2014年10月発売
中学二年生の淑子は、市営斎場の真ん前に建つ祖父母の店の手伝いをつづけていた。ある日、父親の中学時代の同級生が急死、クラスで一番うるさい男子も暴走族の親戚が事故で亡くなり、通夜が行われることになった。やりきれない気持ちで暖簾をくぐる人たちがそっと伝えてくれる、あたたかくて大切なこと。
第二次世界大戦によりオルガ女学院が閉鎖されてから四年。大学進学したシャーロットは英国からインドへ想いを募らせていた。行方不明のカーリーとの再会を求める彼女に、美しき王子ル・パオンは驚くべき提案をする。「インドに行きたいなら僕と婚約すればいい」。少女小説の最高峰、待望のシリーズ第三弾。 お待たせしました!8年ぶりの新作、ついに登場。 少女時代を経ずに、大人になった人なんていない。 第二次世界大戦によりオルガ女学院が閉鎖されてから四年。大学進学したシャーロットは英国からインドへ想いを募らせていた。行方不明のカーリーとの再会を求める彼女に、美しき王子ル・パオンは驚くべき提案をする。「インドに行きたいなら僕と婚約すればいい」。少女小説の最高峰、待望のシリーズ第三弾。 いつまでも忘れない、彼女との約束、彼との運命。 カーリー、大好きよ、私たち、ずっといっしょにいましょうねーー
白昼堂々、都内の暴力団が何者かに殲滅され、偶然駆けつけた刑事2人も重傷を負う事件が発生。警視庁の威信をかけた捜査が進む中、例のごとく失態をおかし戦力外となった海月と設楽は、暴力団同士の抗争であるという捜査本部の見立てからあえて外れて、単独で事件を追うことに。しかし、必死に駆け回る警察をあざ笑うかのように、東京中をパニックに陥れる夜が迫っていた…。凸凹コンビが活躍する、人気シリーズ第3弾!
鈴木陽子というひとりの女の壮絶な物語。涙、感動、驚き、どんな言葉も足りない。貧困、ジエンダー、無縁社会、ブラック企業…、見えざる棄民を抉る社会派小説として、保険金殺人のからくり、孤独死の謎…、ラストまで息もつけぬ圧巻のミステリーとして、平凡なひとりの女が、社会の暗部に足を踏み入れ生き抜く、凄まじい人生ドラマとして、すべての読者を満足させる、究極のエンターテインメント!
さまざまな夫婦のかたち。立て続けに起こる事件と、ちらつく行方知れずの親分の影。文治とお加代がつきとめた驚くべき真実とはー。巨漢の十手持ちと知恵者の看板娘に、襲いかかる試練。俊英渾身の傑作時代推理長編。
大好きな作家の最新刊。発売を楽しみにしていたある日、中学二年生の野々香は、学校の手洗い場の角で忘れ物の本をみつける。好奇心から書店のカバーを外してみると、それは、まだ発売されていないはずの最新刊だった!野々香と、クラスの図書委員・高峯秀臣は、本の持ち主の正体と、どうやって手に入れたかを探り始めるー。大切な本との出会いをめぐって巻き起こる、賑やかでやさしい物語。
宝くじで3億円を当てた図書館司書の一男。浮かれる間もなく不安に襲われた一男は、「お金と幸せの答え」を求めて大富豪となった親友・九十九のもとを15年ぶりに訪ねる。だがその直後、九十九が失踪したー。ソクラテス、ドストエフスキー、アダム・スミス、チャップリン、福沢諭吉、ジョン・ロックフェラー、ドナルド・トランプ、ビル・ゲイツ…数々の偉人たちの“金言”をくぐり抜け、一男の30日間にわたるお金の冒険が始まる。人間にとってお金とは何か?「億男」になった一男にとっての幸せとは何か?九十九が抱える秘密と「お金と幸せの答え」とは?
不吉な彗星の年。軍務に戻ったアンドレイは父と妹に敵接近を急報するが、退避日前に老公爵は死去、マリアは領地農民の反抗に遭う。戦争の本質を探ろうとピエールはボロジノへ発つ。いまや貴族も農民もなく、全ロシアの危機が始まろうとしていた。
多くの作家や詩人が国外に亡命したり獄中死などの悲惨な最期を遂げるなか、南アフリカに踏みとどまって、白人の立場から人種差別批判の作品を発表しつづけた南アフリカのノーベル賞作家ナディン・ゴーディマ(1923-2014)。アパルトヘイト全廃が法的に決定した後の、新しい社会体制へと移行する人びとの動揺や不安の心理を描いた珠玉の短篇。
日本語教師の職が東京にあると聞き、田舎を飛び出してきた女子大生・花。歌舞伎町の外人ホスト・ジンジャーに催眠術をかけられ、朽ち果てそうな古いビルに連れ込まれる。そこは魑魅魍魎の魔窟「歌舞伎砦」、ジンジャーの本性は猫の妖怪だった。花は法外な高時給に誘われ、妖怪たちの日本語教師となる。いつから、なぜ、こんな場所が存在するのか? 花はついに驚くべき砦の秘密を知る。 「歌舞伎町に行って日本語教師になる」。親の猛反対を押し切って田舎から東京・新宿に来た女子大生・花。唯一のアテは謎の祖父・周蔵じいさんだ。住所を辿って行き着いた場所は新宿コマ劇場跡地、いまは「歌舞伎砦」という異名で知られるひび割れたコンクリートの魔窟だった。ぶんぶんうなる歌舞伎砦の中へ、猫耳の外人ホストに案内される花。砦は魑魅魍魎たちの巣窟で、海外から歌舞伎砦に流れ着いてきた各国の妖怪だらけだった。そして花を待ち受けていた語学クラスは、とんでもない事件が頻発して妖怪達の妖術合戦と化し、教室は大混乱。砦の秘密をさぐり、花は砦の主の元を目指す!
夏休み、補習中の教室の窓の外を女子生徒が落下していった。自殺として少女の死がひそかに葬られようとしていたとき、目撃者の男子に真相を問い詰めたのは少女と同じ美術部の由良だった。絵を描きかけのまま死ぬはずがない。平凡な高校生たちの日常が非日常に変わる瞬間を鮮烈に描いた、青春ミステリーの傑作。 夏休み、補習中の教室の外を女子生徒が落下していった。上の四階からの飛び降り自殺として少女・吉野の死が静かに葬り去られようとしていたとき、目撃者の男子・榎戸川と旭に真相を問い詰めたのは少女と同じ美術部の男子・由良彼方だった。登校拒否で授業に出ていなかった吉野は、ひそかに美術部に蝶の絵を描きに来ていたのだ。絵を描きかけのままで死ぬはずがない……やはり二人は彼女の死の真相を知っていた。彼女は自殺ではなかったのだ。少女が迎えた悲劇は自殺より更に残酷で無情だった。平凡な高校生たちの日常が非日常に変わり人間模様が陰影を織りなす瞬間を、デリケートな筆致で綴る青春ミステリー。
皇女和宮が降嫁の際に立ち寄った馬篭宿の脇本陣には、幻の柩が残されていたー。姪に頼まれ、大学の人類学研究室職員の女性殺害事件の謎を追って妻篭・馬篭を訪れた浅見光彦は、そこでも女性が殺されていたことを知る。二つの殺人を結ぶ柩。和宮の怨念が、浅見に立ちはだかる。シリーズ屈指の歴史ミステリー。
死体って、光るのかな。文化祭の準備中、お化け屋敷の人形を見て呟いた女子の一言を、沖津は聞き逃さなかった。人をつっつくこと、陥れることが趣味のイケメン沖津は、人形を造った美術部男子が光る死体の秘密を知っていると勘づく。卒業生・由良が母校の美術教師に。「由良シリーズ」待望の新作。 「死体って、光るのかな」文化祭の準備中、お化け屋敷の人形を見て呟いた女子の一言を、沖津は聞き逃さなかった。お化け屋敷のネタがばれクラスが崩壊の危機を迎えるが、やっとのことで開催にこぎつけた文化祭。そのまっただ中、つっつくことが趣味、人を陥れることばかりを考えて生きているイケメン沖津の最大の興味は、人形を作った美術部・真名井に光る死体の秘密を聞き出すことだった。卒業生・由良彼方が美術部教師として赴任する、「由良シリーズ」最新作。 沖津魁は笑わない 真名井諭一は笑いたい 笑え。
夢から覚めた探偵・鯉沼と鷹羽の首に時限爆弾が仕掛けられていた。依頼を果たせなければ48時間で首輪が爆発するという。横浜ベイサイドを舞台に、貧乏探偵コンビと愛犬マーロウが、ヤクザ、警察、チャイニーズ・マフィアのアンダーグラウンドの抗争に巻き込まれる、ジェットコースター・アクション・ミステリー。第二回エキナカ書店大賞を受賞した『ミッドナイト・ラン!』に続く、待望の横浜事件シリーズ第2弾! 悪夢から覚めた私立探偵・鯉沼柾は相棒の鷹羽俊作と共に横浜・黄金町の旧い映画館にいた。首に時限爆弾が巻き付けられている。スクリーンに映るのは指定された銀行で指定通りの時刻に1000万円を強奪せよと言うゴリラのお面の男。約束を守れなければ48時間で首輪が爆発すという。貧乏な探偵事務所を営む二人はそんな大金を工面できるわけもなく、銀行に押し入ることを選ぶ。強盗の最中ぶつかった男とバッグを取り違え、拾って持ち帰ったバッグの中には金はなく、代わりにくまモンのぬいぐるみ。銀行の二階では殺人も行われて二人は凶悪犯として警察に追われる。川崎のヤクザが関内の事務所に二人を探しにくるが、助手の堀川陽子と愛犬マーロウがジークンドーの技と犬の牙で撃退、ぬいぐるみの中にはヤクザの秘密情報が記されたマイクロ・フィルムがあるらしい。結局、ヤクザに拉致される鯉沼と警察に確保される鷹羽……。横浜ベイサイドを舞台に、貧乏探偵コンビと愛犬マーロウが、ヤクザ、警察、チャイニーズ・マフィアのアンダーグラウンドの抗争に巻き込まれる、ジェットコースター・アクション小説。第二回エキナカ書店大賞を受賞した『ミッドナイト・ラン!』に続く、待望の横浜事件シリーズ第二弾!
父は国家権力が大嫌い。どうやらその筋では有名な元過激派で、学校なんて行くなと言ったり、担任の先生にからんだり、とにかくムチャクチャだ。そんな父が突然、沖縄・西表島に移住すると言い出し、その先でも大騒動に。父はやっぱり変人なのか?それとも勇者?家族の絆、仲間の絆を描いた傑作長編。
全米批評家協会賞 小説部門 最終候補ノミネート! 「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。 わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんにであったーー。 芥川賞作家が描く究極の恋愛は、心迷うすべての人にかけがえのない光を教えてくれる。渾身の長編小説。