2014年9月20日発売
職業・前衛音楽家/ノイジシャン。「新潮」の編集者に頼まれ、小説を書いてみたら大ヒット。天才だからしょうがない。が、パトロンがいなくなった。結婚でもしてみるか。俺はツラもいいし、モテるから。そんな俺様に待ち受けていたのはー。『下妻物語』的コミカル感動ストーリー。笑止痛快!ハチャメチャ恋愛小説。
ビデオジャーナリスト楠瀬薫の前に突然現れた少女。それはかつて、“超能力少女”として世間を騒がせた諏訪礼だった。あの時、薫の取材で姿を消した礼が今なぜ?過去を贖うため礼を匿った薫を襲うストーカー、協力する知人の怪死、大物政治家の影。陰謀の黒幕は誰か。礼が抱える秘密とは。二人の逃避行は想定不能の結末へー心理の盲点を描き抜く驚愕のサスペンス長篇!
1953年、シリア。片田舎のマーラ村で権勢を誇るムシュタークの一族に生まれたファリードは、村の記憶が深く刻まれた楡の老樹を燃やした罪を着せられ、寄宿制の修道院学校に入れられてしまう。アラビア語を禁止され、本名を使うことさえ許されず、厳しい労働やリンチ、嫌がらせ、そして孤独に耐えつづける日々。だがそこで、修道士のガブリエルや上級生のブーロスに助けられ、彼らを支えとするようになる。これが、ファリードの人生にとって重大な出会いだとも知らずに。家族の愛情と友情、笑い声に満ちた明るい幼年期と、恋人や家族と引き離され、孤独と絶望に覆われた修道院生活を送る少年時代。一族の繋がりと運命に翻弄されながらも懸命に成長する少年の姿を描く第二巻。
ロス市警の刑事スコットは相棒とパトロール中、銃撃事件に遭遇する。銃弾はふたりを襲い、相棒は死亡、スコットも重傷を負った。事件から九カ月半、犯人はいまだに捕まっていない。警備中隊へ配属となったスコットはそこで新たな相棒ースコットと同様に、大切な相棒を失ったシェパード、マギーーに出会った。アメリカ探偵作家クラブの生涯功労賞を受賞した著者の大作登場。
自分たちの町で作家や出版関係者が集まるミステリ大会が開かれると知り、ジェーンは喜び勇んで親友のシェリイと参加することに。大会では憧れの作家に会え、自作の小説を持ち込む機会に恵まれた一方で、新人作家や名物編集者の振る舞いに眉をひそめることにもなる。そして、批評家の失踪を皮切りに事件が続発し…主婦探偵がイベントで起きた現実の事件に挑むシリーズ第14弾。
西暦2312年、人類は太陽系各地で繁栄しつつも、資源格差や環境問題をめぐり対立を深めていた。そんななか、諸勢力共存の要だった水星の大政治家アレックスが急死。彼女の孫スワンは、祖母の極秘の遺言を届けに木星の衛星イオに赴く。地球を訪れたのち水星に戻ったスワンは、移動都市を襲う隕石衝突に巻きこまれる!『レッド・マーズ』の著者による3度目のネビュラ賞受賞宇宙SF。
これはただ、ひとりの男が大学に進んで教師になる物語にすぎない。しかし、これほど魅力にあふれた作品は誰も読んだことがないだろう。--トム・ハンクス 半世紀前に刊行された小説が、いま、世界中に静かな熱狂を巻き起こしている。名翻訳家が命を賭して最期に訳した、“完璧に美しい小説” 美しい小説……文学を愛する者にとっては得がたい発見となるだろう。--イアン・マキューアン 純粋に悲しく、悲しいまでに純粋な小説。再評価に値する作品だ。--ジュリアン・バーンズ 『ストーナー』は完璧な小説だ。巧みな語り口、美しい文体、心を深く揺さぶる物語。息を呑むほどの感動が読む人の胸に満ちてくる。--「ニューヨーク・タイムズ」 読んでいると、さざ波のようにひたひたと悲しみが寄せてくる。どのページの隅にもかすかに暗い影がちらつき、これからどうなるのだろう、ストーナーはどうするだろうと、期待と不安に駆られ、もどかしい思いでページを繰らずにはいられない。(…)しかしそんな彼にも幸福な時間は訪れる。しみじみとした喜びに浸り、情熱に身を焦がす時間が……。ぎこちなく、おずおずと手を伸ばし、ストーナーはそのひとときを至宝のように慈しむ。その一瞬一瞬がまぶしいばかりの輝きを放つ。なんと美しい小説だろう。そう思うのは、静かな共感が胸に満ちてくるからにちがいない。(「訳者あとがきに代えて」より)