日本語教師の職が東京にあると聞き、田舎を飛び出した女子大生の花。歌舞伎町の外人ホストに催眠術をかけられ、廃墟寸前のビルに連れ込まれる。そこは魑魅魍魎たちの巣窟「歌舞伎砦」、外人ホストの本性は猫の妖怪だった。法外な高給に誘われ妖怪の日本語教師となった花を待ち受ける運命とは!?
皇女和宮が降嫁の際に立ち寄った馬篭宿の脇本陣には、幻の柩が残されていたー。姪に頼まれ、大学の人類学研究室職員の女性殺害事件の謎を追って妻篭・馬篭を訪れた浅見光彦は、そこでも女性が殺されていたことを知る。二つの殺人を結ぶ柩。和宮の怨念が、浅見に立ちはだかる。シリーズ屈指の歴史ミステリー。
死体って、光るのかな。文化祭の準備中、お化け屋敷の人形を見て眩いた女子の一言を、沖津は聞き逃さなかった。人をつっつくこと、陥れることが趣味のイケメン沖津は、人形を作った美術部男子が光る死体の秘密を知っていると勘づく。美術教師には卒業生の由良彼方が着任中。「由良シリーズ」待望の新作。
父は国家権力が大嫌い。どうやらその筋では有名な元過激派で、学校なんて行くなと言ったり、担任の先生にからんだり、とにかくムチャクチャだ。そんな父が突然、沖縄・西表島に移住すると言い出し、その先でも大騒動に。父はやっぱり変人なのか?それとも勇者?家族の絆、仲間の絆を描いた傑作長編。
全米批評家協会賞 小説部門 最終候補ノミネート! 「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。 わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんにであったーー。 芥川賞作家が描く究極の恋愛は、心迷うすべての人にかけがえのない光を教えてくれる。渾身の長編小説。
警察官が自らの拳銃を奪われ射殺された。犯人は同じ府警の刑事だと断定されるも、逃走。被害者の息子・隆史と容疑者の息子・伸人は親友だったが、悲劇によってその仲は決裂する。成長し、父の敵を討つために刑事になった隆史の前に、再びあの拳銃を使用した事件が。苦難を糧にひたむきに生きる者たちを描いた感動作。