2015年10月発売
これは書店を愛する人たちの物語ーー島に小さな書店が一つ。店主フィクリーは店内に捨てられていた幼児マヤに出逢う。フィクリーは愛情深くマヤを育て、成長していくマヤは本を好きになり……。
捜査一課の刑事・朝倉は、陸自の空挺団出身の変わり種。都内で自衛官の首が切断される猟奇殺人事件が起こり、自衛隊の警務官が捜査本部に乗り込んできた。互いの矜恃をかけて捜査を進める男達だが、朝倉は警務官が抱える秘密ー駐屯地で首を切られて死んだ別の自衛官の存在を知る。さらに米国海軍犯罪捜査局も絡み、事件はより複雑な様相に…
父が遺したアトリエ兼自宅で革製品の修理をして生計を立てている透子。十年前から止まっていた歯車が、婚約者だった男との再会によって動き出した。目を背けてきた過去と向き合う時、浮かび上がるのは「あの女」…彼女からすべてを奪った事件の真相を、アトリエに持ち込まれる品々にひそむ人間ドラマとともに描きだす。
“おばあさん”になりたい、自称68歳の村崎さん、未来でなく“今”を生きたい紫さん、“徐々に”年をとりたいスカート男子・加藤くん。町の公民館の「編み物クラブ」に通う未来は未定!高校3年生の冬ものがたり。
奇才・筒井康隆の狂気とユーモアが凝縮! 文庫未収録の百科事典パロディが復活。 アからンまで独自の解釈で描いた筒井版悪魔の辞典「欠陥大百科」、こちらも文庫化されなかった幻の初期作品集「発作的作品群」、さらに単行本未収録のショートショートや「NULL」の復刻、加納一朗による日本SF界黎明期の貴重な証言も併録。 豪華コレクション、第3弾!
貞享元年、大老堀田正俊が稲葉正休に江戸城内で殺された。二年後、堀田家家臣である新井白石は、元稲葉家家臣の医者が辻斬りされる事件に出くわす。正俊殺害との繋がりを直観した白石は、辻斬りを調べ始めるが……。
伊勢神宮から江戸にやってきた若き神主・白川丹波は、油問屋『出羽屋』主人・寛左衛門の心の内を探ろうとする。強引な商売で出羽屋を江戸屈指の大店に育て上げ、神も仏も信じぬと言い切る嫌われ者。だが彼は、誘惑を断ち切ってくれることで有名な神社のお守りを、大切に持っていたのだ。そんな折、出羽屋に押し込みが入る。この事件、寛左衛門の隠された過去が関わっておりー。切なさが胸に沁みる、人気シリーズ第2弾!
カスミは、タケルとホウを父・藤堂の知人が運営する薬物依存症患者の更生施設に連れてきた。藤堂の組織と活動、警視正・クチナワと手を組んだ理由…今まで言えなかった身の上を打ち明けるために。一方クチナワは、麻薬の無料配布と音楽で若者を集めるゲリラ野外イベント「解放区」と、破壊工作を繰り返す一団に目をつける。潜入捜査を命じられた3人に、巨大な黒幕とチーム分裂の危機が迫る!
ここは、どこだー目が覚めると、小暮井ユキは知らない神戸の街にいた。そして、そこで彼女は、亡くなった親友・星川唯斗と再会を果たす。夢と現実が交錯する奇妙な世界に迷い込んでしまったユキの意識。一方、佐々波と雨坂は、現実世界で倒れ目を覚まさないユキに、“紫色の指先”と呼ばれる、得体のしれない幽霊の意志を感じる。幽霊の世界に誘われたユキの意識を連れ戻すため、佐々波と雨坂は、最大の謎解きに挑むが!?
上役から大晦と元日の当番を命じられてしまった台所人の鮎川惣介。大晦の夜、幼馴染みで大奥添番の片桐隼人との帰途、飯田町の方で断末魔の叫び声を聞く。斬られたのは、長男の小一郎が指南を受ける読書手習い所の師範代、鰍沢露水だった。その亡骸や取調べの辻番からも不相応に上等な墨の匂いがしており、惣介は不審に思う。翌日、露水のお悔やみを言いに手習い所へ行くと、そこで意外な人物を見かけ、惣介は疑念を深めていく。
コナン・ドイル財団が初めて公式作品認定をした八十数年ぶりの、名探偵シャーロック・ホームズ新作(第61作)。『カササギ殺人事件』等で知られ、「今、一番おもしろいミステリ作家」として名高いアンソニー・ホロヴィッツが贈る波瀾万丈のミステリ! ホームズ・シリーズの懐かしの面々も多数登場し、ロンドンの光と闇の中を縦横無尽に駆け抜けるホームズ、ワトソンらの活躍が重厚かつ活き活きと描かれた快作! 本作は、老年期のワトスン(ホームズの友人の開業医にして伝記作家)が昔を振り返り、“あえて公表してこなかった”重大かつ衝撃的な事件の記録であるーー 時代は一八九〇年(ホームズとモリアーティ教授との「最後の事件」が発生する前年)。ホームズのもとに相談に訪れた美術商の男エドマンド・カーステアーズは、アメリカの豪商との取引の際にボストンのギャング団とトラブルになり、それ以来、イギリスへ逃げ帰った後も不審な男の影に怯えていると語る。ホームズは例のごとく、浮浪少年の集団「ベイカー街別働隊(イレギュラーズ)」に手伝いを頼み、見張りを依頼するが……その中の一人が惨殺死体となって発見されてしまう。手がかりは、死体の手首に巻き付けられた絹のリボンと、捜査するうちに浮上する「絹の家(ハウス・オブ・シルク)」という言葉だった……その後に続く予想外の展開、悲劇、謎、警告、そしてホームズを襲う未曾有の運命。 ワトスンが残した、かつて誰も知らなかった新たなるホームズの活躍と、戦慄の事件のショッキングな真相とは? 解説:北原尚彦 【アンソニー・ホロヴィッツ】 1955年生まれのイギリスの作家、脚本家。ロンドン在住。世界で1900万部の人気を誇る「アレックス・ライダー」シリーズなど多数の著書がある一方、脚本家として『名探偵ポアロ』『バーナビー警部』等の数多くのテレビ・ドラマ作品も手がけている。『絹の家』『モリアーティ』執筆後に、イアン・フレミング財団の公認を得て『007 逆襲のトリガー』も執筆。他に『カササギ殺人事件』『メインテーマは殺人』など。 序 ウィンブルドンの美術商 フラット・キャップ・ギャング リッジウェイ・ホール 警察の別働隊 レストレイド登場 チョーリー・グレンジ男子学校 白いリボン ワタリガラスと二本の鍵 警告 ブルーゲイト・フィールズ 逮捕 証言 毒 闇の奥へ ホロウェイ監獄 消失 メッセージ 占い師 “ハウス・オブ・シルク” キーラン・オドナヒュー 結び ーーー 訳者付記 解説 北原尚彦
オカルト研究会の頼れるアネゴ、藍の卒業を祝し、オカ研の面々は温泉旅行に出かけることに。 しかし猛吹雪のせいで行き先を変更し、吊り橋の先にある秘境の宿を目指す。 お宿の雰囲気は最高だが、霊が視える森司は、宿の周りで粗末な着物姿の子供の幽霊を目撃する。 なるべく気にせず、片想いのこよみとの旅行を楽しんでいた森司だが、 吊り橋が落ち、皆で宿に閉じ込められ……。 シリーズ初の長編、 青春オカルトミステリ第8弾! 全てのどきどきが、ここにあります!
悪魔祓いの補佐としてドイツに赴いたロベルトだったが、駅で連日同時刻に死者が出る連続不審死をはじめ、異常事件が頻発。街全体が混乱する中、平賀は調査のためと言って姿を消す。やがて驚愕の真相が明らかにーー!
夜ごと羊たちが怪物に食い殺されていく。その正体を暴くため、馬垣勘九郎は橘瑞超たちと泊まり込みで様子をうかがう。だが奇妙な鳴き声が聞こえてきたその時、勘九郎の父の仇である王洪宝が襲ってきて……!
大学院生の隆一郎と猫又のお双が暮らす貧乏長屋に、教授が遺した古文書の謎を解いて欲しいという相談が舞い込む。古文書のある屋敷を訪れるふたりだったが、関係者の集う一室で、古文書が消失してしまい!?