2015年12月17日発売
個人や社会の暗部に深く測鉛を下ろして、ときにはおぞましい真実をも明るみに出し、野心の挫折や運命の無情を好んで主題としながら、バルザックの小説はつねにポジティヴな生命感を失わず、人生へのあくなき好奇心と愛着をにじませています。そこに並はずれた創造者バルザック自身の精神の脈動を感じとらずにはいられません。…本書をひとつの入口として、読者がバルザックの築いた大伽藍の探検に乗り出されますよう!
ソフィーは最愛の息子と親友のため、貴族の愛人になろうと決めた。そんな彼女の前にキャラドン公爵、ケアリーが現れ、ソフィーは夢中になる。ハンサムで心優しいケアリーもまた、無垢で真摯な彼女に魅せられていく。だが彼にはあまりに深い心の傷があってなかなか心を開こうとしない。そんななか不可解な殺人事件が起こり、ケアリーに容疑がかけられた…全米を虜にしたヒストリカル大人気シリーズ待望の第二弾が登場ー!!
身に覚えのない不倫の罪を着せられて夫に離縁され、社交界を追われたタリア。愛人との逢瀬が絶えない“悪女”と噂されているが、実際は孤独にひっそりと暮らしていた。ある夜、タリアは久しぶりに出席したパーティで一人の若き貴族と出逢う。そのレオは最初は興味本位だったが、会うたびに彼女の内面に魅かれ、熱烈な求愛や贈り物でタリアのかたくなな心を解きほぐしていく。甘い月日を重ね、互いの離れがたい愛情を確信したレオは正式にプロポーズ。しかし彼女には、二度と結婚できない“理由”があって…!?
大勢の客でにぎわう観光地で、それは起こった。巨大な像が突如動き出し、空を見上げ、両手を大きく天へ掲げたのだ!だがこの奇怪な事件は、全世界を恐怖の底に叩きこむ異常事態の幕開けにすぎなかった。犬たちが飼い主を無残に食い殺し、鳥の大群が飛行機を襲撃、さらには世界中で天変地異が頻発する。文明の暴走が地球に異変をもたらしたのか?人類はなすすべもなく終焉をむかえてしまうのか?恐怖とパニックが急速に広がるなか、政府による恐るべき極秘計画が進行していた…!