2016年9月発売
小伝馬町から囚人たちが切放しになった。囚人たちに恐れをなし、町から人気は消えた。そんななか、縁切り寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」の雇われ人である塙十四郎は、殴られていた男を救い出す。その男の口から出てきた話は、にわかには信じられない話だった。そして、最後に待っていた衝撃の結末…。涙なくしては読めない珠玉の作品が詰まったシリーズ第五作!
一人の伊賀忍びに大御所・徳川吉宗が殺害されて二年。その忍びは、長屋で平穏な暮らしをしていた。しかし、富士講に出た長屋の者が皆殺しにされる。仇を討たんと、「コノハズク」とあだ名されていた伊賀忍び「竹次」は、長屋の人々の死の真相を探り始める。そして、辿り着いた驚愕の真相とはー。富士山と尾張藩を舞台とした、著者ならではの大スペクタクル活劇!
駿河国汐崎藩の御刀番を務める左京之介。汐崎藩元藩主の御落胤で久能山東照宮の別当代となった祥慶から、秘蔵されていた相州五郎正宗が盗まれたと知らされる。五郎正宗探しに乗り出した京之介の前に現れたのは謎の修験者集団「黒法師」。はたして五郎正宗の行方は。そして、五郎正宗を奪わせた真の黒幕とはー。ますます好調の人気シリーズ、会心の第五弾。
将軍の毒味役「鬼役」を務める矢背蔵人介。将軍を誹謗する落首を書いたとして、知己の奥医師が切腹を申し付けられた。冤罪を晴らさんと動く蔵人介の前に立ちはだかったのは「甲賀五人之者」と呼ばれる手練たち。その一人を斬ったことで蔵人介は謎の勢力を敵に回すこととなった。想像を絶する強大な敵を相手に、蔵人介の運命やいかに。次作へつながる胸騒ぎの第十九弾。
人情とお節介で名高い、江戸は本所亀沢町のおけら長屋に今日も騒動が舞い込んでー。市中を騒がせる義賊“ねずみ小僧”を長屋の住人万造、松吉が追う!?名医聖庵の切ない過去が明らかに。旅芝居の座長、白鷺太夫は生き別れた妹と…。小間物屋の主が吉原に足繁く通う理由とは。藤沢の娘を訪ねた大家の徳兵衛は、とんだ難事に巻き込まれ…。大評判のシリーズ第七弾は、著者入魂の五篇を収録。
結婚や、家庭に興味がないと言い切る交際中の彼女が、僕の家族を目の当たりにしてー「しあわせやあ」。そのタワーから、願いを書いた紙ヒコーキを飛ばすと願いが叶うという。亡き母がそこに託したのはー「紙ヒコーキ飛んだ」。提示した入場券が期限切れのため、諦めて帰ろうとする母子に遊園地の男が掛けた意外なひと言「お駄賃の味」ほか、誰もが心に持つ“大切な一枚”が蘇る八つの物語を収めた短篇集。
執行猶予期間が終わった時、犯人を刑務所に入れるかどうかを被害者や遺族が決めることができたとしたら?それを実現する「執行猶予被害者・遺族預かり制度」が施行された社会。新人担当係官の井川は、加害者の反省状況を伝えることで、被害者の痛みや遺族の喪失感を少しでも和らげることができればと考えていたのだが…。大胆な設定をもとに、人を憎むこと、許すこととは何かを描く感動の長編小説。
うだつが上がらない新米弁護士の法男は、東京・谷中にある猫のいる喫茶店の一角で事務所を開いた。秘書を務めるのは弟の律。シュッとしたイケメンだが、名言大好きの変わり者。事務所に持ち込まれてくるのは、嫁姑問題の愚痴や落書きの犯人探しから、前科者に対する立ち退き交渉、遺産相続のトラブルまでさまざま。そこに絡んだ謎や人々の悩みを、兄弟で力を合わせ、“名言”を使って解決していく。
MITに籍を置くジェレミーは、古代と現代ーふたつの「世界の七不思議」に奇妙な“パターン”があることを発見する。時代の異なるふたつの地図を重ねると、美しい二重螺旋を描くのだ。だが、このパターンから外れる構造物がふたつあった。この秘密に気づいたジェレミーは何者かの手で殺されてしまうが、謎を解く鍵をUSBメモリに忍び込ませていた。それを手にした双子の兄のジャックは答えを求め、コルコバードのキリスト像があるリオへと飛ぶ。そこで彼が見つけたのは、謎めいたピクトグラムが描かれた羊皮紙と精巧な歯車が詰め込まれたブロンズ製の蛇の頭だった…。『ソーシャル・ネットワーク』の著者が描く、人類の“起源”を辿る歴史冒険ミステリー!!
「世界の七不思議」に秘められた謎に導かれた植物学者のスローンとともに、ジャックはタージ・マハル、マチュ・ピチュ、そしてチチェン・イッツァを巡る。新たな発見は、同時に新たな謎を呼ぶ。行く先々で、謎の女戦士の執拗な追跡を受けながら、ジャックとスローンは七不思議に眠る謎を読み解いていく。それはやがてひとつに繋がり、ふたりが行き着いた先は世界最大級の陵墓、ギザの大ピラミッド。そこには人智を超えた秘宝とともに、神話的に語られる女戦士アマゾーンの末裔が待ち受けていた。ピラミッド地下に眠る人類の最古の“謎”を巡り、最後の死闘が始まる!!ふたつの「世界の七不思議」に秘められた謎を追い、ノンストップで繰り広げられるアクション&ミステリー巨編!
転生先で前世の記憶を生かしつつ、社交界追放や教会破門事件を乗り越えた私こと、令嬢アイリス。そんな私の次の課題は、戦争!?「戦いになれば、殺される覚悟を持って、相手を殺せと姫様は命じることができるのか?」-護衛のディダに問われて、答えられなかった。直接、民たちの命を背負う。私に…そんな覚悟があるのかしら。ワーキングお嬢様、自分の人生設計に想いを馳せる!?
スペインはミハスに住まう大富豪に突如呼び寄せられたジュアン。老紳士が語るのはジュアンの亡き母との苦い記憶だった。三十年の月日を隔てて密室殺人の謎が明かされる表題作の他、ジャカルタで発生した連続娼婦殺人事件など、ストーリーテリングの名手が異国を舞台にその土地で生きる人々の悲痛な叫びをすくい取る。衝撃の結末が深い余韻を残す至高のミステリ短編集、全五編。
神秘の種族フィーンのもとから大いなるダイヤモンドを奪ったギルデア王国は、隣国に侵攻を開始した。リーヴは、戦火の迫る故国を脱し母と兄とともに母の故郷の村に身を寄せていたが、ある日村はずれの深い森で紫の瞳の不思議な少女に出会う。永遠の友情、初恋、遙かな国の伝説、陰謀。戦の影に怯えながらも平和を願い、ひたむきに生きる少女の姿を描く“サラファーンの星”開幕。
三十路を目前に控えた君彦は、しがないサラリーマン。もう何年も恋人はおらず、寂しい毎日を送っていた。そんなある日、いつもの電車に詰め込まれ、鮨詰め状態の車内で周囲を観察すると、とある異変に気がついた。視線の先で苦悶の表情を浮かべる美女は、どうやら痴漢被害にあっているようでー。極太バイブを挿入した美人OL、自ら装着したローターのリモコンを車中放置する変態女子大生、痴漢討伐を理由に背後から股間をつかむ痴女に、欲求不満の美人妻まで…。満淫電車は今日も行く!
29歳になっても男性経験のない藍里は会社の後輩・貴広の歓迎会後、終電を逃して彼の家に泊まることに。奥手な藍里だが、友人からのアドバイスを思い出し自らキスをする。草食系童貞の可愛い反応と愛撫にひとりエッチとは違う悦びを覚えるが、彼はフェラだけでイッてしまう。その後、エッチへの興味が高まった藍里は、取引先の小原に誘われて一夜を共にする。経験豊富な彼との行為で快感の頂を知るが、貴広はその変化に気付いてしまいー。憎めない上司やお局様から刺激的な官能手管を教えられ、藍里の蕾は開いていくー。
「島には隠された宝があるんだ」と言っていた男が死んだ。そして、その死をめぐるなかで起きた新たな殺人と突然現れた謎の男。事件の原因は「隠された宝」なのか、それとも…。瀬戸内の小島を舞台に新鋭が挑む推理劇。