2015年2月発売
田沼意次が失脚し、松平定信による幕政改革が始まって数年が経った。宗一郎は、陣笠の刺客に襲われていた男ーー最上徳内を助ける。その身柄を巡って、幕府と松前藩、そして蝦夷地を巻き込んだ仄暗き闘諍の幕が開く!
「この作品が自分は一番嫌いだ」(奥泉光選「道化の華」)、「不思議な明るさに包まれた怯えの百面相」(堀江敏幸選「富嶽百景」)、「『男性というものの秘密』を知っている作家」(松浦寿輝選「彼は昔の彼ならず」)--七人の男性作家がそれぞれの視点で選ぶ、他に類を見ない太宰短篇選集。 「この作品が自分は一番嫌いだ」(奥泉光選「道化の華」)、 「不思議な明るさに包まれた怯えの百面相」(堀江敏幸選「富嶽百景」)、 「『男性というものの秘密』を知っている作家」(松浦寿輝選「彼は昔の彼ならず」)-- 七人の男性作家がそれぞれの視点で選ぶ、他に類を見ない太宰短篇選集。 道化の華 奥泉 光・選 畜犬談 佐伯一麦・選 散華 高橋源一郎・選 渡り鳥 中村文則・選 富嶽百景 堀江敏幸・選 饗応夫人 町田 康・選 彼は昔の彼ならず 松浦寿輝・選 年譜 選者略歴
累計で120万部を突破した青春小説がついに完結。陽一が指導する神津高バスケット部は、いまや強豪の一角となったT校バスケット部との合同練習を経て急速に実力をつけていく。弱小チームを育て上げていく陽一の指導力は、多くの人が知るところなり、陽一は新たな使命を担うことになる。 【お詫びと、大切なお知らせ】 10 巻の刊行が大変遅れましたことをお詫び致します。9 巻を刊行後、著者の松崎洋氏は呼吸器を患い長期入院をされていましたが、平成26 年2 月に治療の甲斐なく他界されました。病室で執筆中だった未完の原稿は、長男の準氏が完成させ、このたび共著として10 巻刊行の運びとなりました。松崎準氏は「T 校」の主人公のモデルでもあり、T 校の続編となる新たなバスケット小説を執筆中です。
入居者向け娯楽活動の不毛さに音を上げた高級老人ホーム“海の上のカムデン”の面々は状況の改善に乗り出し、スペイン語講座、さらにはメキシコへのバス旅行が実現のはこびとなる。アンジェラとキャレドニア以下参加者一行11人は、添乗員つきツアーをおおむね楽しんでいた…新入りの老婦人が、突然の死に見舞われるまでは。老人探偵団が異国の地で大騒ぎする、シリーズ第八弾。
取材で黒い森を訪れた編集者のハンナは、トレッキングの最中に女性の死体を発見してしまう。被害者は10年前に村を出て帰郷したばかりの妊婦だったが、胎児が消えていた。村に伝わる“鴉谷”の不吉な言い伝えや、過去の嬰児失踪事件と関わりが?堅物の刑事と敏腕女性編集者が、閉ざされた村での連続殺人を解き明かす。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞の清冽なデビュー作!
パラディスで学ぶためにやってきた青年ラウーランが下宿したのは、凋落した貴族デュスカレ家の屋敷。老婆と馬丁しかいないはずのその屋敷で、ラウーランは美しい娘の幽霊を見る。若くしてこの家に稼ぎ、葬られた娘が語る、呪われたデュスカレ家の物語。遥かローマ時代に遡る悲劇の萌芽。退廃と背徳の都パラディスに潜む恐るべき影。闇の女王が織りなす、奇怪で蠱惑的な幻想譚。
地味な派遣社員の三智子は彼氏にフラれて落ち込み、食欲もなかった。そこへ雲の上の存在である黒川敦子部長、通称“アッコさん”から声がかかる。「一週間、ランチを取り替えっこしましょう」。気乗りがしない三智子だったが、アッコさんの不思議なランチコースを巡るうち、少しずつ変わっていく自分に気づく(表題作)。読むほどに心が弾んでくる魔法の四編。読むとどんどん元気が出るスペシャルビタミン小説!
上州倉賀野に騒擾あり!荒天続きの凄まじい雨の中、不気味に膨らむ神憑き一行はついに宿場を襲い出す。その陰には一行を操る稀代の女悪党の姿が。もはや川堤は決壊寸前、このままでは公領水没も時間の問題ー漫遊、否探索中の隠密廻・八巻卯之吉が捻り出した、神頼みならぬカネ頼みの仰天対抗策とは。シリーズ屈指の壮大なスケールで描く文句なしの傑作第十六弾!
本所南割下水に住まう御家人、三日日左門の屋敷の近所に元旗本の青砥家の兄妹が越してきた。父の不祥事により、禄を減らされお役を取り上げられた二人はお家の再興を願うが、妹の智与の美貌に目をつけた無法の集団が蠢きだすー。紛うことなきサンピンなれど、頭も腕も天下一品。気が向かなければ動かぬが、ひとたび動けば華麗に蹴飛ばす、圧巻の無頼漢、三日日左門の活躍を描く、注目の新シリーズ!
揚羽座に格上の花村座の花形役者、春牡丹寒次郎が訪ねてくる。曰くつきの芝居『情女濡色鐘』再演直前に脅し文が届き、座員が次々と怪死を遂げているというのだ。花村座の危機を救ってほしいと懇願する寒次郎に、恋之介は「酒と豪華弁当と広い楽屋」の破格の条件を呑ませ、魔の桧舞台に上がることに。弟子の“鬼がらす”堅四郎は剛剣で師を守り抜けるか。ドラマ『猫侍』で注目の黒木久勝が放つ痛快新シリーズ第二弾!
天狗の面をつけて材木問屋に入った押込み一味は、千両箱の中から一部の小判と蔵王権現像を持ち去った。門扉は閉じられており、まさに烏天狗のように宙を飛ばなくては像は運び出せないと、すぐに江戸中の評判となった。ひょんなことからこの一件にかかわった村越壮志郎は、その謎に挑むのだったが…書き下ろし時代小説、痛快シリーズ第二弾!!
触れ合いたいけど触れられない、アンドロイドの少年と訳あり少女の邂逅(「未来編」)等、独立した前半の3編を読み終えた後、突如、大長編へ変貌し、怒涛の後半へ突入する魔術的小説!!
父親の事故死により孤独な幼少時代を過ごしていた主人公・鈴木翔平。高校生になった彼は、病気の母に代わって家計を助けたいと思い、喫茶店でアルバイトを開始する。そこで、4歳年上の女性・香澄と出会い、付き合うことに。生まれて初めて幸福な時間を過ごす翔平だが、ある日、彼に耐えがたい出来事が!?
目覚めると、美少女だらけの学園だった。不安の時代を生きる僕たちが失ってしまった人生の指針ーそれが哲学。デカルト、ニーチェ、ハイデガー。西洋近代哲学者の化身たる美少女たちが教えてくれる世界の真実、人のありかた。「萌え×哲学」でクールジャパンの極北を彩る小説が、大幅改稿で文庫化。
繊細で美男な大学生、鮎太朗。女はみんな彼に片想い。でも、結局はなぜか彼がふられてしまう。包丁で刺されたり貢がされたり、その一方で自分を慕い続ける可愛い同級生には心惹かれない。理不尽で不条理だけど、恋する男女はいつも真剣なのだ。芥川賞作家が恋愛の不思議を温かな眼差しで綴る傑作長編。 繊細で美男な大学生、鮎太朗。女はみんな彼に片想い。でも、結局はなぜか彼がふられてしまう。刺されたり貢がされたり、その一方で自分を慕い続ける可愛い同級生には心惹かれない。理不尽で不条理だけど、恋する男女はいつも真剣なのだ。芥川賞作家が恋愛の不思議を温かな眼差しで綴る傑作長編。
武蔵野の雑木林で殺人事件が発生。瀕死の被害者は「テン」と呟いて息を引き取った。意味不明の「テン」とは何を指すのか。デート中、事件に遭遇した田島は、新聞記者らしい関心から周辺を洗う。どうやら「テン」は天使のことらしいと気づくも、その先には予想もしない暗闇が広がっていた。第11回江戸川乱歩賞受賞作。
ひとりぼっちの少女とコンビを組み、失踪した三毛猫を探すことになった天才弁護士・百瀬太郎。忙しさのあまり婚約者の誕生日に気づかず、彼女はイケメン幼なじみと急接近! さらに次郎と名乗る弟までが現れて……。やっかいでかけがえのない人たちのために悩み、奔走する百瀬。絶好調、癒されるミステリ! 第一章 少女とエリザベス 第二章 三毛猫誘拐事件 第三章 おとうと次郎 第四章 空にいる 第五章 百瀬の卒業