2015年10月6日発売
中学生がビルから飛び降りた自殺未遂事件。現場に居合わせた二十五歳の青年・隠館厄介は、生来の冤罪体質が災いし、容疑者とされてしまう。現場には少女が書いたとされる遺書が残されていてー。今日子さんは厄介の疑いを晴らし、事件を解決できるのか?眠るたびに記憶を失う忘却探偵の、タイムリミットミステリー!
阿良々木暦を監視する式神童女・斧乃木余接。死体の付喪神である彼女が挑む、命がけの死闘とは!? -物語ーは育ち、走りつづけて燃え盛る! これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異! 青春は、いたみと平和のくりかえし。 第一話 そだちフィアスコ 第二話 するがボーンヘッド 第三話 つきひアンドゥ
東国へ善鸞を名代として下向させる親鸞 弾圧、非難と闘いながら、浄土真宗を創始し、あくまでも人間として生き抜いた親鸞の苦難の生涯を描く大作。 第6巻「善鸞の巻」(上)では、東国の浄土真宗に対する鎌倉幕府の弾圧から、信者を守ろうと自ら京に戻った親鸞だったが、時の移ろいの中、越後生まれの娘、そして仏門に入った息子たち、妻の筑前までが、親鸞を残し、越後へ帰っていく。 一方、長男・善鸞は父の元で学び続けてきたが、その教えをとまどい、受け入れかねてもいた。八十歳を超え東国の様子が心配になった親鸞は、自分の名代として、善鸞を東国に下向させるのだが……。
善鸞と絶縁した親鸞に、静かな終焉が訪れる 弾圧、非難と闘いながら、浄土真宗を創始し、あくまでも人間として生き抜いた親鸞の、苦難の生涯を描く大作。 第7巻「善鸞の巻」(下)では、親鸞の名代として東国へ下向した長子・善鸞であったが、高弟たちの冷たい仕打ちにより孤立していく。そして、父の教えを否定し、東国の念仏者たちを鎌倉幕府に告訴することとなる。これを知った親鸞は激怒し、善鸞を絶縁する。 父を尊敬しながらも、また父の境地に辿りつけない善鸞の葛藤と、告訴に至る過程、そして、息子の裏切りに苦しむ親鸞の姿など、当作品最大の見せ場。 やがて、親鸞に奇蹟も起きない静かな終焉が訪れる……。民衆と共に生き抜いた九十年の生涯を描いた長編の最終章。
日本橋の貸本屋、舞鶴屋で働くおいちは、もと吉原の花魁の卵。その可憐な姿に惹かれて、おいち目当てで訪れる客も少なくない。ある日、旧知の仲である木綿問屋伊勢屋の手代岳三が舞鶴屋にやってきた。岳三は、絵と文を使って謎を閉じ込めた判じ絵を解読するための種本を捜しているという。気軽に「本を捜してみる」と請け負ったおいちには、それが姉の千代姫も巻き込んだ大騒動の発端になるなど、知るよしもなかった。岳三は「その本には、百両の値打ちがある」と言うのだがー。双子の姉妹が入れ替わりながら禁断の書を追う、あやかしお江戸ミステリー!
今年最高の感動超大作映画を完全ノベライズ 杉原千畝は1900年、岐阜に生まれた。父親からは医者になるよう命じられていたが、語学への志高く、家出同然で上京する。外務省の留学生募集に見事合格、杉原は満洲の地ハルピンでロシア語を学ぶことになる。そのまま彼の地で外交官としてのキャリアをスタートさせた杉原だが、堪能な語学力と独自の情報収集能力でソ連との北満鉄道譲渡の交渉を成功させる。しかしソ連からは「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」とされ、杉原はリトアニア行き命じられる。 リトアニアでも日本政府のために重要な情報収集を続けていた杉原だったが、1939年、ドイツがポーランドへ侵攻を開始し第二次世界大戦が始まると、ナチスの迫害を受けたユタヤ人の人々が、彼のもとへと日本の通過ビザを求めて集まってくる。政府に了承を得ようとする杉原だったが、もはや一刻の猶予もならず、自らの判断でビザを発給することを決意するのだった。 第二次世界大戦開戦直後、、軍靴の響き高鳴るヨーロッパ・リトアニアの地で、ユダヤ難民の人々にビザを発給し続け、6000人の命を救ったとされる日本人外交官、杉原千畝。彼の真実に迫る感動の超大作映画を完全ノベライズ。 【編集担当からのおすすめ情報】 映画の感動をそのままに、さらに詳しい情報も付け加えながら書かれたノベライズ小説です。映画を観た方もこれから鑑賞する方も、さらに楽しめる内容となっています。
「モンスターU子の嘘」作者の悪女小説 「演じること。それがわたくしのすべてです。女優・清宮朝子も藝の神様が与えて下さった役だと思い、一生懸命演じております。わたくしに素顔なぞいりませんーー」 誰もが目を奪われ、憧憬の眼差しを向ける銀幕のスタア・清宮朝子は、数々の名作を残すも、突如、姿を消してしまう。 それから、月日の流れた平成二十五年春。ある保険会社のテレビCMを機に再燃した清宮朝子ブームを背景に、彼女を大伯母にもつ女優・清宮凜子、そして彼女の母で元女優の清宮祥子は、某テレビ局の開局六十周年記念のドキュメンタリードラマ「清宮朝子を捜して」の製作記者発表会見に臨んでいた。伝説の女優を係累に持つ凜子が、再現ドラマで朝子を演じるという話題性で、多くの報道陣が詰めかけていたのだ。 半世紀を経て、謎の失踪を遂げた朝子の狂気の第二幕が今、上がる。
広告代理店のOLだった花丘明希子は、脳出血で復帰できなくなった父親に替わって、花丘製作所の社長になった。しかし、会社は大幅な売り上げ減で銀行から借入金の返済を求められ、資金調達に駆け回ることに。また、同業社の引き抜きにあって五人の社員が辞めていった。そんなとき、大手自動車メーカーから連絡が入る。ライバル企業に発注されていたラジエターキャップに不備があり、仕事が回ってきたのだ。しかし、クリアしなければいけない技術的な壁が!ひたむきに取り組む女性社長の奮闘と、中小企業の心意気を描いた製造業応援小説!文庫オリジナル。
仏・ランス大聖堂の南塔から男が転落、地上八十一・五メートルにある塔は密室状態で、警察は自死と断定した。だが半年後、再び死者が。被害者の共通点は死の直前、シャガールの花窗玻璃を見ていたこと。ここは…呪われている?壮麗な建築と歴史に隠された、事件の意外な結末。これぞミステリー!『最後のトリック』著者による異形の傑作。
折口信夫、乱歩も絶賛した「かむなぎうた」、ほの暗く、ほの明るい幻想怪奇「東天紅」、民俗的ミステリ風味「吉備津の釜」、得意の台湾物「消えた家」、呪いの家「ひこばえ」、泉鏡花賞「泥汽車」、ハイカラ右京番外篇「明治吸血鬼」…澁澤龍彦も種村季弘も賛美した異端のダンディズム作家の、傑作全十三篇。
「なぜ人生に熱くなれないのだろう?」-圧倒的な虚無を抱えた「僕」は、父の死をきっかけに参加したタイへのツアーで出会った女性と恋におちる。パリへ帰国し、ふたりは売春ツアーを企画するが…。高度資本主義下の愛と性、そして絶望を描き、イスラームの脅威を見事に予言した、最もスキャンダラスな長編作。