2016年6月24日発売
ある時は沈毅なる老哲学者、ある時は知謀に長けた数学者、しかしてその実体は宙を駆けるトラブルシューター、その名もマグナス・リドルフ! 魑魅魍魎の異星人たちを相手に、白髪白鬚の老紳士マグナスの超思考が炸裂する痛快無比な宇宙ミステリシリーズがついに登場。奇習に彩られた惑星ココドでの合戦賭博を中止させるよう依頼を受けたマグナスが講じたアクロバティックな手段とは?代表作「ココドの戦士」の他、歓楽惑星のカジノ経営者の犯罪アリバイトリックを暴くために己の数学センスを駆使する「数学を少々」、閉鎖された空間〈ハブ〉で起きた殺人事件をめぐるフーダニットもの「とどめの一撃」など、ミステリからファンタジー、秘境探検に海洋冒険、さらにはハードSFまで、ヴァンスのヴァラエティに富んだ世界が堪能できる連作全10篇収録。 本邦初の傑作選、刊行開始! 〈ジャック・ヴァンス・トレジャリー〉全3巻 『竜を駆る種族』や〈魔王子〉シリーズなど、独特のユーモアで彩られた魅力あふれる異郷描写、壮大なスケールの作品世界で知られ、ダン・シモンズ(『ハイペリオン』)やジョージ・R・R・マーティン(〈氷と炎の歌〉シリーズ)らに多大な影響を与えたアメリカSF・ファンタジー界の名匠ジャック・ヴァンス。ヴァンス翻訳の第一人者浅倉久志、そして屈指の名訳者にしてヴァンス狂の三人がヴァラエティ豊かなヴァンス世界を厳選した本邦初の選集、ついに刊行開始! カバー装画:石黒正数 1 宇宙探偵マグナス・リドルフ 浅倉久志・酒井昭伸訳 2 天界の眼ーー切れ者キューゲルの冒険 中村融訳 *次回配本 快男児キューゲルのゆくところ、火のないところに煙が立つ! 行く先々で大騒動を引き起こす小悪党キューゲルが大活躍する無責任ヒロイックファンタジーシリーズ。 3「スペース・オペラ」浅倉久志・白石朗訳 惑星を渡り歩く歌劇団の珍道中を描く傑作長篇、そして浅倉久志訳ヴァンス短篇(「新しい元首」「悪魔のいる惑星」「海への贈り物」「エルンの海」)を集成。
侍を捨て料理人となった時吉とおちよの、旅籠付き小料理屋のどか屋を手伝うおしんは、出奔中の父を両国橋で見かけた。声をかけたが逃げ去られた。父は浮世絵版木彫りの職人だったが、故あって家を捨てていた。おしんの弟は大工修業中に大火にあい、亡くなっていた。江戸に戻った父が目にしたのは、十七歳で死んだ息子が遺した、焼け焦げた鉋だった。鉋を懐にした父は…。
十九歳の駒桜丈太郎は父から北町奉行所定町廻り同心の席を譲られ、今日は初出仕の日。途中で会った御用聞きの利助に連れられ本石町二丁目の辻売り絵草紙屋(瓦版屋)おろち屋に寄った。おろち屋の人たちは、父の探索の手伝いもしていたという。その日、丈太郎は、出仕を忘れる程の、世にも奇妙な事件に出会うことになって…。
19歳の浩司は官能作家志望だが、ある朝起きたら人とは違う特殊パワーが備わっていた!それは、一日に最低5回は射精しないと収まらない勃起力、硬軟自在なペニス、他人の淫らな心を感知できる能力。これによって「絶倫」化した彼は、さまざまな女性と経験し、自身の作品に生かそうとするがー。人気作家による痛快書下し官能!
心優しく純朴な青年カンディードは、ある事件から故郷を追放され、世界各地を転々とする。行く先々で戦乱や盗難、大地震など、度重なる苦難と災いに見舞われながら、試練と冒険の旅を続ける、ついに見つけた“真理”とは……。18世紀の社会・思想への痛烈な批判を、主人公の過酷な運命に託した、啓蒙思想家ヴォルテールの代表的名作が、『悪童日記』(アゴタ・クリストフ)でおなじみ堀茂樹の画期的新訳で今よみがえる! あとがき解説「『カンディード』を面白く読むために」を収録。 カンディード、あるいは最善説 5 訳者あとがき──『カンディード』を面白く読むために 236