2015年1月5日発売
夏美、秋子、冬は仲良しのアラフォー三人娘。カフェのオーナーを夢見て会社を辞めた夏美が借りたお店へ行くと、そこは「喫茶面影」という怪しい店になっていた。音楽教師の秋子は男子生徒に女心をもてあそばれ、自称女優の冬は上司ともめて会社をクビに。散々な目にあった三人は、彼女たちの負のオーラが呼び起こした怪奇現象や妖怪たちに翻弄されていく。三人の恋の行方と運命はどうなるのか!?奇才ケラリーノ・サンドロヴィッチが脚本を手掛ける同名ドラマをノベライズ。三人の女達が、恋に仕事に怪奇現象との闘いに奮闘する、ポップでホラーなラブコメディ!
都会でキャリアOLだったつぐみは、先の見えない恋に疲れ田舎の祖母の家に身を寄せる。しかし祖母が急逝。葬儀の翌朝、見知らぬ男が門に立っていた。海江田醇といい、五十二歳独身の大学教授。大学で染め物を教えていた祖母の教え子で祖母から家を好きな時に使っていいと鍵をもらったという。戸惑うつぐみをよそに海江田は家に上がり込み、奇妙な同居生活が始まった!恋をしないと決めた女と不器用な男、それぞれの想いを温かく描いた、大人のラブストーリー。累計一六〇万部突破の大人気コミックス「娚の一生」を原作に、待望の映画化。映画の完全ノベライズ本!
恋ヶ窪の住宅街に建つ屋敷の寝屋で、老人の死体が発見される。枕元にあったのは、ペットボトルと湯呑み。死の直前には、飼い猫が行方不明になっていた。ペットロスによる自殺なのか、他殺なのかー事件は迷宮入りしていく。宝生邸に眠る秘宝が怪盗に狙われる、体中から装飾品を奪われた女性の変死体が見つかるなど、相次ぐ難事件に麗子はピンチ。そしてついに麗子と執事の影山、風祭警部の関係にも変化が訪れて…!?令嬢刑事と毒舌執事コンビの国民的ユーモアミステリ第三弾。文庫版特典として、『名探偵コナン』とのコラボ短編小説『探偵たちの饗宴』収録。
一九七七年、非合法員として世界を舞台に暗躍する神代恒彦のもとに、メキシコ内務省保安局から一九六八年に起こった学生反乱の実質的指導者の四人を始末するよう依頼が入る。その見返りとして高額の報酬を受け取るはずだった神代だが、仲間のベトナム人、グエン・タン・ミンの裏切りに遭い、まんまと持ち逃げされてしまう。グエンを捜し出し金を取り戻そうとするものの、神代の行く手を、何者かが阻む。実は、強大な組織が神代の命を狙っていたのだ。神代の過去にいったい何が?最高のスケールで描く船戸与一処女作。巻末に、著者特別寄稿『デビュウ事情』を掲載。
年上の“あのひと”を愛しつづける美術教師ー。女優にして映画監督、ジャンルを超えて活躍する俊英が描く繊細で壊れそうな至純の愛。恋愛小説の傑作、待望の文庫化。
蔵人・橘盛季に届けられた恋文。やがて姫君のもとに通うようになった男は一族の秘密を覗き見る(「銅酒を飲む女」)。貴公子・藤原道長は父・兼家に起きた異常事態を晴明と博雅に訴える(「首大臣」)。仲睦まじい猟師の兄弟を喰らおうとする者の正体とは(「夜叉婆あ」)。平安の都に蠢く生きとし生けるものの歓びと哀しみを活写する九篇。
情報を制するものが権力を制す。それが官房長官・小山内和博の哲学だ。総理のイスをめぐる権力闘争、水面下で蠢くスキャンダル、国際テロ組織による宣戦布告…相次ぐ政権の危機をどう乗り切るのか。「警視庁公安部・青山望」シリーズを手掛ける著者が、極限のリアリティで官邸を描く新感覚エンターテイメント。青山望も登場!
昔はよかったと言ったところで、時間は前に進んでいくばかり。過去を振り返っても仕方がない。本作のタイトル通り、明日のことはわからないのである…。大人気シリーズが誕生して二十年。髪結いの伊三次と、その恋女房で深川芸者のお文。仲の良い夫婦をめぐる人びとの交情が、時空をこえて胸を震わせてくれます。
人に見えないものが視える。闇の中に、他人の恐怖が悔恨が苦痛が悲哀がー視えてしまう。そんな男、榎木津礼二郎にとりついているのは魚の眼だった(「目競」)。『狂骨の夢』『絡新婦の理』『邪魅の雫』他の名作、そして『鵺の碑』に登場する者たちの闇と因果を綴る怪異譚。魔術的な語りの果てにー妖しきものが現れる。初文庫化!
ジュエリーショップで、婚約指輪を見つめるカップルたち。親に結婚を反対されて現実を見始めた若い二人と、離婚を決めた大人の二人。それぞれの思いが形になる光景が胸に響く「消えない光」他23編。人を好きになって味わう無敵の喜び、迷い、信頼と哀しみ、約束の先にあるものーすべての大人に贈る宝石のような恋愛短編集。
武上希美子は中堅老舗出版社の編集者、三十一歳。元気な祖母と二人暮し。手堅く教科書を出版している社が三代目の独断で人気落語家の本を出すことに。妊娠や病気で同僚が戦線離脱していくなか、この本を担当した希美子は制作の最終段階で大失敗。彼氏の浮気も判明し、どん底の彼女に思いがけぬ転機が…。
新内流しを生業とするおれんは、旧知の清元の師匠・梅春の遺体発見現場に遭遇する。梅春は錦絵「艶姿五人小町」に描かれて人気だったが、その小指の先は切り取られていた。半月後、同じく錦絵に描かれた船宿の娘が殺された。これは連続殺人なのか?そんな折、おれんは錦絵の作者の弟子、玲泉と知り合うが…。
弱小球団、横浜ベイズの副GM大野は、独自のセイバーメトリクス理論で、チームを見事に立ち直らせる。だが、一方で、球界全体を揺るがす途方もない計画が進行、大野はその渦中に投げ込まれる。もし、プロ野球が4球団に統合されてMLBに吸収合併されたら?豊富なデータに裏打ちされた戦慄のシナリオ。
戦国乱世にあって、甲冑は単なる武具ではなかった。凝りに凝ったデザインはその実力を誇示するばかりでなく、信ずる「神」すら顕示されていた。それは究極の自己表現でもあった。本書は信長、秀吉ら武将たちの甲冑にまつわる奇妙な物語6編を収録、その夢、野望、そして無念の死を鮮やかに描きだす。舟橋聖一文学賞受賞作。
東日本大震災の直後、ガンが発見された妻は、日本列島の南端で放射線治療を受ける。医療技術の恩恵と、原発事故の恐怖。地球の変動と自己の体内の異変ー表題作「光線」をはじめ、「原子海岸」「ばあば神」「楽園」など、数多くの文学賞に輝く小説の名手が、震災後の日本人の生のあり方を問い直す、傑作短篇小説集。
城中で十代家治の御不例が囁かれ、水面下で十一代就位への準備が進められる中、雨上がりの小梅村には嫡男空也に稽古をつける坂崎磐音の姿があった。その日の夕暮れ、尚武館の住み込み門弟の一人が突如行方をくらます。翌日内藤新宿に姿を現したその門弟は食売旅篭の店先に立っていた。一方、八月朔日、金龍山浅草寺の門前に新たな紅屋が店開きし…。超人気書き下ろし長編時代小説第四十八弾。
大工の娘・庸は“棟梁のお嬢さん”だが自分を「おいら」と呼ぶほどの男勝り。不自由ない生活を送っていたが、ある夜、家に賊が押し入ったことで生活が一変する。庸はある決意をして、貸し物屋の若き店主の元を訪れる…。江戸のレンタル業・貸し物屋に持ち込まれる摩訶不思議な注文を解決する庸。江戸を駆ける痛快キャラクター誕生!文庫書き下ろし。
老中・水野忠邦の天保の改革が始まらんとする12代家慶の頃ー大奥の実力者であり、幕政にも隠然たる力を持つ広大院に仕える一人の絵師がいた!その名は一丸。彼には絵師としての顔のほかに、命令を受け、裁けぬ悪を討つ、殺し屋としての顔があった!!ライトノベルで大ヒットを放った著者が挑む時代小説。書き下ろしで登場です!
集会所の厚いカーテン、敷地内は看板だらけ。こんなマンションはご用心。小さな不正から始まった負の連鎖。閉ざれた組織に立ち向かう、直子の熾烈な戦い。ようこそ、逆襲エントランスへ。まさに現代日本の縮図がここに!