2016年11月発売
建築学会が開催される大学に、γの字が刻まれたキウイがひとつ届いた。銀のプルトップが差し込まれ手榴弾にも似たそれは誰がなぜ送ってきたのか。その夜、学長が射殺される。学会に参加する犀川創平、西之園萌絵、国枝桃子、海月及介、加部谷恵美と山吹早月。取材にきた雨宮純らが一堂に会し謎に迫るが。 プロローグ 第1章 アカデミックな器機 第2章 エキセントリックな鬼気 第3章 リカーシブな忌諱 第4章 アヴェイラブルな危機 エピローグ 解説 雨宮まみ
葛飾区で発生した女子高生誘拐事件。不祥事により番組存続の危機にさらされた帝都テレビ「アフタヌーンJAPAN」の里谷太一と朝倉多香美は、起死回生のスクープを狙って奔走する。多香美が廃工場で目撃したのは、暴行を受け、無惨にも顔を焼かれた被害者・東良綾香の遺体だった。綾香が“いじめられていた”という証言から浮かび上がる、少年少女のグループ。主犯格と思われる少女は、6年前の小学生連続レイプ事件の犠牲者だった。マスコミは、被害者の哀しみを娯楽にし、不幸を拡大再生産するセイレーンなのか。
真田信繁が最後に頼り、徳川家康をおびやかした男が目指したものとはー。天下分け目の関ヶ原では宇喜多秀家の右腕として戦い、大坂の陣ではキリシタン部隊を率いて縦横無尽の活躍をした武将・明石掃部。宇喜多家を裏切った坂崎出羽守との因縁、そして千姫に託した思い…。大坂の陣後、姿を消した謎多き男の熱き生涯を、時代小説で人気の著者がドラマチックに描いた長編歴史小説。文庫書き下ろし。
累計10万部へ!「決戦シリーズ」第五弾!!成り上がりへの壮大なプロローグーー桶狭間の戦い!花村萬月(今川義元)、冲方丁(織田信長)、宮本昌孝(今川氏真)、富樫倫太郎(松平元康)、矢野隆(毛利新介)、木下昌輝(岡部元信)、砂原浩太朗(前田利家・第2回決戦小説大賞受賞者)。信長、家康、そして秀吉……「天下布武」へのそれぞれの道は、ここから始まった。戦、戦、戦ーーこの男たちの熱を体感せよ。 累計10万部へ!「決戦シリーズ」第五弾!! 成り上がりへの壮大なプロローグーー桶狭間の戦い! 花村萬月(今川義元) 冲方丁(織田信長) 宮本昌孝(今川氏真) 富樫倫太郎(松平元康) 矢野隆(毛利新介) 木下昌輝(岡部元信) 砂原浩太朗 第2回決戦小説大賞受賞者(前田利家) 信長、家康、そして秀吉……「天下布武」へのそれぞれの道は、ここから始まった。 戦、戦、戦ーーこの男たちの熱を体感せよ。 覇舞謡 冲方丁 いのちがけ 砂原浩太朗 首ひとつ 矢野隆 わが気をつがんや 富樫倫太郎 非足の人 宮本昌孝 義元の首 木下昌輝 漸く、見えた。 花村萬月
一攫千金を狙ってイチかバチかの勝負!明治29年、2万人を超える犠牲者を出す三陸大津波が発生した。沖買船の商売のため洋上にいて難を逃れた菅原甚兵衛は、港町・仙河海の富裕な魚問屋マルカネの社長と女郎屋の女将の子で、正妻の子である兄とはそりが合わず、鬱屈を粗暴な振る舞いに込めて暮らしていた。ある日、海上の事故で船を失った甚兵衛は、大きな借金を抱えつつ、北洋でのラッコ・オットセイ猟に賭けて出る。
君の人生は、たいしたものじゃない。でも、捨てたものでもない。場末の釣り堀「カープ・キャッチャー」には、「神」と称される釣り名人がいた。釣った魚の種類と数によるポイントを景品と交換できるこの釣り堀で、もっとも高ポイントを必要とする品を獲得できるとすれば、彼しかいない、と噂されている。浅くて小さな生け簀を巡るささやかなドラマは、しかし、どういうわけか、冴えない日々を送る六人を巻き込んで、大きな事件に発展していくー
何が“普通”になるのかは、誰にもわからないのだ。ママ友の不倫疑惑、熾烈な保活、過酷なお受験、驚愕のお誕生会、そしてー。保育園に通う一男一女を抱える鶴峯家。家族の幸せを守るべく、新米騎士が右往左往しながら奮闘中!VERY連載時から話題沸騰!!直木賞作家、待望の最新刊!
盤は宇宙、石は星ー碁盤とは魔術の道具さ。吉井利仙は名うての碁盤師。使用する木には強いこだわりがあり、一年の大半を山を渡り、木を見て暮らしている。人呼んで「放浪の碁盤師」。十六歳ながらプロの囲碁棋士である槇は、利仙がかつて棋士だったころの棋譜に惚れ込み、師と慕って行方を追いかけている。囲碁をめぐる宿命に取り憑かれたような不思議な事件の数々は、ふたりに何をもたらすのか?あとは、盤面に線を引くだけです。
中学生のノボルとミカコは仲の良いクラスメイトだったが、3年生の夏、ミカコが国連宇宙軍選抜メンバーに抜擢された。宇宙と地球に離ればなれになった二人をつなぐのは、携帯電話のメールのみ。だがミカコの乗る宇宙船が地球を離れるにつれ、メールが届くのにかかる時間も長くなっていく。時間と距離に隔てられた、二人の互いを思う気持ちはやがて……。『君の名は。』の新海誠の商業デビュー作『ほしのこえ』を小説化。
「エッフェル塔をいただきに参上致します。-怪盗淑女」不穏な犯行予告を阻止するため、パリに招かれた忘却探偵の掟上今日子。しかし怪盗の真のたくらみは、今日子さん自身にエッフェル塔を盗みださせることで…!?奪われた記憶と華麗なる罠。助手役を担う隠館厄介は、怪盗の魔手から今日子さんを救えるか?名探偵vs.怪盗のタイムリミット・ミステリー!
破格の推理力を持ち、その名を轟かせた美貌の名探偵・六元十五。だが、戦火の気配漂う中、突如として探偵は表舞台から姿を消した。あれから七年ーー。助手として、数多の難事件をともに解決に導いた三田村は、荒廃した東京で六元に再会した。探偵は、告白する。推理に集中すると、感覚を失う「失覚の病」に冒されていることを。しかし、不可解な連続殺人が発生し、再び二人を事件に呼び戻す。 感覚は失われる。推理と引き替えに。 『眼球堂の殺人』『不死症』の著者が描く、名探偵の宿命! 破格の推理力を持ち、その名を轟かせた美貌の名探偵・六元十五。だが、戦火の気配漂う中、突如として探偵は表舞台から姿を消した。 あれから七年ーー。助手として、数多の難事件をともに解決に導いた三田村は、荒廃した東京で六元に再会した。探偵は、告白する。推理に集中すると、感覚を失う「失覚の病」に冒されていることを。しかし、不可解な連続殺人が発生し、再び二人を事件に呼び戻す。 1 名探偵:最後の事件 2 病:失覚 3 輪廻:幕開け 4 地獄界:焼死 5 天界:餓死 あとがき
「あんたの秘密。聞かせてくれたら、金はいらない」お腹を空かせた高校生が甘酸っぱい匂いに誘われて暖簾をくぐったのは、屋台の料理店「ほたる食堂」。風の吹くまま気の向くまま、居場所を持たずに営業するこの店では、子供は原則無料。ただし条件がひとつ。それは誰も知らないあなたの秘密を教えること。彼が語り始めた秘密とは? 闇夜にまぎれるように佇む路地裏の食堂を舞台に、足りない何かを満たしてくれる優しい物語。 「あんたの秘密。聞かせてくれたら、金はいらない」 お腹を空かせた高校生が甘酸っぱい匂いに誘われて暖簾をくぐったのは、屋台の料理店「ほたる食堂」。風の吹くまま気の向くまま、居場所を持たずに営業するこの店では、子供は原則無料。ただし条件がひとつ。それは誰も知らないあなたの秘密を教えること……。 彼が語り始めた“秘密”とは? 闇夜にまぎれるように佇む路地裏の食堂を舞台に、足りない何かを満たしてくれる優しい物語。 一品目 カレーライス 二品目 餃子 三品目 豚汁と焼きおにぎり 四品目 焼きそば
世界経済の鍵を握るホームズ遺伝子群。在野に潜む遺伝子保有者を選別・拉致するため、不可能犯罪を創作する国際組織ー「機関」。保有者である妹・七海と、天野直人は彼らが仕掛けた謎と対峙する!強酸性の湖に立てられた十字架の謎。密室灯台の中で転落死した男。500mの距離を一瞬でゼロにしたのは、犯人か被害者か…。本格ミステリの旗手が挑む、クイーン問題&驚天動地のトリック!
突然魔王に転生し、“魔王の血涙”と呼ばれる荒野を神様から任された元は日本人のキアス。謎のスマホを駆使して、魔物が住む「魔大陸」と人間が暮らす「真大陸」を分断する巨大な迷宮を造ったキアスは、今やダンジョンを順調に運営しつつ、4つの都市を管理する為奔走する毎日だ。そんな頃、魔族を敵視するアヴィ教が勇者シュタールを拘禁したと知ったキアス。ピンチに陥った友人の為にアドルヴェルド聖教国へ向かうが!?「小説家になろう」発、「なろうコン大賞(現・ネット小説大賞)」受賞作、第5巻!
人々の心にある“恐怖”が“屍鬼”として具現化し、殺戮のるつぼと化した御影町。わずかに生き残ったものたちの命がけの戦いが始まる。その中にはかつての彩乃の恋人の京介もいた。邪神に対抗できる唯一の存在といわれる“発現者”ミチルを救出すべく、深町彩乃は、“守護者”頼城とともに、生まれ育った町・御影町に潜入する。「これから長い夜が始まる。もう明日という日は来ない」頼城茂志がつぶやく。「二度と朝日を見ることはないのね」「この世界を出ないかぎりはな」ミチルをさらった司祭も、かつては頼城が守護してきた“発言者”のひとりであった。だが、200年を生きた頼城の身体はすでに限界を迎えようとしていた。男から女へ、女から男へとその力を託されていく“守護者”。頼城の死をもって、彩乃は“守護者”として覚醒する。生き残るのは誰か?光は闇の浸蝕を食い止めることができるのか!?戦慄のスーパー・アクション・完結編。
ロードス島の勝利により武名が地中海全域に知れ渡ったティランのもとに、スルタンとグラン・トゥルクの軍勢に脅かされているギリシャ帝国皇帝から救援の依頼がとどく。帝都に到着したティランは王女カルマジーナのあまりの美しさに一目惚れし…。
圭さんと碌さんの軽妙な会話を軸に、漱石の阿蘇山旅行に基づき書かれた『二百十日』。若き二人の文学士と文筆に生きる男が、流動する社会に向き合う姿を多面的に切り取った『野分』。先鋭な社会批評が鮮烈な二篇。改版。