2016年3月8日発売
『Xファイル』主演俳優、衝撃の小説処女作 主人公はなんと、お年頃の雌牛!農場で平和に暮らしていた彼女が、やがて訪れる自分の運命を知り、意気投合した豚・七面鳥とともにそれぞれの楽園を目指して国外脱出へ。果たして彼らは理想郷へとたどり着けるのか!? 一見お気楽&荒唐無稽、実は社会への風刺と皮肉がたっぷり。2016年にはアメリカで新シリーズの放映が開始した超人気SFドラマ『Xファイル』のモルダー捜査官の、意外すぎる小説家デビュー作!
猫のダルシーの視点で描く感動的な愛の物語 「あのひとへの、あたしの愛。それから、あたしへの、あのひとの愛。あたしは、あたしたちが一緒に暮らした日々の思い出を、あのひとの胸のなかにちゃんと蒔いておいた。あたしがいなくなったあともその思い出があのひとを、なぐさめてくれるようにね。 けっきょくのところ、もんだいなのは愛ということ……。」(本文より) 「あたし」と「あたしの人間」の、出会いから「あたし」の死までの17年にわたる濃密な時間を、あくまで猫の視点でーーけっして擬人化することなくーー描いた稀有な物語。原著の素晴らしいイラストレーションも完全収録。江國香織のしなやかな日本語で送る猫本の傑作、待望の文庫化! 以下のような「訳者あとがき」がこの本の魅力を語りつくしている。 「こんなにストレートな愛の物語を読んだのはひさしぶりでした。ストレートで、強く、正確で、濃密な、愛の物語。/もし誰かをほんとうに愛する気なら、ダルシーのように生きる以外にないのではないか……」
『震える牛』『ガラパゴス』著者の原点! 大和新聞東京本社の遊軍記者である宮沢賢一郎は、東日本大震災後、志願して仙台総局に異動する。沿岸被災地の現状を全国の読者に届けるため、「ここで生きる」というコラムを立ち上げた。そんななか、宮沢とも面識のある県職員が、東松島の仮設住宅で殺害された。被害者の早坂順也は、県職員という枠を越えて、復興のために力を尽くしてきた人物だった。早坂は亡くなる直前まで、被災地の避難所の名簿を調べていたという。 舞台は、石巻、釜石、陸前高田ーー。著者渾身の鎮魂と慟哭のミステリー。 【編集担当からのおすすめ情報】 解説は、『遺体』の著者、石井光太氏、 文庫版解説は、岩手県盛岡市・さわや書店フェザン店の松本大介氏です。 東日本大震災から五年、 いまこそ手に取っていただきたい小説です。
逞しく成長していく若き幕末商人の熱き物語 長年仕えた店主に気に入られ、勘七は養子になって日本橋の紙問屋永岡屋の主となった。その頃、小諸藩から藩札を納めるという依頼が舞い込んでくる。大仕事に沸き立つ永岡屋だったが、藩には跡継ぎを巡って二分する内紛があった。ある日、店は襲われ藩札は奪われてしまい、父親の善五郎はその時のけががもとで、亡くなってしまう。小諸藩からはわずかばかりの金が払われただけで、2千両もの借金を背負ってしまった。 桜田門外の変で殺された親友の直次郎の墓に詣でた勘七は、紙の手配で話を交わしていた弘前藩のご祐筆・松嶋に会う。直次郎は、松嶋の従弟だった。松嶋は、本名のお京となって実家の日本橋松嶋屋に戻ってきていた。仕事の話をするうちに、二人は心を通わすようになる。 官軍との戦争が始まると噂される江戸は、景気と治安が悪くなる一方だった。勘七は、新三郎や紀之介、勝麟太郎、浜口儀兵衛といった人々との交流を通じて、商いを学んでいく。巨額の借金をどう返済していくのか。 そして、お京との仲は。 友情あり、恋あり、涙あり。熱い思いに満ちた、幕末青春ビジネス小説。 『旅立ち寿ぎ申し候』で刊行された単行本の書名を変更しました。
この時代小説がすごい!2016年版第4位 第一話 残り雁 六平太は、夕闇のなか三人の侍に襲われている男を行きがかり上、助けた。狙われた男は、大身の旗本、戸田左近家中の高山金之丞。高山は、女郎と心中した戸田左近の身代わりにされ、死んだことにされていた。 第二話 毒空月 大名家、旗本、大店に出入りする乗り物医師・志村了斎の付添いを請け負った六平太。了斎は溜まった薬代の片に商家の娘をを妾にしているという。そんな阿漕で意地の悪い了斎の乗り物が、子供達に襲われた。 第三話 強つく女 六平太は、小間物問屋「沢野屋」の女主、お寅の付添いを番頭の与左衛門から頼まれる。お寅の物に対する審美眼は確かなのだが、腕の落ちた職人に対して容赦がないため、ほうぼうで恨みを買っているというのだ。 第四話 長屋の怪 同じ長屋住まいの噺家・三治の顔色が良くない。訳を聞くと、神楽坂の料理屋で、偶然押し込みの密談を耳にしてしまい、以降誰かに付け狙われているという。折しも江戸では、荒っぽい押し込みが頻発していた。 【編集担当からのおすすめ情報】 ドラマ時代劇の英雄 北大路欣也さん、高橋英樹さん、里見浩太朗さん、 松平健さん、村上弘明さん、中村梅雀さん こぞって絶賛!(コメント到着順) 書き下ろし時代小説界最後にして最強の新人! 最新刊第七弾のオビコメントは、西郷輝彦さん。
瀬山カツ七十三歳は、街を歩けば毒舌をはき、トラブルばかり引き起こす厄介者。ある日、娘の幸恵と大喧嘩して家を飛び出し、行き着いた写真館で写真を撮ると、なんと心はそのままで二十歳の自分に変身。女手一つで娘を育てるために青春のすべてを犠牲に生きてきたカツは、節子と名前を変えて新しい人生を歩き始める。そんな中、のど自慢大会での熱唱が音楽プロデューサーの目にとまり、夢だった歌手になるチャンスが。ところが一緒に舞台に立つはずの孫の翼が事故に遭い…。全世界二〇〇〇万人が笑い涙した大ヒット映画をリメイク。『あやしい彼女』の小説版。
惑星アルカディアは人口減少の危機に直面。立ち往生した政府に代わって、超巨大企業へザリントン機構が実権を掌握、惑星復活へ向けた一大計画を開始する。地球で挫折した男ケヴィンは計画に巻き込まれるが、機構の美女スザンナと出会い、運命が変わり始める…多くの読者に愛された英国SF協会賞受賞の名作、完全新訳版。
剛腕の歴史小説旗手が放つ川中島合戦! 義を貫いてこそー 上杉謙信と武田信玄が鎬を削る北信濃の地で、若武者須田満親が、才を磨き、戦塵を駆け抜ける! 徹底的な現地取材を基に描く新たな合戦像! 時は戦国、あまたの武将ひしめく北信濃の地。甲斐の武田晴信(信玄)は、今川・北条と盟を結びつつ野望の眼を北に向けた。北信の盟主村上義清に忠義を尽くす須田家の後継満親と、従兄にして刎頸の友でもある須田庶家の信正。川中島に所領を持つ二人の若者は悩み、葛藤する。道は二つ、裏切ってでも生き残りを策すべきか、滅ぼうとも義を貫くか。やがて武田の脅威に抗しきれなくなった時、満親は越後の長尾景虎(上杉謙信)に支援を請う使者に立った……。北信濃を巡って謙信の義と信玄の欲が火花を散らす中、流転を強いられる須田一族の運命はーー。
研究所員として働く清史郎は、30歳を目前に恋人もおらず、将来への不安を抱いていた。仕事に追われ、眠れぬ日々を過ごしていたある日、マッサージ店に行くと、人妻・朝恵の腕の良さについ寝てしまう。しかし、いつの間にかあらぬところを揉みほぐされているようで…。終電で乗り合わせたOL、床屋の娘、美人歯科医と次から次へと寝ている間に誘惑が舞い込む。非社交的な同僚・紀香は淫夢に出てきてー?なぜか「可愛い」と言われる清史郎の魅惑の寝顔が彼女たちの心を揉みほぐす!?
手描き友禅の名匠である鴻一郎は、65歳。治療法が見つからない難病で手が震え、思うように作品を仕上げることができなくなっていた。そんな折、遠縁にあたる従兄弟甥夫妻が事故で亡くなり、ひとり娘の螢子が遺されてしまう。螢子の絵の才能と17歳という若さを買った鴻一郎は、後継者として育て上げることを決意する。しかし、日増しに美しさと妖しさを加速させる螢子との生活は、鴻一郎の理性を崩壊させていきー回春官能を超える霧原流『痴人の愛』ここに誕生!
本書はいきなり10万部を突破した瀧森古都のデビュー作『悲しみの底で猫が教えてくれた大切なこと』の続編であり、犬にまつわる感動体験を通じて、登場人物が「生きるとは?」「家族とは?」など人生を深く哲学し、成長していく涙なしには読めない感動小説。 ■第1話「空を知らない犬」 テーマ:自分の居場所とは? ■第2話「三本足のヒーロー」 テーマ:大切なのは「きっかけ」ではなく、それによって得たこと。 ■第3話「ぼくのK-9」 テーマ:優先の「優」は、優しいという字。大切だと思うことを優先するのに理由はいらない。再出発。