2016年9月21日発売
「奥田英朗はぜんぶ読んでる」という人にも、じつはまだ読んでいない作品がある!かも。単行本初収録の短篇をはじめ、現在入手困難となっているアンソロジーの短篇、唯一のショートショート、数少ない貴重な対談などを収録。コアなファンからちょっと気になった人まで、レアな奥田英朗を楽しめるスペシャル作品集! <短篇> 「おれは社長だ!」 「毎度おおきに」 「ドライブ・イン・サマー」 「セブンティーン」 「住み込み可」 「夏のアルバム」 <ショートショート> 「クロアチアvs日本」 <対談> イッセー尾形氏ほか
迷宮入りかと思われた難事件を解決に導くのはーー現場に残された“殺意の匂い”を嗅ぎ分ける、トイプードルの警察犬・メグレ!メグレと行動を共にする警察犬訓練士・早乙女俊介は、連続する不審死事件に巻き込まれていく。 迷宮入りかと思われた難事件を解決に導くのはーー現場に残された“殺意の匂い”を嗅ぎ分ける、トイプードルの警察犬・メグレ! メグレと行動を共にする警察犬訓練士・早乙女俊介は、連続する不審死事件に巻き込まれていく。 プロローグ 第一章 第二章 エピローグ
猫を十三匹殺して、その首を村田ビルディングの屋上から投げ落としたあと、自らもダイブすれば、異世界にいくことができる。この都市伝説は真実となってしまったーー。最果ての地に飛ばされながらも、誰も知らない世界で居場所を見つけ、なんとか生き残ったクラスメイトの一人・糸川音色。かつての級友たちは、無事なのか、いったい今どこで何をしているのか。後悔と孤独を抱える音色のもとに、過去を知る人物が現れるが……。 猫を十三匹殺して、その首を村田ビルディングの屋上から投げ落としたあと、自らもダイブすれば、異世界にいくことができる「猫殺し13きっぷ事件」。都市伝説は真実となってしまったーー。 小学六年生の五島野依たちが巻き込まれた、「猫殺し13きっぷ事件」から5年。 最果ての地に飛ばされながらも、誰も知らない世界で居場所を見つけ、なんとか生き残ったクラスメイトの一人・糸川音色。かつての級友たちは、無事なのか、いったい今どこで何をしているのか。後悔と孤独を抱える音色のもとに、過去を知る人物が現れるが……。
掘り出しもの、訳アリ品が、秘めた縁と思いをあぶり出す。何でも三十八文、江戸の「百均」繁盛記! しっかり者のお瑛と自称“目利き〞の兄・長太郎が切り盛りする「みとや」。鍋釜から人形まで、店に並ぶものは三十八文で売っている。ある日、仕入れたはずの簪が一本足りないことに気づいたお瑛。ひょんなことから、元吉原の花魁で人気総菜屋の女主人・お花の秘密を知るのだが……。時代連作短編集、シリーズ第二弾。
すぐそばにいる。名前も記されている。でもあなたには、この犯人を、決して見抜けない! 高校を卒業したばかりの空手少女、杏那。研修医の彼、優さんと訪れた日本有数のテーマパークで楽しい一日を過ごすはずだった。ひとりぼっちになり、それを目撃するまではーー。どこに行ったの、優さん? 二つの密室に犯人消失、暗号と魔法、消去法とねじれた論理。夢の国からの挑戦状。ミステリ・ラバーズに捧ぐ、究極のはなれわざ!
旅人は訪ねゆく、不思議の町を。そして巡り会う、失われし世界の理とーー。ここにはかつて「世界」があった。各地に点在する遺された町は、それぞれ独自の意匠を持ち、かろうじて生き存えてきた。そして、ここに一人の旅人がある。彼女は旅先で、己の意志とは無関係に、様々な不思議と出会う。やがてそれは一つの大きな像となり、この世の真実を描き出してゆく。本書では一体、何が起こっているのか?
『一瞬の風になれ』(本屋大賞受賞作)の著者、書下ろし! 青春小説に名作がまた誕生した。今は学生でいたくなかった。コンビニでバイトし、青くない海の街でひとり暮らしを始めた。唯一のアイデンティティは深夜ラジオのリスナーってこと。期間限定のこのエセ自立で考え直すつもりが、ヘンな奴らに出会っちまった。つまずき、人づきあい、好きだって気持ち、夢……若さと生きることのすべてが詰まった長篇小説。
正伝一刀流皆伝の祖父を持つ東堂絆は、本庁・所轄の垣根を取り払うべく、警視庁組織犯罪対策部特別捜査隊所属となった。ガラの悪い刑事たちもいつの間にか魅了する天性の明るさを持つ絆の前に、非合法ドラッグ「ティアドロップ」の売買を巡って殺人事件が発生。背後には底知れぬ闇社会の陰謀が!?
那覇市大道の栄町にある売春宿の息子・香太郎は、高校最後の夏休みに近所のゲストハウスでバイトをする。悠々自適なマスター、個性的な美女たちに囲まれ、それなりに充実した毎日を過ごしていた。そんな中、栄町界隈で殺人事件が発生。当初、金の絡む単純な構図に思えた事件は、十八年前のある秘密が引き起こした悲劇だったー。
「視聴率が十二パーセントを超えたら、無差別に人を殺す」。国民的人気番組に届いた前代未聞の脅迫状が、バブルに沸く日本を揺るがせる。これは単なるいたずらか、それとも全視聴者への挑戦なのか。そして、背後に秘められた哀しい純愛物語とは?乱歩賞作家が、バブルの狂乱と、その中で生きる人々の葛藤を描く傑作ミステリー。
全面核戦争を生き延びた情報技術者の田中翼と仲間は、ネット環境を求め荒廃した地上を探索する。“セルフ・クラフト”内では、世界の一画が虚無と化す謎の消滅現象が多発していた。民主主義教を奉じる竜の高僧ミンドンは、始祖マインドの墓の発掘調査から寺院に帰還してすぐ、消滅現象の対策のため総本山に呼び出される。すると寺に住む寺人のエミカがなぜか同行を申し出て…奇跡のゲームが現実を変革する3部作完結篇。
企業の内部告発者ケネス・C・Oの行方を追うなかで、ウフコックはパートナーのロックと弁護士サムを“クインテット”による惨殺された。保護証人を失ったイースターズ・オフィスは事件不成立により調査を中断するが、ウフコックはサムの遺志を継いで“クインテット”への潜入捜査を始める。ハンターの緻密な戦略のもと、アンダーグラウンドを制圧する“クインテット”の悪徳を、ウフコックはただ傍観するほかなかった。
冲方丁作品の二次創作による新人賞「冲方塾」。その小説部門に応募されたマルドゥック・シリーズを題材とした短篇の中から、優秀作品を精選ーボイルドの誤爆を目撃した男の物語、“疑似重力”の謎に挑む二人の刑事、クルツとオセロットの日常、『スクランブル』実写映画化の裏側などマルドゥック・シリーズの世界を自由に解釈し、想像力を広げた11篇に、冲方自身が書き下ろした二次創作短篇を併録した公式アンソロジー。
この荒廃した世界では、理不尽な暴力で大切な人を奪われることもしばしばだ。強盗に妹と両親を殺された少女リリイは、「リリイ・ザ・フラッシャー」と綽名される、早撃ちで有名な国一番の銃の使い手。そしてその親友カレンは、記した事柄を忘れることができるふしぎな本“ダイアリー”の持ち主だ。その本は、クリニックを営むカレンの家に代々伝わるもので、医師だったカレンの祖父や父親によって、忘れられない辛い記憶に苦しむ人々のために秘密裏に使われていた。しかし、クリニックを継げなかったカレンの叔父が、“ダイアリー”を狙い、悪い仲間を集めて父親を殺してしまった。幸い“ダイアリー”は奪われなかったが、復讐を誓ったカレンは、リリイを用心棒に誘い、大型バイクに二人でまたがって、国の各都市に散らばった、父を襲った犯人たちを探す旅に出る。ひとりずつ憎い仇を痛めつけ、“ダイアリー”を用いて仇の復讐された記憶を消すのだ。そうすれば、そこで復讐の連鎖は途切れるはず、だった…第5回アガサ・クリスティー賞と小説推理新人賞、ダブル受賞でデビューした超大型新人が瑞々しい筆致で描く、ふしぎなダイアリーをめぐる、少女二人の復讐ロードノベル。受賞第一作。
不思議な公園にぽつんと佇む優しい形をしたベンチ。きょうもここで待っている。あの人を。あなたをー見えない、歩けない、居場所がない、コミュニケーションができない。心の傷や生きづらさを抱えながらも、健気にしなやかに生きる愛すべき人々の「普通の」物語。
出来立て、ほかほかの 美味しい揚げ出し豆腐をどうぞ。 レトロな丘の山商店街にある神崎食堂の人気NO.1メニューは揚げ出し豆腐。三軒隣の豆腐屋から仕入れたふわふわの豆腐に、とろとろのあん。口に含めば優しい甘さがしあわせを運ぶ絶品だ。看板娘の神崎花は、今日も店に立つが、ある日、会計中に見知らぬ男に突然プロポーズされる。彼は大企業の社長で、揚げ出し豆腐が好きだと言うが…? 以来、毎日店にやってくる彼はいったい何者ー!? 豆腐屋×定食屋の美味しい料理に舌鼓! ネットで話題のグルメ小説。
子供向けのセミオーダーアイテムをつくる仕事をしている季衣子。彼女が作る品は一つとして同じものはなく、子供受けもよく人気があった。しかし、自宅の近所での工事の騒音で、仕事ができなくなってしまう。 途方にくれていると、看護師の友人からリハビリで長期転院する女性が家の管理人を探しているという話を聞いた。そこで仕事をさせてもらうことと引き換えに、季衣子は管理人を引き受ける。 さっそく向かうと、そこは湖畔に立つ素敵な洋館だった。が、そこには、かつて幼い季衣子が今の仕事を選ぶきっかけとなった憧れの品ーー古いオブジェ『夜を測る鐘』があった。なぜここに?と疑問を持つ季衣子に、婦人は自分の過去を語り……。雨降る洋館に届く手紙とは。 ふたりの女性が紡ぐ、明日に向けて背中を押してくれる美しい物語。