2015年6月4日発売
ー俺は、カインだったんだー深夜、謎めいた電話を受けた少年が貴船山中の廃墟で見出したのは、ふたりの兄たちの無惨な死体だった。アベルを殺したのがカインなら、カインを殺したのは誰なのか。天才建築家・橘霆の胸中に眠る愛の記憶。あえかなる水琴窟の音色の彼方に桜井京介がたどり着いた情景とは。旧約聖書に書かれた人類最古の殺人をモチーフに描く表題作(「誰がカインを殺したか」)ほか、慈しみに溢れた傑作短編4編を収録。
タイムマシンを使って時代を行き来し、自分たちの世界の危機を救った未来S高校航時部の五人。ボーイッシュな美少女・黎、おしゃれ歴女(実は♂)・真琴、ドジな小坊主・越人、戦闘少女・凛音、探偵団の頭脳・学。TPから、大阪城内で失踪したアンドロイド捜索の要請を受けて、彼らはまたもや時空を超えるはめに。行き先は、悲劇の武将、真田幸村が活躍する大坂夏の陣。調査を開始するやいなや、本来なら夏の陣が終わってから自害するはずの淀君が暗殺されてしまった!このままでは歴史が変わり、未来の平和まで崩れてしまう。学が思いついた起死回生の秘策とは!?殺人事件の犯人は?
大物ギャングだった亡父の跡を継がず、時計職人として暮らすジョー。しかし謎の機械を修理したことをきっかけに、その平穏な生活は叩きつぶされる。疾風怒濤の傑作エンタテイメント・ミステリ!
毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。ディナーの席でいつもママが聞きたがるのは捜査中の殺人事件の話。ママは“簡単な質問”をいくつかするだけで、何週間も警察を悩ませている事件をいともたやすく解決してしまう。用いるのは世間一般の常識、人間心理を見抜く目、豊富な人生経験のみ。安楽椅子探偵ものの最高峰と称される“ブロンクスのママ”シリーズ、傑作短篇8篇を収録。