2015年3月31日発売
友は野末に友は野末に
人生もバクチも九勝六敗のやつが一番強いーー。そんなことを教えてくれた作家がいた。彼は途方もない屈託と優しさを抱えて生き抜いた。奇病、幻視、劣等感、孤絶、放蕩、芸能好き、人恋しさ、人嫌いーー無頼と称され、無比に優しい人とも呼ばれた作家が遺した、魂をさらけ出す私小説名品集。強靭で、懐の深い文章が紡ぎ出す、あざやかな人物造形と生々しい心象の数々。立川談志、嵐山光三郎との対談と、夫人へのインタビューを附す。全篇単行本初収録。
太宰治の辞書太宰治の辞書
水を飲むように本を読む“私”は、編集者として時を重ね、「女生徒」の謎に出会う。太宰は、“ロココ料理”で、何を伝えようとしたのか?“円紫さん”の言葉に導かれて、“私”は創作の謎を探る旅に出るー。時を重ねた“私”に会える、待望のシリーズ最新作。
ヴォルテール、ただいま参上!ヴォルテール、ただいま参上!
偉人たちの知られざる素顔。笑いと驚きに満ちた新しい歴史小説。華麗なる女性関係。泥沼の金銭トラブル。国々を股にかけての逃避行。思想家ヴォルテールとプロイセン王フリードリヒ二世の間には、恋にも似た熱い友情と、壮絶な駆け引きがあったーー。実在のできごとを丹念に追いながら、鋭い洞察と巧みな構成で偉人たちの姿を鮮やかに描き出す。ドイツのベテラン作家による、新しい歴史小説。
僕だけの王子様僕だけの王子様
神託によりギサイン国の第四王子・來の花嫁となった瑠璃。王は子をなせない男の花嫁が与えられた事に難色を示したが、瑠璃はその美しさと天真爛漫さで周囲の人々を魅了してゆく。幸せな結婚生活を送っているかのように見えた二人だが、シン王に溺愛されて育った瑠璃は心まで無垢だった。手を出しかねる來。だが急に来訪したシンの王弟ソラが瑠璃に夜の営みについて教えてしまい…。
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