2014年9月2日発売
ひと月前に双子の弟を亡くした「俺」は、弟の死を発端にした家族の言葉に傷つき、家出をした。目的の海辺の町に着いたが、一晩中浜辺で雨に打たれていた「俺」は風邪をひき、意識が朦朧としていたところを、嵐という男に拾われる。自分が記憶喪失だと嘘を吐いてしまった「俺」は嵐の経営する食堂に滞在することに。数日後の夜、黙って出ていこうとした「俺」だったが、嵐に見つかり呼び止められ、嵐の抱える「秘密」を知らされる。 ひと月前に双子の弟を亡くした「俺」は、弟の死を発端にした家族の言葉に傷つき、家出をした。目的の海辺の町には着いたが、一晩中浜辺で雨に打たれていた「俺」は風邪をひき、意識が朦朧としていたところを、嵐という男に拾われる。自分が記憶喪失だと嘘を吐いてしまった「俺」は嵐の経営する食堂に滞在することに。数日後の夜、黙って出ていこうとした「俺」だったが、嵐に見つかり呼び止められ、嵐の抱える「秘密」を知らされるーー。
どこまでもリアルな公安捜査の実態! 仮想通貨取引所の社長殺害事件と心不全による連続不審死事件。所轄から本庁に戻った青山は、二つの事件の背後に広がる闇に戦慄する。
あのタカシがいかに氷のキングになったか? 誰にだって忘れられない夏の一日があるよなーー。高校時代のタカシにはたったひとりの兄タケルがいた。スナイパーのような鋭く正確な拳をもつタケルは、みなからボスと慕われ、戦国状態の池袋をまとめていく。だが、そんな兄を悲劇が襲う。タカシが兄の仇を討ち、氷のキングになるまでの特別長編。IWGPシリーズ初の、文庫書き下ろし作品!
熊沢武夫が東京で買ったネーム入りのコートが、故郷・長崎で発見された。だが武夫の部屋のクローゼットには、新品のコートがかかったまま。なぜ、全く同じコートがこの世に二つ存在するのか?謎を追いかける武夫の前に、ある女性の存在が浮かび上がる。3・11後の世界を舞台に、生きることの実相を描く。
四国統一を目指す長宗我部元親の旗下で、勇名を馳せた名将・波川玄蕃。元親の妹・養甫を妻とし、領民からの信望も篤い玄蕃だったが、いつしか元親の暗い嫉妬を買い、次々と失脚の罠を仕掛けられる。やがて襲う悲劇ー戦国乱世における夫婦の情愛、家族の絆、側近達の活躍が生き生きと描かれる感涙時代小説。
幕末の乱世、尊王攘夷派志士の中心人物として短い人生を駆け抜けた久坂玄瑞。長州藩医の子として生まれ、黒船来航から間もなく家族を喪ない、攘夷の志に燃えた。松下村塾の双璧として高杉晋作と並び称され、師・吉田松陰の妹を妻とした。詩を愛し、武に生き、もののふとして散ったその生涯を描いた決定版。
過去の徴兵検査で第二乙種不合格、そして三十二歳となった今、兵隊にとられることはないと確信していた山尾に、召集令状が届く。この一枚の紙が、山尾のみならず家族の運命までも大きく狂わすことに。古兵の制裁にも耐え復員したが、すべてを失った山尾は、召集令状を作成した区役所兵事係への復讐を誓う。
平凡な日常からほんの一歩踏み出すと、そこには世にも不思議な世界が待っている。どこまでもまとわりつく幻覚、憑依する悪霊、女教師と自動筆記、少女を翻弄する千里眼、運命を狂わす予知夢、戦場を照らす謎の光、そして行方不明のグライダー…。60年代のアメリカTV界で人気を博した超常現象再現番組“世にも不思議な物語”。本書は、この番組で扱われた怪奇実話&都市伝説のなかから選りすぐりの話を集めたファンタスティックな傑作短編集である。