2016年7月21日発売
生贄伝説のある龍ヶ沼と、その隣にそびえる荒山。かつて、祖母が母を連れて飛び出したという山内村を訪ねた高校生の志帆は、村祭りの晩、恐ろしい儀式に巻き込まれる。人が立ち入ることを禁じられた山の領域で絶対絶命の志帆の前に現れた青年は、味方か敵か、人か烏かー
作家の卵フラーは、自伝協会なる組織に雇われ、名士ぞろいの会員の自伝執筆を手伝うことになった。やがて奇妙なことに、会員たちはフラーが書いた小説の登場人物と同じ台詞を口にしだし、小説そっくりの事件が!一方、フラーは念願の小説出版の話を反故にされ、唯一の原稿も盗まれてしまう。自伝協会と出版撤回には何か関連が?フラーは原稿を無事取り返し、出版することができるのか?スパークの幻の傑作、ついに登場!
児童文学への愛にあふれる珠玉のエッセイ 金原瑞人氏推薦! 「ぼくは、ここで取り上げられている子どもの本は、ほとんど読んでいない。それを、こんなふうに楽しそうに語られると、もう、悲しくて、くやしくて……このエッセイ集をまた、最初から読み直してしまった。ぼくの子ども時代は灰色にくすんでいるのに、松村さんの子ども時代はとても鮮やかだ。ずるいなと思う。そして、その鮮やかな読書体験を、こんなに楽しく語る言葉を持ってるなんて、さらに、ずるいと思う。」 1 食いしん坊の昼下がり メロンと菓子パン 「プリン」を「ゴクリ」! チョコレートの誘惑 お茶をどうぞ 2 記憶のかけら プーと私と薄謝 物語のうしろ その名にちなんで 忘れられない「十一月五日」 3 読むという快楽 私の「隠れ読み」人生 「クアトロ・ラガッツィ」讃歌 本の中の本 マクベス、万歳! 「少年倶楽部」と私 新しい女の登場 4 偏愛翻訳考 ドリトル先生との再会 正しい発音とは 「きもの」と「ドレス」 ああ、完訳 アンの悲しみ 5 読めば読むほど 読書感想文の憂鬱 持っていなかった本 時代を越えて 美しい本の数々 古典に親しむ 少年少女文学全集よ、永遠なれ 子どもが本をよむときーーあとがきにかえて この本に出てきた本の一覧
星城大学の研究者早乙女静香はバー“スリーバレー”でライターの宮田六郎と知り合った。歴史談義で角突き合わせるだけの関係だったが、どうしたわけか共に京都を旅する成り行きに。ところが、観光と洒落込む間もなく彼らの知人が次々と奇禍に遭い、被害者との接点に注目した警察は二人を追及しはじめる。事件を解明すべく奔走する宮田と静香。歴史上の謎に通じるその真相とは?
魔導士が虐げられている国ラバルタ。田舎で私塾を開いている三流魔導士レオンは、魔導士の最高機関“鉄の砦”から一人の少年を預かる。幼い頃家族を殺され、桁違いの潜在能力がありながら魔導を学ぶのを拒む少年ゼクス。頑なだった彼は、レオンの辛抱強い指導で才能を開花させる。だが、それが王国の運命を大きく変えることに…。第1回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。