2016年発売
「ね、音彩ちゃん…今日はパンツをいっぱい見せてくれるんだね」満面の笑みで私を見上げた西尾さんの顔を、私は笑顔で踏み付けた。この黒い変態と一緒に除霊しているかと思うと不安だけど…あの日、私を助けてくれた西尾さんを少しだけ格好良いと思ってしまったから。これは、そんな私と黒い変態のおかしな日々のお話。第1回「E★エブリスタ」エンターブレインミステリー&ホラー賞受賞作!
いくつもの苦難を乗り越え、元の世界へ戻る準備を始めたソーマだったが、その心は揺れていた。そんな中、魔術師ギルドの陰謀に巻き込まれたソーマたちは、ゲーム時代にも知らなかった世界の秘密と、世界を脅かす危機に直面する。過去の大戦の記録、封印された邪神、街全体に張り巡らされた罠。そして…崩壊する街と、次々に倒れていく仲間たち。かつてない絶望の中、ソーマはついに「帰還」を決意する!王都壊滅!!世界の危機にソーマが下した究極の「決断」とは!?
十代の終わり、遠く見知らぬ土地での、痛切でかけがえのない経験ーー。19歳の山下スミトは演劇塾で学ぶため、船に乗って北を目指す。辿り着いたその先は【谷】と呼ばれ、俳優や脚本家を目指す若者たちが自給自足の共同生活を営んでいた。苛酷な肉体労働、【先生】との軋轢、そして地元の女性と同期との間で揺れ動く思い。気鋭作家が自らの原点と初めて向き合い、記憶の痛みに貫かれながら綴った渾身作!
アニメ「K」のスピンオフ小説! アニメでは描かれることのなかった《緑の王》比水流の過去やクランズマンたちとの出会いが初めて明かされる! 五條スクナ、御灼神紫、そして磐舟天鶏らはなぜ、比水のもとに集い、他の王たちに戦いを挑むことになったのか!? TVアニメ『K』の原作/脚本を手がけた作家集団GoRAの一人、鈴木鈴が、知られざるエピソードを描く! 序幕 王とケモノ 第一幕 新世界 第二幕 ジャイアントキリング 第三幕 地下に住む王 終幕──緑の夢
歌野晶午×江戸川乱歩ーー貴方を「非日常の興奮」に導く、超ミステリが誕生! 『葉桜の季節に君を想うということ』の異才が、刺激的なサプライズと最新テクノロジーで現代に蘇らせる乱歩ミステリ集! カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。 その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向いの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。 その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていたーー(表題作)。 「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」……サプライズ・ミステリの名手が、新たな魅力を吹き込む! 「椅子? 人間!」 「スマホと旅する男」 「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」 「「お勢登場」を読んだ男」 「赤い部屋はいかにリフォームされたか?」 「陰獣幻戯」 「人でなしの恋からはじまる物語」
カリブ海に浮かぶマルティニーク島。島に住む少年ジャンは、異国風な美少女エマノンに出会う。地球に生命が誕生して以来、三十億年の記憶を持つという彼女。しかし、以前この島を訪れたときの記憶を失っていた。記憶を取り戻すために、島の奥へ向かうエマノンに、画家ゴーギャンと記者ハーンらが同行することに…。ゾンビや様々な伝説が息づく神秘の島で、エマノンに何があったのか?
JR西日本の社長宛てに脅迫状が届いた。「大阪発の寝台特急トワイライトエクスプレスに爆弾を仕掛けた。爆破を回避したければ、金沢駅到着までに現金一億円を列車内に積みこめ。ただし、金沢までに爆弾を見つけることができたなら爆破はしない」という奇妙なものだったのだ!翌日、トワイライトエクスプレスは何事もなく終着の札幌に到着したのだが…。会心の長篇推理。初文庫化。
小さな郵便局に勤める青年。外回りの仕事にマイナンバーの書類を配布する仕事が加わり、苦戦中。頑固な老婦人から地元のヤクザと幅広く、直接手渡さなきゃいけないからだ。あるとき、仲の良い兄に小遣い稼ぎになるからと頼まれて、週に1回、決まった時間に職場を抜けだし、他行ATMからお金を引き出すことに……。街の名物のお好み焼き屋さんや珈琲屋さんなど、美味しいもんと人情味あふれる人たちとの交流が心温まる。
大手ゼネコン帝都建設取締役の曽根寛が、東京駅で目撃されたのを最後に行方不明となった!妻と部下が必死に捜した結果、東京駅の霊安室から死体で発見される。続いて駅構内にあるホテルの非常階段で、若い女性の死体が見つかったのだ!?二人の死の背後には何かあるのか?駅を行きかう人々の人生模様と知られざる東京駅のバックヤードを織りまぜて描かれた、傑作長篇ミステリー。
中中央線高円寺駅、南口商店街。近くにできた全国チェーンの居酒屋におされ、治彦の店はつぶれかけている。カウンターだけの小さな店に半年ぶりに娘が顔を見せた。何があったのか別人のように髪を染め、「いっしょに釣りにいきたい」という。離れて暮らす父と娘のぎりぎりの愛情を描いた「花鯛」。しゃべりつづける「やっかいな子」と売れない役者の友情(「オニカサゴ」など、ワケあって釣りに出る人たちの胸があつくなる四篇。 収録作品:「花鯛」「オニカサゴ」「寒平目」「真鯛」
ジャンルを越え、小説の面白さをとことんまで追求した画期的アンソロジー。第18回配本の第6巻は「逃亡者」と「追跡者」の間に生まれるサスペンス満点のハードボイルド長編の傑作2編をメインに、硬軟織り交ぜた短掌編も合わせて全13編を収録。 ●編集委員/逢坂剛 大沢在昌 北方謙三 船戸与一 夢枕獏 [編集室から] 生島治郎作品は愛弟子だった大沢在昌委員の鶴の一声でこの長編となった。もう一編の長編は五木寛之のハードボイルドから「裸の町」が選ばれた。すると「追跡」がこの巻のキーワードとなる。 短掌編11編は、剛速球と変化球を織り交ぜることができた。中薗英助は埋もれて忘れられてしまっていい作家ではない。また、あの吉行淳之介が掌編の名手であったことをご存知か? 実はそうなのだ。 [収録作] 【長編】 五木寛之「裸の町」 生島治郎「男たちのブルース」 【短編】 高城高「汚い波紋」 都築道夫「まだ日が高すぎる」 中薗英助「外人部隊を追え」 山本周五郎「ひとごろし」 筒井康隆「走る取的」 【掌編・ショートショート】 稲垣足穂「お月様とけんかした話」 吉行淳之介「追跡者」 小泉八雲「むじな」 城昌幸「花結び」 夢枕獏「二階で縫いものをしていた祖母の話」 星新一「復讐」 ◇解説/大沢在昌 解題/新保博久
子供の部活なのに…頑張るのは、親!?ハッピーな妄想から、ブルドーザー陽子の猛進が始まった!息子の中学吹奏楽部の活動に巻き込まれたワーキングマザー。子育てに卒業はない!?笑って泣ける部活エンターテインメント!