2016年5月24日発売
目的も告げられずに、未開の辺境惑星デルマク・Oに送り込まれた14人の男女。使命を伝えるはずだった通信は未達のまま、外部との接触を絶たれてしまった彼らは、その惑星で奇怪な光景を目にすることになる。謎めいた構造物、歌う人工蠅、光線を発射するミニチュア・ビル、不完全な複製を作り出す生命体…。やがて、一人また一人とメンバーが奇怪な死を遂げ始める!?緊迫感溢れる筆致で描かれる鬼才の異色サスペンスSF。
独り身上等!結婚は初恋のあの人とする。ああ胸がいっぱいで、まんじゅう食べる手がとまらない…7歳の時に命を救ってくれた“光る君”に恋焦がれ、いまや23歳の“片想い小町”おまきーだったが、近頃すてきな男(年下の医者見習いや絵師志望の優男)が次々目の前に。だめいけない、あたしは“光る君”だけと決めてるの、ああ、でも、どうなってしまうの!?…迷走する恋模様5篇による“江戸大恋愛”連作長篇。
血の価値を決める三属性ー明度、彩度、色相ーによる階級制度に支配された巻き貝状の都市国家ライコス。その最下層にある唯一の酒場『霧笛』で血液専門の探索業を営むロイスのもとに、少年ルークの捜索依頼が持ち込まれた。だが両親だと偽る男女は、事件の核心部分を語ろうとしない。価値ある血を持つと思われる少年に自らの過去の因縁を重ねたロイスは調査を始めるが、それは国家を揺るがす陰謀の序章に過ぎなかった。
軍用有人兵器・機甲兵装の密輸事案を捜査する警視庁特捜部は、北アイルランドのテロ組織IRFによる英国高官暗殺計画を掴んだ。だが不可解な捜査中止命令が。首相官邸、警察庁、外務省、そして中国黒社会の暗闘の果てに、特捜部の契約する“傭兵”ライザ・ラードナー警部の凄絶な過去が浮かび上がる!日本SF大賞に輝いたシリーズ第2作が、大幅加筆と特別付録に短篇自作解題を加えた完全版として登場。