2016年2月25日発売
ロームの花の都行き豪華客船にてー。ゲルスタンで知り合った少女、ミュリエルの故郷を訪れる旅に心弾ませていたキャサリンは、デッキで偶然、身分違いの二人の駆け落ち話を聞いてしまう。ロマンス小説さながらの一場面にときめく彼女だったが、その話が発端となり、王国を巻き込む宝石盗難事件に挑むことに。お馴染み四人の用心棒と、ライバルのアンジェラも大活躍!書き下ろし特別短編「チェリーザの求婚」も収録!
消えた警視庁幹部の娘・亜美を捜せー特捜指令を受けた、警察手帳を持たない刑事・香月功。亜美が、新宿を縄張りとする暴力団高蔵組の組長代行と同棲していることを突き止めた香月は、歌舞伎町での潜入捜査を開始する。折しも高蔵組は、新宿に進出してきた関西系暴力団猿橋組と抗争状態にあった。報復合戦の裏を探る香月だったが、やがて伊豆大島で竜の刺青を背負った男の死体が発見されると、事件は思わぬ展開を見せ…?
柴山祐希、高校1年。クラスに居場所を見付けられず、冴えない学校生活を送っていた。そんな彼の毎日が、学校近くの廃墟に住む女子高生マツリカとの出会いで一変する。「柴犬」と呼ばれパシリ扱いされつつも、学校の謎を解明するため、他人と関わることになる祐希。逃げないでいるのは難しいが、本当は逃げる必要なんてないのかもしれない…何かが変わり始めたとき、新たな事件が起こり!?やみつき必至の青春ミステリ。
江戸城の台所人、鮎川惣介は、優れた嗅覚の持ち主。共に難事件を解決してきた幼馴染みの片桐隼人の下に、男女の双子が生まれた。喜びもつかの間、隼人の母が放った薄情な言葉をきっかけに、隼人が男児を捨てると言い出して事態は大混乱に。一方、西の丸御膳所で繰り広げられる陰湿ないじめの真相を探るべく、将軍家斉から直々に異動を言い渡された惣介。事態の収拾に奮闘するも、事件が事件を呼びー。人気シリーズ第6弾。
密命を受け、佃島を公儀目付・鳥居耀蔵の陰謀から守る用心棒となった立花左京介。彼はその物腰と口癖から「左様介」の綽名で、島民から親しまれている。ある日、大御所・徳川家斉が、家康の故事にちなみ白魚漁見物に佃島を訪れるという知らせが。島民達は重圧を感じつつ、名誉なことと張り切るが、左京介は家斉の警護と称した鳥居の不穏な動きを察知。真意を探るため、聞き込みを始めるが…。島に息づく人情が胸をうつ傑作時代小説!
「地獄」。そこは“影”-生と死の狭間にとらわれた肉体なき魂ーが集まる世界。目覚めたラングドン教授は、自分がフィレンツェの病院の一室にいることを知り、愕然とした。ここ数日の記憶がない。動揺するラングドン、そこに何者かによる銃撃が。誰かが自分を殺そうとしている?医師シエナ・ブルックスの手を借り、病院から逃げ出したラングドンは、ダンテの『神曲』の“地獄篇”に事件の手がかりがあると気付くがー。
人類の未来を永久に変えてしまう、恐るべきゾブリストの野望ー。破壊的な「何か」は既に世界のどこかに仕掛けられた。WHO事務局長シンスキーと合流したラングドンは、目に見えぬ敵を追ってサン・マルコ大聖堂からイスタンブールへと飛ぶ。しかし輸送機の中でラングドンに告げられたのは、驚愕の事実だった!ダンテの“地獄篇”に込められた暗号を解読し、世界を破滅から救え!怒涛のクライマックス!
医師シエナとともにヴェッキオ宮殿に向かったラングドン教授は、ダンテのデスマスクを盗み出す不審人物の監視カメラ映像を見て、驚愕する。一方、デスマスクの所有者で大富豪のゾブリストは、壮大な野望の持ち主だった。彼は「人類は滅亡の危機に瀕している」と主張し、人口問題の過激な解決案を繰り広げ、WHO“世界保健機関”と対立していた。デスマスクに仕込まれた暗号には、恐ろしい野望が隠されていたー。
また会うかもね。もしかしたら。雨が降ったらー。雨の朝、静かな庭で2人は出会った。靴職人を志す高校生の孝雄と、謎めいた年上の女性・雪野。迷いながらも前に進もうとする2人は、どこへ足を踏み出すのか。圧倒的な支持を受けた劇場アニメーション『言の葉の庭』を、新海誠監督みずから小説化。アニメでは描かれなかった人物やエピソードを多数織り込み、小説版ならではの新たなる作品世界を作り上げた傑作。
「桜の花びらの落ちるスピードだよ。秒速5センチメートル」いつも大切なことを教えてくれた明里、そんな彼女を守ろうとした貴樹。小学校で出会った2人は中学で離ればなれになり、それぞれの恋心と魂は彷徨を続けていくー。劇場アニメーション『秒速5センチメートル』では語られなかった彼らの心象風景を、新海誠監督みずからが繊細な筆致で小説化。1人の少年を軸に描かれる、3つの連作短編を収録する。
平賀とロベルトのもとにエチオピアから奇跡調査の依頼が入る。はるか昔、ソロモン王とシェバの女王の子が持ち帰ったという『契約の箱』。その上空に、巨大な炎の剣と天使の姿が浮かび上がったというのだ。早速現地に向かうが、箱は聖職者の兄と弟に持ち出され行方不明になっていた。さらに兄弟を追う平賀らの行く手には、想像を絶する過酷な状況が待ち受けていてー。2人に生命の危機が迫る、天才神父コンビの事件簿、第11弾!
北海道は札幌の雪の中で全裸死体が見つかった。若手刑事の仲野久ことキュウは、無駄にイイ男の先輩・根来と捜査に乗り出すが、その死因はあまりにも変態的なもので、2人は「変態の専門家」に協力を仰ぐことに。その人物とは美貌の天才少年・志村春。彼は4代前までの先祖の記憶と知識を持ち、あらゆる真実を導き出せるというのだ。春は変態死体に隠されたメッセージを解くが!?平凡刑事と天才探偵の奇妙な事件簿、開幕!
都会の喧騒を忘れられる町、神楽坂。婚約者に裏切られた泉は路地裏にひっそりと佇む「神楽坂西洋館」を訪れる。西洋館を管理するのは無愛想な青年・藤江陽介。彼にはちょっと不思議な特技があったー。人が抱える悩みを、身近にある草花を見ただけで祭知し解決してしまう陽介のもとには、下宿人たちから次々と問題が持ち込まれて…?植物を愛する大家さんが“あなたの居場所”を守ってくれる、心がほっと温まる物語。
時は平安。人間と化生の間に生まれ、類稀なる力を持つ安倍晴明。神である十二神将を使役に下した噂は瞬く間に広まった。しかし事あるごとに、神将を奪って名をあげようとする陰陽師たちから襲撃を受けてしまう。さらに晴明も神将の圧倒的な力にあてられ、心身共に負担を強いられていた。そんな折「内裏で宴を開くので、帝と大后ならびに貴族の面々に十二神将を披露せよ」という命令が下りー?新説・安倍晴明伝第2弾!!
家禄三百五十石の旗本家の次男だった角次郎は米屋の大黒屋に婿入りした。関宿藩の御用達となり新米番船で2番に入った大黒屋の商いは順調にみえた。ところが店舗拡大を考え始めた矢先、本所深川一帯で大火事が起こり、大黒屋の店舗も焼失してしまう。無事の倉庫に散りぢりになった家族や従業員が再集結するが、義母・おトクは戻ってこない。取り乱す義父・善兵衛を気遣いつつ、角次郎は商い再開に向けて動き出すが…。
銀行強盗で得た大金を山分けし、日本各地に潜伏していたシュウ、コジ、健さん。だが3人とも“川崎の帝王”破魔翔に見つかり、連れ戻されてしまう。そして命じられたのは、「“川崎の魔女”の現金輸送車の奪取」だった…!北海道から新たな勢力も進出し、3人はまたもや裏社会の覇権を巡る争いに巻き込まれる。息つく間もない駆け引きと騙し合い。果たしてシュウたちはどん底から抜け出せるか?驚異のノンストップ・エンタテインメント!
数多の名宰相・名大官が名を連ね「最上治」の誉れをとる彩雲国国王・紫劉輝の治世。だがその陰には、いまだ知られぬ多くの過去と未来、邂逅と訣別、生と死の物語があった…。王の宰相・鄭悠舜が最後まで探し求めた“欠けた翼”とは?(「雪の骨」)玉座を狙い、そして破れた旺季。それでも歩き続ける彼の行く果ては(「霜の躯)」を収録。骸骨を乞うーそれは主君への最後の別れ、去るときの言葉。魂を揺さぶる「彩雲国物語」真の完結巻。
『劉輝…大丈夫。私はいなくなったりなんて、しないのよ』-のちに“軍に藍〓(し)あり、文に李紅あり”と謳われた伝説の女性官吏・紅秀麗。彼女が彩雲国国王・紫劉輝の妃となり、母となった一年間を描く「氷の心臓」ほか、稀代の暗躍者・凌晏樹の数十年にわたる愛憎を描く「北風の仮面」、さらには劉輝の最後の道行きを描ききった、文庫特別書き下ろし「秘話冬の華」も収録。著者渾身の傑作ファンタジー「彩雲国物語」真の完結巻。
久鬼玄造のキマイラへの執念。それは、かつて中国西域で、キマイラによって運命を狂わされた男たちからひきついだものだった。長い独白を終え、玄造は九十九に、キマイラ化を抑えるソーマの隠し場所を教えるように迫る。だが行方不明になっていた麗一が南アルプスの山中にいることが判明し、一同は山へと向かう。しかし、そこにいたのは身も心も完全にキマイラと化した麗一だった。著者畢生の青春大河小説、怒涛の新展開!