2015年1月22日発売
心を取り戻すために、約束を果たすために、逃げ出すために。忘れられないあの日のために。別れを受け止めるために。「死」に打ちのめされた彼女たちが秘密を抱えたまま辿りついた場所は、太平洋に浮かぶ島ー。喪失と再生。これは、人生の物語。
太平洋戦争末期、連合国が発表したポツダム宣言を前に、日本政府中枢は真っ二つに割れていた。受諾降伏か徹底抗戦か。そこに飛び交う謎の暗号名「カナザワ」。この暗号が解明された時、歴史を一変させる予想外の事態が。七十年前の戦争と現代を繋ぐ巨大な謀略に、十津川警部が単身挑む。新機軸の長編歴史トラベルミステリー。
帯留めを探して欲しいー売れない小説家だった祖父が遺した手紙に従い、仕事を辞めてひきこもっていた私は、遠野を訪れる。この地の旧家で起こった80年前の不可解な殺人事件。それは祖父の怪奇小説『サナキの森』に描かれていた「呪いによる殺人」に酷似していた…。これは偶然の一致か?祖父は何を知っていたのか?時空を超えた謎解きが始まる。平成生まれの25歳が放つ、新感覚ホラーミステリー。第1回新潮ミステリー大賞受賞作。
警視庁捜査4課在籍中、重山利行は、ある殺人事件の背後に大物政治家が関与していることを掴んだ。彼と共存共栄の「紳士協定」を結び、不動産業に転身した重山は、己の欲望の赴くままに凶行を重ね、セックスに明け暮れていく…。7名の男女を殺害した男の壮絶な生を、赤裸々な独白体で描いた問題作!
出張帰りの夫の目に飛び込んできたのは、縛られて首をかき切られた妻の死体。その状況は、かつてセバスチャンがつかまえた連続殺人犯ヒンデの手口に酷似していた。だが、ヒンデは服役中のはず。模倣犯の仕業なのか?ある動機で、ふたたび捜査チームに加わろうと企むセバスチャンは、渋るトルケルに売りこみをかけた。凄腕だが、自信過剰の迷惑男セバスチャンの捜査が始まる!
ヒンデの手口を模倣した三件の事件。だが四件目が起きるに至って、セバスチャンはあるとんでもない事実に気づいた。すべての被害者が過去に自分と関係を持っていたのだ。犯人の狙いは彼自身なのか?一方刑務所の新所長は、服役中のヒンデから進行中の連続殺人事件解決のヒントを得て手柄にしようと密かに企んでいた。スウェーデンで人気の脚本家コンビが放つ、シリーズ第二弾。
診療所の共同経営者を襲った不慮の死は、じつは計画殺人ではないかー市長ハケットからそう言われた医師ターナーは、二ヵ月前に起きた事故の状況を回想する。その夜、故人の妻エリザベスから、何者かに命を狙われていると打ち明けられたこともあり、ターナーは個人的に事件を洗い直そうと試みるが…。英国本格黄金期の妙味を現代に甦らせた技巧派、ディヴァイン初期の意欲作。